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来週の為替予想(豪ドル/円 NZドル/円 )「豪州のGDPは予想外のマイナス転に注意」ハロンズ FX 2024/3/2

 

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執筆:外為どっとコム総合研究所 中村 勉
X(Twitter):@gaitamesk_naka
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今週の振り返り

今週の豪ドル/円は98.74円前後、NZドル/円は93.19円前後で週初を迎えました。27日には日本の1月消費者物価指数が市場予想を上回り日銀が目標としている前年比+2.0%をキープしたことで、日銀のマイナス金利解除が早まるとの観測が強まり円買いが優勢となりました。28日に発表された豪1月CPIは市場予想に反して前月から横ばいとなりました。その後、ニュージーランド準備銀行(RBNZ)は市場予想通り政策金利を据え置きましたが、声明からタカ派度が低下したと市場が受け止めたことでNZドル売りで反応。豪ドルはNZドルと同じオセアニア通貨と言うこともありつれ安となりました。29日には高田日銀審議委員の発言を受けて円買いとなり豪ドル/円は97.35円前後、NZドル/円は91.05円前後まで下落しました(執筆時)。

豪GDPは成長加速?予想!

来週は豪州では豪ドル相場に大きな影響を及ぼすような経済指標の発表は多くありません。6日(水)に発表される豪2023年10-12月期国内総生産(GDP)に注目したいと思います。豪州の2023年のGDP(前期比)は1-3月期から順に、+0.5%、+0.4%、+0.2%と徐々に低下をしています。今回発表される10-12月期GDPの市場予想は+0.3%で前期(+0.2%)から若干ではありますが、豪州経済は成長速度を早めています。(市場予想値に関しては、発表までまだ日があることから、今後変わる可能性はあります。)豪州では個人消費がGDPの約6割を占めています。同期間の豪小売売上高(季調済)の合計は前期(7-9月期)から約0.6%増加してることも、豪10-12月期GDPがプラス圏で推移するとの市場予想の支えになっているようです。
豪州の国内経済は中国などの成長に伴う強い資源需要のおかげで過去15年間のほとんどの期間が前期比でプラスとなっています。例外は2008年10‐12月期、2011年1-3月期、2020年1-3月期、4-6月期、2021年7-9月期の5期です。2008年はリーマンショックの影響、2011年は豪州にとって中国に次いで2番目の貿易相手国である日本で東日本大震災が発生したことが大きな理由。そして2020年、2021年は新型コロナのパンデミックによる混乱や豪国内のロックダウンが原因です。豪州のGDPはこう言った例外的な要因が発生しない限り、近年はマイナス圏に落ち込んでいないということです。2023年10-12月期を振り返ると、豪州にとって一番の貿易相手国である中国の景気が弱かったことがネガティブ要因にはなりますが、前述したような例外的な事象は発生していません。そのため、仮に豪10-12月期GDPがマイナスに転じていた場合、豪州の経済に対する減速懸念が高まることになるため、豪ドルには強い売り圧力がかかってきそうです。

【表 豪州のGDP(前期比)の推移】

中国全人代に注意

中国人民銀行(PBOC)は2月5日より預金準備率を0.5%引き下げました。さらに20日には住宅ローン金利の基準となる5年物の最優遇貸出金利(ローンプライムレート、LPR)を0.25%引き下げました。これらの施策により、不況が続く中国の不動産市場の改善を目指しているようです。来週は5日(火)に中国にて全国人民代表大会(全人代)が開催されます。中国当局が更なる景気支援策を打ち出してくる可能性もありますので、注意しておきましょう。

豪ドル/円のテクニカル分析

豪ドル/円は2月8日以降下値を支えていた日足一目均衡表の転換線を下抜けました。早期に再び上抜けることが出来なければ、徐々に上値抵抗として意識されることになりそうです。その上の水準では23日に記録した2008年8月以来の高値99.05円前後、そして大きな節目となる100円が上値目途となりそうです。下値は日足一目均衡表の雲下限が目先の目途、その下は200日移動平均線(MA)となりそうです。

【豪ドル/円 日足・一目均衡表と200MA】

出所:外為どっとコム「外貨ネクストネオ」

予想レンジ:AUD/JPY:96.50-99.50、NZD/JPY:89.50-93.00

3/4週のイベント:

03/04 (月) 09:30 豪 1月住宅建設許可件数
03/05 (火) 未定 中国 全国人民代表大会(全人代)
03/05 (火) 09:30 豪 10-12月期経常収支
03/05 (火) 10:45 中国 2月財新サービス部門購買担当者景気指数(PMI)
03/06 (水) 09:30 豪 10-12月期四半期国内総生産(GDP)
03/07 (木) 未定 中国 2月貿易収支
03/07 (木) 06:45 NZ 10-12月期四半期製造業売上高
03/07 (木) 09:30 豪 1月貿易収支

一言コメント:

3月になりました。私が指導する少年・少女サッカーチームの6年生も卒団まであと一カ月となりました。長く在籍している子は年長さんから来ているので8年間教えたことになります。今月は卒業を前に6年生の大会が複数予定されています。「お願いだから週末だけは晴れてくれ!」そう願う日々です。

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nakamura.jpg 外為どっとコム総合研究所 調査部 研究員
中村 勉(なかむら・つとむ)
米国の大学で学び、帰国後に上田ハーロー(株)へ入社。 8年間カバーディーラーに従事し、顧客サービス開発にも携わる。 2021年10月から(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。 優れた英語力とカバーディーラー時代の経験を活かし、レポート、X(Twitter)を通してFX個人投資家向けの情報発信を担当している。
経済番組専門放送局ストックボイスTV『東京マーケットワイド』、ニッポン放送『飯田浩司のOK! Cozy up!』などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。
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