ドル/円、下落早すぎないか!? 140円を割る可能性も…明日の米6月CPIに注目が集まる
本日、東京市場のドル/円は弱含みの展開。米国のインフレ鈍化観測を背景に米長期金利が低下する中、6月16日以来の140円台へと下落しました。一時140.57円前後まで下値を拡大しましたが、一巡後は買戻しが入り140.90円台にやや持ち直しています。
欧州市場に入ると、米長期金利がさらに低下すると再びドル売りが強まりました。140.60円台まで反発する場面もありましたが、上値の重さから反落すると本日安値140.27円前後まで軟化しました。
今夜は、ドル/円に直接影響する重要イベントがなく、NY市場は明日の米6月消費者物価指数(CPI)を控えて様子見ムードとなる可能性があります。そうした中で、ドル/円の日足チャートを見ると昨日、売り圧力の強さを示す上ヒゲ陰線が出現。今夜については、141円台では戻り売りが入りやすいと見られ、東京市場の安値140.50円台を巡る攻防となりそうです。
ドル円 4時間足チャート
この後の経済イベント
7/11(火)
26:00 米3年債入札(400億ドル)
----- NATO首脳会議(~12日)
7/12(水)
08:50 日本6月国内企業物価指数
11:00☆RBNZ政策金利
※☆は特に注目の材料
最新の経済指標カレンダーはこちら ↓↓↓
https://www.gaitame.com/markets/calendar/
今日の注目トピック
昨日、NY連銀の6月調査で1年先の消費者インフレ期待が3.8%と前月の4.1%から低下しました。米インフレ鈍化期待が高まり米長期金利が低下したこともありドル/円相場が軟調地合いとなっています。そうしたことから市場では明日の米6月CPIに注目が集まっています。現時点の市場予想は、前年比+3.1%、コア前年比+5.0%と前回(+4.0%、+5.3%)から鈍化する見通しになっています。7月の米連邦公開市場委員会(FOMC)では利上げがほぼ確実視されており、9月以降にあと1回の利上げが示唆されていますが、万一、予想以上にインフレが鈍化していれば、今後の利上げペースに影響がでるかもしれません。そうなるとドル/円は140円を割り込みさらなる下値を試すことも考えられます。
宇栄原 宗平(うえはら・しゅうへい)
国際テクニカルアナリスト連盟 認定テクニカルアナリスト(CFTe) 2015年から金融業界に参入し、顧客サポートなどに従事。また金融セミナーの講師としても活躍する。2022年2月(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。これまでの経験や知識を活かしながら、FX個人投資家へ精力的な情報発信を行っている。経済番組専門放送局「ストックボイス」や、ニッポン放送『辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!』でのレギュラー解説ほか出演多数。マネー誌『ダイヤモンドZAi(ザイ)』にてドル円・ユーロ円見通しを連載中。
本サイトに掲載する情報には充分に注意を払っていますが、その内容について保証するものではありません。また本サービスは、投資判断の参考となる情報の提供を目的としたものであって、投資勧誘を目的として提供するものではありません。投資方針や時期選択等の最終決定はご自身で判断されますようお願いいたします。なお、本サービスの閲覧によって生じたいかなる損害につきましても、株式会社外為どっとコムは一切の責任を負いかねますことをご了承ください。