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来週の為替予想(米ドル/円)「151円バックに戻り売り!?日米で注目イベント様子見もありか」ハロンズ FX 2024/3/2

 

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執筆:外為どっとコム総合研究所 小野 直人

執筆日時 2024年3月1日 13時10分

151円バックに戻り売り!?日米で注目イベント様子見もありか

2月26日週の米ドル/円、日銀巡る思惑に振幅

米ドル/円は150.841円と年初来高値(150.882円、2月13日)に一時肉薄しました。その後、高田日銀審議委員がマイナス金利解除などを巡り、「2%の物価上昇目標の実現がようやく見通せる状況になってきた」と述べたほか、米個人消費支出(PCE)価格指数の鈍化が意識されて、米ドル/円は149.206円まで調整売りに押されました。
しかし、植田日銀総裁が2%の物価目標実現について「見通せる状況に至ってない」としたことから、米ドル/円は150.40円レベルまで持ち直すなど、荒っぽい展開となりました。(各レート水準は執筆時点のもの)

FXのライブ解説、トレンドなし、こんな時の投資先 (2024年2月29日)

※相場動向については、外為どっとコム総研のTEAMハロンズが配信している番組でも解説しています。

日米、政治・経済イベントフル

来週は政治・経済のイベントフルの週となり油断できません。3月1日と3月8日に期限を迎える予算に関する12本の法案審議を進める延長法案が米上下院で可決され、3月8日と22日に新たな期限が設けられました。ゼロ距離の政府閉鎖は回避されたものの、新たな期限も相当に近いため、油断できません。本予算成立に向けた協議が難航すれば、米国の格下げを巡る不安が投資家マインドを悪化させるかもしれません。また、5日の米大統領選挙に向けた候補者選びが集中するスーパーチューズデーからも目が離せません。共和党のトランプ候補が指名へさらに近づけば、共和党が予算案協議で強気で出てくる危険もありそうで、米政治の話題が相場を混乱させることも想定されます。

アメリカ大統領選

※出所;NHK|日本放送協会
https://www3.nhk.or.jp/news/special/international_news_navi/us-election/presidential-election/2024/candidate/ )。

また、月初めとあって恒例の雇用関連指標も目白押しです。1月の米個人消費支出(PCE)価格指数は鈍化したものの、住宅とエネルギーを除いたサービス業の価格指数は前月比0.6%上昇と、2022年3月以来の大幅な伸びとなり、米金融当局者のインフレへの警戒感も後退していません。足許のファンダメンタルズを踏まえると、利下げが5月へ前倒しされる期待は持ちづらいため、現行のメイン予想である6月利下げの確率が高まるのか、それとも7月以降の利下げが新たにメインシナリオとなるのかを、一連の経済指標を通じて見極めることになりそうです。

 

かたや日本国内の材料も豊富です。5日には、1月に予想以上に減速し日銀の政策修正観測を和らげる原動力となった2月東京都区部消費者物価指数(CPI、生鮮食料品除く)が発表されます。物価押し上げ力の減速が改めて確認できれば、日銀に対する早期の政策修正期待が後退し円の頭を重くさせそうです。また、マイナス金利解除やイールドカーブ・コントロール(YCC)撤廃に向けた地ならしが進む中で、植田総裁や中川審議委員が発言します。特に、昨年9月以降、公の場で話す機会が少なった中川審議委員の物価・経済見通しに対する認識がこれまでの『物価安定の目標が持続的・安定的に達成されたと判断するまでは至っていない』から変化しているのか注目です。高田委員に続き修正期待を高めれば、3月修正への憶測を強めるかもしれません。

来週の米ドル/円、151円バックに戻り売り

米ドル/円は149.82円付近の21日移動平均線に支えられているものの、昨年12月28日安値140.255円を起点とする下値支持線を割り込んできた様子からは、短期調整圧力が増しているように感じます。期間9日と14日のRSI相対力指数はダイバージェンス確認後にデッドクロスしながら50%に接近しているほか、MACDでもデッドクロスが発生しており、目先の上値の重さが意識されやすそうです。直近、上値を抑えてきた151円をバックに150円半ばからは打診的に売りで臨みたいと考えています。ただし、151円を突破したときは、売りを引っ張らずにポジションを反転させて様子を見たいです。

【米ドル/円チャート 日足】

ドル円 日足チャート

出所:外為どっとコム「外貨ネクストネオ」
予想レンジ:
USD/JPY:148.000-152.000

3/4 週のイベント:

スケジュール

外為どっとコム「経済指標カレンダー」

一言コメント

イベントフルでかえって手が出しづらいため、米ドル/円の値動きが限定される可能性はあるものの、一度動き出せば手が付けられないほどに荒れる展開も予想できるだけに、安易に仕掛けるのも躊躇されます。すべてを通過してから、ゆっくり方向性を確かめて取引参入しても遅くはないようにも感じます。

 
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