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ドル円の上昇が止まらない!放っておいても上がり続ける理由とは:為替介入は150円に乗せてから 6月23日(金)志摩力男

配信期間が終了しました。
最新動画は【外為マーケットビュー】で公開しています。

動画配信期間:2023/6/23~2023/7/7

月曜から金曜までの毎営業日、外為市場に長年携わってきた5人のコメンテータが、その日の相場見通しや今後のマーケット展望を解説します。

目次

0:00 各国中銀が金融政策を発表
0:28 スイス中銀とフラン相場動向
2:03 ノルウェー中銀とクローネ相場動向
3:11 英中銀とポンド相場動向
5:30 トルコ中銀とリラ相場動向
7:34 ドル/円・日米金利動向分析
12:36 為替介入をするにはドル円150円乗せが必要か

要約

ドル円のレートは、重要な142.25円と142.50円のレジスタンスラインを突破しました。この現象は、昨年からのドル円上昇相場を示すものですが、今年は多くの専門家が円高を予想しています。これは、アメリカが金利を引き下げ、日本が金利を引き締めるという見通しに基づいています。しかし、日本銀行新総裁、上田氏の見解は極めて慎重であり、金融政策を引き締めに転換すると株価が下落し、インフレ率が急速に低下する可能性があるとの懸念を示しています。

一方、アメリカでは、金利がこれまで以上に上昇し続けているにもかかわらず、経済が後退する兆候は見られません。この理由は、長期金利が非常に低いためだと考えられています。長期金利と短期金利の逆転は過去に不景気を引き起こした事例がありますが、過去の事例が必ずしも未来を予測するものではないと私は思います。また、長期金利と短期金利の逆転が銀行の収益を圧迫し、結果的に企業の借入金利が上昇することで経済が後退するという理論がありますが、アメリカ経済における銀行の役割は日本と比べて相対的に小さいと私は考えています。

アメリカの経済が強いもう一つの理由は、株式と不動産の価格上昇による資産効果が大きいことです。景気後退を防ぐためには、長期金利がさらに上昇する必要があります。そのためには、短期金利がさらに上昇しなければならないと考えています。

しかし、金利が上昇すると、ドル円のレートが下がらない可能性があります。142.25円は、CPIが急落した時のドル円の戻り高値であり、142.50円はフィボナッチリトレースメントの61.8%のレベルですが、これを昨日しっかりと上抜けしました。エリオットウェーブなんかされる方は142円は抜けないで、ジグザグのもみ合いに入るんじゃないかっていう想定されてる方が多いと思います。

しかしながら、日本とアメリカの金利差は縮まることが難しいと考えられており、YCCを解除したとしても0.5%以上の金利差があるため、放っておいてもドル円は上がっていく相場になります。しかし、介入が入るためには市場にドル円のロングポジションが大量に溜まっていなければならないという問題があります。現在、市場にはドル円のロングポジションがあまりなく、介入があっても効果は少ないと思われます。

更に、去年の介入が145円で、その次が150円台に入ってるんですけれども、今年も介入が必要になるにはそれなりの理由が必要になると考えられます。それにより、150円に到達しない限りは介入が難しい可能性があります。ただし、145円のレジスタンスを突破すると、上方向への動きは比較的容易になると思われます。

 
志摩力男氏96_130.jpg 志摩力男 氏
慶應義塾経済学部卒。1988年ー1995年ゴールドマン・サックス、2006-2008年ドイツ証券等、大手金融機関にてプロップトレーダーを歴任、その後香港にてマクロヘッジファンドマネージャー。独立した後も、世界各地の有力トレーダーと交流があり、現在も現役トレーダーとして活躍。
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