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FX/為替「ドル/円、方向感定まりにくい 日米金融政策発表が目前」 外為どっとコム トゥデイ 2024年7月29日号

外為どっとコム トゥデイ

主要通貨ペア(ドル/円、ユーロ/円、豪ドル/円、ポンド/円)について前営業日の値動きをわかりやすく解説し、今後の見通しをお届けします。

作成日時 :2024年7月29日8時30分
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 調査部長 神田卓也

目次

▼26日(金)の為替相場
(1):東京CPI コアベースは前月から加速
(2):ECBインフレ期待は横ばい
(3):米PCEデフレーターは予想通り

▼26日(金)の株・債券・商品市場

▼外為注文情報/ ▼本日の見通し/ ▼ドル/円の見通し:方向感を欠く値動きが続きそう/ ▼注目の経済指標/ ▼注目のイベント

26日(金)の為替相場

期間:26日(金)午前6時10分~27日(土)午前5時55分 ※チャートは30分足(日本時間表示) 出所:外為どっとコム

(1):東京CPI コアベースは前月から加速

日本7月東京都区部消費者物価指数(CPI)は生鮮食品を除いたコアベースで前年比+2.2%と予想通りに前月(+2.1%)から加速。ただ、生鮮食品とエネルギーを除いたコアコアCPIは前年比+1.5%と市場予想(+1.6%)を下回り前月(+1.8%)から鈍化した。

(2):ECBインフレ期待は横ばい

欧州中銀(ECB)の調査による6月のユーロ圏1年先インフレ期待は2.8%と2021年9月以来の低水準だった前月から変わらず。3年先インフレ期待も2.3%で前月と変わらずだった。

(3):米PCEデフレーターは予想通り

米6月個人消費支出物価指数(PCEデフレーター)は前年比+2.5%と予想通りに前月(+2.6%)から伸びが鈍化。食品とエネルギーを除いたコアPCEデフレーターは前年比+2.6%と予想(+2.5%)を上回り前月と同じ伸び率だった。市場は9月の利下げ開始を妨げる内容ではなかったと受け止め、米長期金利が低下するとともにドルが下落。ドル/円につれてクロス円も下落した。ただ、その後は利下げ期待を背景とする米株高で円買い一服となった。

26日(金)の株・債券・商品市場

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ドル/円 外為注文情報(FX板情報・オーダー状況)

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人気通貨ペア 本日の予想レンジ

ドル/円の見通し:方向感を欠く値動きが続きそう

26日のドル/円は方向感が定まらなかった。前日の151.90円台からの大幅な切り返しを受けてひとまず底入れしたとの見方が広がる中、154.74円前後まで上昇した。しかし、米6月個人消費支出物価指数(PCEデフレーター)が概ね予想通りの結果になると、インフレ鈍化を示したとの見方から米長期金利が低下。ドル/円も153.06円前後まで反落したが、一巡後は米国株が上昇する中で153円台後半へと持ち直した。米6月PCEデフレーターは9月の利下げ開始を妨げるものではなく、早ければ今週30-31日の連邦公開市場委員会(FOMC)で利下げに向けた地ならしが始まるとの観測も出ている。もっとも、市場は9月の利下げ開始を100%織り込み済みだ。一方、日銀は同じ30-31日の金融政策決定会合で、国債買い入れの減額と合わせて追加利上げを行うとの思惑がくすぶっている。ドル/円は31日の日米金融政策発表に向けて方向感を欠く値動きが続きそうだ。

注目の経済指標:

特になし

注目のイベント:日銀国債買い入れオペ

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kanda.jpg 株式会社外為どっとコム総合研究所 取締役 調査部長 上席研究員
神田 卓也(かんだ・たくや)
1991年9月、4年半の証券会社勤務を経て株式会社メイタン・トラディションに入社。 為替(ドル/円スポットデスク)を皮切りに、資金(デポジット)、金利デリバティブ等、各種金融商品の国際取引仲介業務を担当。 その後、2009年7月に外為どっとコム総合研究所の創業に参画し、為替相場・市場の調査に携わる。2011年12月より現職。 現在、個人FX投資家に向けた為替情報の配信を主業務とする傍ら、相場動向などについて、経済番組専門放送局の日経CNBC「朝エクスプレス」や、ストックボイスTV「東京マーケットワイド」、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。WEB・新聞・雑誌等にコメントを発信。
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