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FX「パウエル議長ややタカ派、植田総裁は緩和維持」

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総括

FX「パウエル議長ややタカ派、植田総裁は緩和維持」

ドル円=144-149、ユーロ円=156-161、ユーロドル=1.05-1.10

通貨ごとの注目ポイント

*円「通貨11位(10位)、株価4位(4位)、植田日銀総裁、金融緩和を続ける」
 円は南アランドに抜かれ、再び年初来では11位に後退した。植田日銀総裁はジャクソンホールにて、「日本の基調インフレは依然、目標をやや下回っている。持続的、安定的に物価上昇率2%の目標が達成できておらず、金融緩和を続けている」と説明した。一方パウエルFRB議長は、ジャクソンホールでややタカ派の発言をしており、日米金利差でのドル買いを誘発する。

 日本の貿易為替需給では昨年の急激な円安を招いた膨大な貿易赤字は劇的に修正されている。6月は430億円の黒字、7月は780億円の赤字となったが、7月も昨年からは1.4兆円ほど赤字が大幅縮小している。ただ30年以上続いた貿易黒字での円高のような黒字基調とはなっていない。さてドル円は年初来11.68%の上昇である。昨年は30%ほど上昇していた。水準ではなくボラティリティーで言えば介入の可能性は低い。そもそもG7では為替相場は市場に任せ介入は行わないのがルールだ。日本だけが市場主義ではなく管理相場に走るなら変動相場制度の意義は失われてしまう。今週は8月上旬の貿易統計の発表がある。

*米ドル「通貨5位(6位)、株価(NYダウ)12位(12位)、パウエル議長「データ次第だ」今週のデータは雇用」
 注目のパウエル議長は、必要に応じて追加利上げに動く用意がある。またインフレ率が目標の2%に向けた軌道を進んでいると確信するまで、政策金利を高水準に維持する考えを示した。同時に、FOMCが次回9月の会合で、政策金利を据え置く可能性があることを示唆した。いつものようにデータと変化する見通し、そしてリスクを精査しつつ、慎重に政策を進めていくスタンスだと語った。今週も8月雇用統計の中味を探り結果を待つ展開となる。予想は雇用者数と賃金がやや弱い。

 当初の予想の年内リセッションの可能性は遠のいている。3QのアトランタGDPナウは5.9%と非常に強い。8月CPIナウは3.83%。ただ9月FOMCのフェッドウォッチは据え置きが80%となっている。ミシガン大学の1年先のインフレ期待が3.5%と3カ月ぶりの高水準となった。ガソリンの値上がりが押し上げ要因で、消費者マインドの足かせとなった。
 8月のドルは強く、トルコリラを除けば最強だ。ただ年初来では12通貨中5位と、欧州通貨の後塵を拝しているのは、昨年と比べると「有事のドル買い」要素が落ち着いている。対中、対露関係は不安定で有事のドル買い要素は残っているが、今年のドルは全体では弱くもないが強くもない展開が続くだろう。

*ユーロ「通貨4位(4位)、株価7位(7位)DAX)、とにかく弱い経済指標」
 ラガルドECB総裁は、インフレ率を目標値へ引き下げるため必要に応じて金利を高水準に設定し、必要な限りその水準に維持すると述べた。ただ9月に10会合連続の利上げを決定すべきかを巡る議論について言及を控えた。ECBの予測では、今年4Qのインフレ率は2.9%で、現在の5%を超える水準から大きく低下し、その後24年を通して3%で推移した後、25年には目標に近づくとされている。

相変わらず経済指標は弱い。それでも有事のドル買いは抑えられているので、今年はかろうじてドルより強いが、8月は迫られてきた。年初オープンは1.07あたりだ。独2Q・GDPは前期比横ばい。昨年4Q、今年1Qに続く3期連続のマイナス成長は免れたものの、回復の兆しは見えない。8月独IFO業況指数は85.7となり、前月の87.4から低下した。8月の製造業・サービス業PMIはユーロ圏、独ともに低下した。8月のユーロ圏消費者信頼感指数はマイナス16.0と、前月のマイナス15.1から0.9ポイント低下した。
 今週は8月消費者物価の発表がる。やや低下の予想であるが、ユーロ圏内の各国の物価は2%台から6%台と様々だ。景気悪化で利上げには難色を示す国も出てくるだろう。

*ポンド「ポンドは12通貨中3位、年初来で対円で16.13%高、対ドルで4%高、対ユーロで3%高である。」
まずまずの堅調さだ。経済指標も強くはないが、やはりインフレが先進国の中では高い。旺盛な賃上げストライキが続き、賃金上昇を勝ち取るも、物価も上昇している。そのため政策金利も高いが株価には悪影響となっている。

 ブロードベント英中銀副総裁は、ジャクソンホールで物価が下がり切らず金利を長期間にわたって高水準に維持する必要があると述べた。金利を高水準に維持する必要があると述べた。9月21日の次回会合であと1回0.25%引き上げられて5.5%がターミナルレートになるとの予想が中心的な見方だ。 CPIの前年比上昇率は7-9月期が平均6.8%、10-12月期が4.7%となる見通し。英中銀の目標である2%を下回るのは2025年以降の予想だ。8月の総合PMIは47.9と、新型コロナウイルス禍の2021年1月以来の低水準となり、経済成長率が3Qにマイナスに転じる可能性を示した。

好不況の分かれ目となる50を下回るのは1月以来。S&Pは「 3QのGDPが0.2%減少することをPMIが示している。インフレと闘いは景気後退リスクの高まりという重い代償を伴っている」と指摘した。
また、「生活費の急増や金利の上昇、輸出の減少、景気の先行きに対する懸念によって需要がますます打撃を受け、企業は商品やサービスの注文が減ったと報告している」と述べた。

*豪ドル「通貨8位(8位)、株価15位(14位)、弱い経済指標が続いた。今後の焦点は小売売上、消費者物価、政策金利、2Q・GDP」
 豪ドルは円より強く、ドルより弱く、全体では低迷している。今週の7月小売売上、消費者物価、来週の政策金利、2Q・GDPへと続く。9月RBA政策決定会合はロウ現総裁の最後の会合となる。FRB、ECBなどコロナ禍の物価上昇を多くが見誤ったが、豪のロウ総裁だけが責任をとらされて1期で退任することとなる(豪では本人に続投の意欲があれば2期目も務めさせるのが通例)。それほど景気減速に国民が不満をもっていることだろう。それを背景として、来週の政策金利決定では据え置きとなる見込みだ。既に雇用や賃金上昇の伸び悩みもあった。7月小売売上、消費者物価も弱くなりそうだ。

 中国景気減速の影響もあるだろう。G7と拡大BRICSでさらに両者間で亀裂が深まれば、今後の豪の景気にも悪影響を及ぼす。

さてNABは、豪国内経済について、インフレは過去30年で最も深刻な状況だが、リセッションに突入する公算は依然小さいとの見解を示した。「インフレは減速しているものの、この18カ月間の市民の苦しみは、過去30年のそれを上回るものだ」と指摘した。「ただリセッション入りするかどうかでたくさんの議論が交わされている。NABは、そうならないとみている」と述べた。

*NZドル「通貨9位(9位)、株価17位(17位)、中銀が2度目のリセッションを予想」
 豪ドル同様に弱いが、リセッション状態にあるだけ、豪ドルより弱い。政策金利は予想通り5.5%に据え置かれたが、当局からのコメントは強くはない。オア中銀総裁は「我々は必然的な景気減速を経験している。利下げを検討する前に、若干の景気後退が「最低条件」になる」と述べた。シルク総裁補は、政策金利を来年いっぱい据え置く中銀の計画について、中国経済と世界経済の鈍化がリスク要因だと述べた。

ホークスビー副総裁は「金利に敏感な経済分野で冷え込み始めている兆候はあるものの、インフレ率が低下するのに予想よりも時間がかかる短期リスクがある」と指摘。
 一方、NZの主要輸出商品である乳製品の国際価格が2018年の水準に低下し、中銀の予測を下回った。乳製品・木材・食肉などの中国の需要鈍化が国内経済のリスクになっていると指摘した。
中銀の先行きの見通しは、経済成長率が3Qに0.3%、4Qに0.1%縮小し、ここ1年以上で2度目となるリセッションになると予想している。

テクニカル分析

*ドル円「年初来高値更新、ボリバン上限で推移」
日足、ボリバン2σ上限近辺で推移。8月24日-25日の上昇ラインがサポート。8月3日-4日の下降ラインが上値抵抗。5日線。20日線上向き。
週足、4週連続陽線でボリバン2σ上限近辺。22年10月17日週-23年8月21日週の下降ラインが上値抵抗。8月7日週-21日週の上昇ラインがサポート。5週線、20週線上向き。雲の上。
月足、7月は4か月ぶり陰線もな長い下ヒゲで8月の陽線を誘導。5か月、20か月線は上向き。5月-7月の上昇ラインがサポート。6月-7月の下降ラインを上抜く。
年足、2023年はここまで陽線。2022年の長い上ヒゲを駆け上り一服。21年-22年、12年-21年の上昇ラインがサポート。

*ユーロドル「ボリバン下限を一時下抜く 6週連続週足陰線」
日足、ボリバン下限を一時下抜く。8月24日-25日の下降ラインが上値抵抗。5日線、20日線下向き。
週足、6週連続陰線と弱い。ボリバン2σ上限から反落。中位を割る。5週線、20週線下向き。5月29日週-8月21日週の上昇ラインがサポート。8月14日週-21日週の下降ラインが上値抵抗。
月足、7月の長い上ヒゲで8月は下落。21年6月-23年7月の下降ラインが上値抵抗。23年6月-7月の上昇ラインを下抜く。23年3月-6月の上昇ラインがサポート。5か月線下向く、20か月線下向き。
年足、年足陽転。20年‐21年の上昇ラインは下抜く。2022年は2年連続陰線もボリバン2σ下限到達し反発。22年の下ヒゲが長く反発力あり。02年-22年の上昇ラインがサポート。21年‐22年の下降ラインを上抜く。

*ユーロ円「年初来高値を更新後反落」
日足、8月22日に159.489の年初来高値を更新後反落。ボリバン中位で踏みとどまる。8月24日-25日の上昇ラインがサポート。8月22日-25日の下降ラインが上値抵抗。5日線、20日線上向き。
週足、ボリバン上位で推移。8月7日週-21日週の上昇ラインがサポート。2008年7月21日週-2023年8月21日週の下降ラインが上値抵抗。5週線、20週線上向き。
月足、6月は大陽線、7月は陰転も下ヒゲを出し8月の上昇へ。6月-7月の上昇ラインがサポート。2008年7月-23年7月の下降ラインが上値抵抗。5か月、20か月線は上向き
年足、3年連続陽線。今年も陽線。20年-22年の上昇ラインがサポート。08年-22年の下降ラインを上抜く。

情報提供元:FX湘南投資グループ
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