個人投資家として活躍するひろぴー氏が、独自の最新マーケット分析を毎週公開します。現在のFXマーケットを取り巻く情報の整理をする際、また短期間の FXトレード戦略を考える際に、お役立てください。
作成日時:2023年10月11日14時
執筆:CXRエンジニアリング株式会社 代表取締役 ひろぴー
しばらく大人しかったエリアですが、急遽開戦となりました。
掲題の通りですが、皆様もご周知の通りSNS上では日々残酷な写真や動画流れてきており、X上では気が滅入るようなポスト欄が多くなってしまいました。金融市場もこの動向にもちろん反応しており、米国債が買われ、原油高で反応しております。
通貨のほうですが、長期金利の下落がドルの上値を抑えており、逆にドル安で反応する局面もしばしばです。
ちょっと高くなりすぎていた長期金利のガス抜きイベントとしては、マーケット観点からすると良かったかもしれません。
10年も前ならすこぶる日本円が買われていたと思いますが、現状の反応は限定的です。
しばらく横ばいで推移すると思いますが、今回のイベントをきっかけに売買比率動向も程よく買いポジションも抜けて、逆に売り注文が増えてきたようなので、しばらくこの価格帯をキープできれば、また徐々に上昇方向で動いていくかもしれません。(ストップをつけに行く値動きです。)
目次
▼ドル/円、並行チャネルを割り込むまでは買い目線線
▼オセアニアは堅調?
ドル/円、並行チャネルを割り込むまでは買い目線
出所:TradingView
ドル/円日足チャート分析です。
148-150円レンジに移行でしょうか?天井圏で並行チャネルレンジ形成中であり、このリズムを継続するかがポイントです。
マーケットのリズムは需給バランスが一定のリズムで保たれるとしばらく似たような値動きを形成します。それがフォーメンション分析の形状に現れるのです。
現状のリズムで分析しますと、上昇トレンドラインに触れたあたりから買いトレードが良さそうです。
しかしながら、この並行チャネルレンジを下抜けてきた場合、何かしらの大きな力がかかった証拠ですから、今までのリズムのトレンドが崩れるでしょう。
マーケットが反転するかはわかりませんが、違う形状を形成していくと思います。
今週後半は中東エリアのファンダメンタルズに気をつけながらも並行チャネルレンジを意識して買いトレード継続といきたいところです。
オセアニアは堅調?
出所:TradingView
続いてこの1ヶ月毎週発信しております、オセアニア買いユーロ売りのチャートです。
季節的なアノマリー通り、今年もNZD買い先行でスタートしております(画像下段がユーロ/NZドル日足チャート)。
トレンドラインを右方向に抜けてきており、現在はSMA200(橙)に差し掛かっております。
ここをさらに割り込むと大きな下落トレンドとなりそうです。
追加をいれていくならば、200日線を割り込み、再び戻ったところからのエントリーでしょうか?
ユーロ/NZDショートポジションを筆者は持っておりますが、しばらくこれはキープしてスイングトレードを狙って行こうと思います。
同じくユーロ/豪ドルも出遅れて下落を開始すると思います(画像上段がユーロ/豪ドル日足チャート)。まずは目先トレンドラインに向けて下落を想定しております。地政学リスク的にも、今回オセアニアエリアは遠い地域です。
さらに原油価格上昇=コモディティ価格上昇となります。
そうするとオーストラリアの出番でしょう。2020年の10月以降と同じ値動きに近づいてくると予想しており、たらればですが、今回のイスラエル・パレスチナ戦争が長引くようであれば、豪ドルやNZは買われやすいと思います。
昔では考えられませんでしたが、2020年以降、こういったリスクオフのイベントで買われやすい通貨になってきたので、個人的にはこの値動きにより一層賭けてみようと思いました。
引き続き、欧州通貨売り、オセアニア買いトレード中心に回す予定です。ドル/円は徐々に難しくなりそうなので、個人的にはトレード回数を落として、こういったクロスペアのほうによりシフトしていこうと考えております。
【ひろぴー氏出演動画】
FX&Cryptoトレーダー、業界ニックネームは「ひろぴー」。ラジオ日経パーソナリティ、FX会社や仮想通貨取引所のコラムニストとして活動の場は多岐に渡る。自らのトレーディングノウハウから、ユーザビリティの高いインターフェース総監督を担う。FX会社や金融プラットフォーム開発エンジニアリング企業、仮想通貨取引所へのコンサルティング業が主。 2019年7月より TradingView Japan の Marketing Director に就任。
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