オーストラリアの通貨「豪ドル」をデイトレードする上でFX個人投資家が事前にインプットしておきたいトレードシナリオなどを、ギュッとまとめました。
執筆:外為どっとコム総合研究所 中村 勉
目次
- ▼今日の豪ドル トレードシナリオ
- 昨日から現在までの相場
- 今日のメインシナリオは
- この先の個別相場変動
- 豪ドル/円 最新チャート分析
- 今後の注目経済指標・イベント
- 「ぴたんこテクニカル」内「お天気シグナル」の分析結果
今日の豪ドル トレードシナリオ
昨日から現在までの相場
・NY原油先物市場は続落。これは10月の石油輸出国機構(OPEC)の原油生産量が3カ月連続となる増加だったためだ。 また、中国の景気不安、イスラエル・パレスチナ情勢への警戒感は強いものの、原油供給に混乱が生じるような事態に発展していないことも売り材料になった。終値は前営業日比-1.29ドルの1バレル=81.02ドル(10月31日)。
・10月25日に発表された豪4-6月期CPIは前年比+5.4%となり、前四半期(+6.0%)から鈍化した。豪9月月次消費者物価指数(CPI)は前年比+5.6%(前月+5.2%)だった。
・10月19日発表の豪9月雇用統計は、雇用者数が市場予想(2.00万人増)を大きく下回る0.67万人の増加だった。失業率は3.6%へ低下、労働参加率は66.7%へ低下した。
・10月3日に豪準備銀行(RBA)は金融政策決定会合を開催。政策金利は4.10%で据え置きとなった。
今日のメインシナリオは
中国の景況感悪化が豪ドルの重石 円安けん制や為替介入に警戒を!
昨日発表された中国国家統計局が集計する中国10月製造業購買担当者景気指数(PMI)は、49.5となり、予想や前月(50.2)が好不況の分かれ目である50.0を下回り中国の景気回復期待に水を差す結果となった。
本日は中国10月財新製造業PMIが発表される。昨日の国家統計局集計の製造業PMIと比べると集計の対象となる企業数が少ないが、経済が発展した沿岸部の企業が数多く調査対象に含まれている。中国10月財新製造業PMIも50.0を下回る結果となれば、中国経済の回復期待がさらに萎むこととなり、中国と交易関係の強い豪ドルにとっては頭を抑える要因となりそうだ。
また、昨日の日銀金融政策決定会合の決定などを受けて、米ドル/円が昨年10月21日以来の151円台後半まで円安が加速している。金融当局者から発せられる円安けん制のトーンが強まる可能性があることも留意しておきたい。
この先の個別相場変動
■中国10月財新製造業PMIが50.0を下回る
⇒中国経済の回復期待が後退する
⇒豪州は中国と交易関係が強い
⇒豪ドルは売られる
豪ドル円 最新チャート分析
今後の注目経済指標・イベント
中東情勢
米長期金利動向
中国10月財新製造業PMI
米連邦公開市場委員会(FOMC)
「ぴたんこテクニカル」内「お天気シグナル」の分析結果
外為どっとコムのテクニカル分析ツール「ぴたんこテクニカル」の「お天気シグナル」では豪ドル/円曇り空に雨がぱらつき、豪ドル/米ドルは曇り空に太陽が覗く。6時に豪ドル/米ドルのRSIで買いシグナルが点灯。
【情報提供:外為どっとコム】
<「ぴたんこテクニカル」の「お天気シグナル」 詳細はこちら>
- ※ 「ぴたんこテクニカル」の「お天気シグナル」とは、選択した通貨ペア・足種に対して、複数のテクニカル分析を行った結果をパネル形式で一覧表示することにより、直感的に相場状況を把握することができるツールのことを指します。
- ※また、高機能チャート(パソコン版)/(スマホ版)では「取引分析」 を選択することで、外為どっとコムの『外貨ネクストネオ』でお取引をされているお客さまの指値やストップ注文の状況をチャート上に表示が可能です(「外為注文情報」)。
- ※ なお「ぴたんこテクニカル」の「お天気シグナル」や、「外為注文情報」は情報提供を目的としており、投資の最終判断は投資家ご自身でなさるようお願い致します。
中村 勉(なかむら・つとむ)
米国の大学で学び、帰国後に上田ハーロー(株)へ入社。 8年間カバーディーラーに従事し、顧客サービス開発にも携わる。 2021年10月から(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。 優れた英語力とカバーディーラー時代の経験を活かし、レポート、X(Twitter)を通してFX個人投資家向けの情報発信を担当している。
経済番組専門放送局ストックボイスTV『東京マーケットワイド』、ニッポン放送『飯田浩司のOK! Cozy up!』などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。
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