ドル/円を中心に、前営業日の値動きをわかりやすく解説し、今後の見通しをお届けします。
作成日時 :2023年8月11日10時20分
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 調査部長 神田卓也
目次
▼10日(木)の為替相場
▼10日(木)の株・債券・商品市場
▼外為注文情報/ ▼本日のひとこと/ ▼注目の経済指標
14日(金)の為替相場
期間:10日(木)午前7時00分~11日(金)午前6時55分 ※チャートは30分足(日本時間表示) 出所:外為どっとコム
8月10日 主な出来事
21:30 アメリカ7月消費者物価指数(前月比) +0.2%
前回+0.2%
予想+0.2%
21:30 アメリカ7月消費者物価指数(前年比) +3.2%
前回+3.0%
予想+3.3%
21:30 アメリカ7月消費者物価指数・コア(前年比) +4.7%
前回+4.8%
予想+4.8%
21:30 アメリカ前週分新規失業保険申請件数 24.8万件
22.7万件
予想23.0万件
24:09 デイリー米サンフランシスコ連銀総裁
「CPIデータは予想通りで、朗報」
「FRBはインフレに関してまだやるべきことがある」
「FRBはコアインフレの抑制に全力で取り組んでいる」
「金利を引き上げる必要があるのか、あるいは金利を長期間据え置く必要があるのか、予測するのは時期尚早。多くのデータが残っている」
「利下げに関する議論には程遠い」
26:00 米30年債入札
応札倍率2.42倍(前回2.43倍)
落札金利4.189%(前回3.910%)
26:43 コリンズ米ボストン連銀総裁
「政策金利は十分に制限的な水準に近づいているか、おそらくはその水準にある」
28:10 ボスティック米アトランタ連銀総裁
「高すぎるインフレを抑制するために仕事に励む」
8月10日(木)の株・債券・商品市場
日経平均 32473.65△269.32
豪ASX 7357.392△19.436
上海総合 3254.560△10.073
英FT 7618.60▽31.30
独DAX 15996.52△143.94
NYダウ 35176.15△52.79
日10年債利回り 0.584% 0.000
豪10年債利回り 4.047%△0.049
英10年債利回り 4.364%▼0.001
独10年債利回り 2.528%△0.031
米02年債利回り 4.8417%△0.0337
米10年債利回り 4.1055%△0.0974
NY原油 82.82▼1.58
NY金 1948.90▼1.70
ドル円 外為注文情報(FX板情報・オーダー状況)
【情報提供:外為どっとコム】
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本日のひとこと
既報の通り、昨日の米7月CPIは予想を下回る伸びとなりました。CPI発表後にドル/円は一時143.28円まで下落しましたがすぐに怒涛の切り返しを見せ、米債入札の不調による金利上昇もあって144.82円まで反発しました。
正直なところ、腑に落ちないドル/円の上昇ではありますが、これについては大手通信社がいささか興味深い米市場関係者の見方を伝えています。それによると、FOMC、日銀、米雇用統計、CPIと目先の重要イベントを終えて、イベントリスクは8月24-26日のジャクソンホール会議までなくなったとした上で、そのため唯一のマイナス金利通貨である円を売るキャリートレードの好機が到来したとのことです。
たしかに、昨日はユーロ/円、ポンド/円、スイス/円などが年初来高値を更新するなど円は全面的に下落しており、ドル/円も6月に付けた年初来高値145.07円に接近しています。円安を受けて財務省・日銀は祝日にもかかわらず臨戦態勢に入ったと見られますが、口先介入のリスクをかいくぐって年初来高値を更新するのかが今日のみどころとなりそうです。
注目の経済指標
<国内>
山の日の祝日で休場
<海外>
08:30 ロウRBA総裁議会証言
15:00 4-6月期英GDP・速報値
15:00 6月英GDP
15:00 6月英鉱工業生産
15:00 6月英製造業生産高
15:00 6月英貿易収支
15:45 7月仏消費者物価指数・改定値
16:00 6月トルコ経常収支
17:30 4-6月期香港GDP・確定値
21:00 6月メキシコ鉱工業生産
21:30 7月米生産者物価指数
23:00 8月米ミシガン大消費者信頼感指数・速報値
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※時間は日本時間での表示になります。
※発表時刻は予告なく変更される場合があります。また、予定一覧は信憑性の高いと思われる情報を元にまとめておりますが、内容の正確性を保証するものではございませんので、事前にご留意くださいますようお願いいたします。

神田 卓也(かんだ・たくや)
1991年9月、4年半の証券会社勤務を経て株式会社メイタン・トラディションに入社。 為替(ドル/円スポットデスク)を皮切りに、資金(デポジット)、金利デリバティブ等、各種金融商品の国際取引仲介業務を担当。 その後、2009年7月に外為どっとコム総合研究所の創業に参画し、為替相場・市場の調査に携わる。2011年12月より現職。 現在、個人FX投資家に向けた為替情報の配信を主業務とする傍ら、相場動向などについて、経済番組専門放送局の日経CNBC「朝エクスプレス」や、ストックボイスTV「東京マーケットワイド」、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。WEB・新聞・雑誌等にコメントを発信。
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