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ドル円上昇の勢い減退も買い先行スタンス、押し目買いは控えて  2023/8/21(月)井上義教

配信期間が終了しました。
最新動画は【明快!テクニカルレビュー】で公開しています。

動画配信期間:2023/8/21~2023/11/21

大手銀行で為替・債券・スワップ市場のチーフディーラーとして活躍した経験を持つ百戦錬磨のプロトレーダー、井上義教氏が、毎週掲載される「FX ウィークリーテクニカルレポート」のレビューを明快に解説いたします!

目次

0:00 ドル円相場分析
0:55 ポンド円相場分析
1:28 ユーロ円相場分析
1:55 豪ドル円相場分析
2:36 対円相場分析まとめ
3:12 対ドル相場分析
4:47 まとめ

要約

対円は強いんですけど、先週の後半にだれてきました。買いだろうなとは思うんですが、ちょっといやらしい感じもしますので、押し目を拾うとか、そういう発想はあまり持たない方がいいのかなという風に思っているところです。
例えばドル円金曜日の足型で、実体線が短期の移動平均線を割り込んできているんですね。下ヒゲも伴っていますし、戻してはいるんですが、ちょっと気味悪いかなという印象ですね。例えば金曜日の胴体部分を回復するようであれば、短期の移動平均線も超えてきますので、そういったところを追いかけて買う方がリスクは小さいのかなっていう気がしています。

これはドル円だけではなくて、ポンド円も同様なんですね。先週水曜日の胴体部分をなんとかキープしていますので、まだ買いで攻めることはできるのではないかというふうに思います。ただ、MACDの回復が非常に鈍いというのもあって、やはり先週金曜日の足型をカバーするようなところを追いかけて買った方がいいのかなという気はします。

買いは買いでも、下がったところを買うのは、ちょっとイマイチかなというふうに感じているところですね。対円で買うのであれば、ポンド円かドル円かなという気はしています。

ユーロ円がなぜあまり良くないかというと、ちょっとレベルが低いということですね。短期の移動平均線が右下がりになっていて、実体線もかなり安く引けているということ。それからMACDでは、ひょっとするとデッドクロスを形成する可能性もあるのではないかという気がしています。なので、買うのであれば強い通貨ということで、ポンド円かドル円という形ではないでしょうかね。

最も買えないのが残念ながら豪ドル円です。大きな移動平均線は右上がり、中期の移動平均線は右下がりの狭間で推移していましたが、上ヒゲ2本伴って、先週の後半に長期移動平均線の水準を実体線が下回ってきました。短期と長期の移動平均線がデッドクロスを形成して、3本の移動平均線の下側に実体線が位置しています。そして、8月4日以来の終値ベースで、安値水準ということで、全く買えないチャートということになりました。MACDも0ラインの下側でデッドクロスということで、これはちょっと買いにくい。どちらかというと売りで攻めるチャートではないかなという気がしますね。

通貨の強弱というのが明確ではないんですが、対円の買いで入るとすれば、少し条件を厳しめにドル円、それからポンド円といったところでしょうかね。ユーロ円は2番手、3番手かなという気がします。それから、豪ドル円は買えるチャートからはだいぶ遠い、売りで入らざるを得ないかなという感じですね。そして、対ドルもまちまちなんですが、売りで入るとすればユーロドルかなという感じがしますね。

ちょっと、経済指標の発表も手薄になってきていますね。ボラティリティが落ちるような、そんな動きになるのではないかなっていう気がします。あまり無理せずに、淡々とやっていかれるのがいいのかなと思っております。

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井上義教 氏
株式会社チャートリーディング 代表取締役 昭和39年東京都生まれ。 昭和63年大阪大学経済学部卒業、同年大和銀行入行、平成3年よりロンドンの証券現法にてディーリング業務に従事。 平成15年に退社するまで為替・債券・スワップ市場を歴任、チーフディーラーとしてチームを統括。 平成28年 株式会社チャートリーディング設立とともに代表取締役に就任。
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