主要通貨ペア(ドル/円、ユーロ/円、豪ドル/円、ポンド/円)について前営業日の値動きをわかりやすく解説し、今後の見通しをお届けします。
作成日時 :2024年5月7日8時10分
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 調査部長 神田卓也
目次
▼6日(月)の為替相場
(1):円買い介入への警戒感薄れる
(2):中国サービス業PMIはやや低下
(3):NY連銀総裁「いずれ利下げを実施する」
▼外為注文情報/ ▼本日の見通し/ ▼ドル/円の見通し:戻りを試すターンに入った/ ▼注目の経済指標/ ▼注目のイベント
6日(月)の為替相場
期間:6日(月)午前7時00分~7日(火)午前5時55分 ※チャートは30分足(日本時間表示) 出所:外為どっとコム
(1):円買い介入への警戒感薄れる
週明けは初動から円が全面的に軟化。前週末4日にイエレン米財務長官が「介入は『まれ』であるべきで、協議が行われることが期待される」との見解を示したことで、政府・日銀による円買い介入への警戒感が薄れたとの見方も出ていた。
(2):中国サービス業PMIはやや低下
中国4月財新サービス業PMIは52.5と予想通りに前月(52.7)からやや低下した。
(3):NY連銀総裁「いずれ利下げを実施する」
NY連銀のウィリアムズ総裁は、連邦準備理制度事会(FRB)が「いずれ利下げを実施する」とし、次の動きが利下げとなる可能性が高いとの認識を示した。ただ、利下げ開始の具体的な時期については明確な見通しを示さなかった。リッチモンド連銀のバーキン総裁はこれより前、「現在の金利はインフレを目標の2%に回帰させるのに十分な水準にある」と述べた。
6日(月)の株・債券・商品市場
ドル/円 外為注文情報(FX板情報・オーダー状況)
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人気通貨ペア 本日の予想レンジ
ドル/円の見通し:戻りを試すターンに入った
昨日のドル/円は一時154円台を回復。先週は34年ぶりの160円台を付けた後、2度におよぶ政府・日銀の円買い介入観測や予想を下回る米4月雇用統計を受けて151円台まで下落したが、週明けは初動から円売りが優勢となり一時154円台を回復した。先週の下落で介入への警戒感が薄れたほか、米国の年内利下げ観測が復活する中で世界的に株価が上昇したため、低金利の円を売る動きが再開した。
米4月雇用統計後に151.85円前後で下げ止まったこともテクニカル面での反発要因になったと見られる。この水準は過去2年にわたり上値を抑えていた水準であり、先月の上抜けによって上値抵抗から下値支持に変わった可能性がある。これらを踏まえ、ドル/円は戻りを試すターンに入ったと考えられる。先週の最大8.3円に及ぶ下落幅の半値戻しにあたる156.00円付近が当面のターゲットと見ており、本日はひとまず154円台に定着できるか注目したい。
注目の経済指標:RBA政策金利
注目のイベント:RBA四半期金融政策報告
※時間は日本時間での表示になります。
※「注目の経済指標」「注目のイベント」は注目度が高い順に「◎」「○」「無印」で表示しております。
※発表時刻は予告なく変更される場合があります。また、予定一覧は信憑性の高いと思われる情報を元にまとめておりますが、内容の正確性を保証するものではございませんので、事前にご留意くださいますようお願いいたします。
神田 卓也(かんだ・たくや)
1991年9月、4年半の証券会社勤務を経て株式会社メイタン・トラディションに入社。 為替(ドル/円スポットデスク)を皮切りに、資金(デポジット)、金利デリバティブ等、各種金融商品の国際取引仲介業務を担当。 その後、2009年7月に外為どっとコム総合研究所の創業に参画し、為替相場・市場の調査に携わる。2011年12月より現職。 現在、個人FX投資家に向けた為替情報の配信を主業務とする傍ら、相場動向などについて、経済番組専門放送局の日経CNBC「朝エクスプレス」や、ストックボイスTV「東京マーケットワイド」、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。WEB・新聞・雑誌等にコメントを発信。
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