個人投資家として活躍するひろぴー氏が、独自の最新マーケット分析を毎週公開します。現在のFXマーケットを取り巻く情報の整理をする際、また短期間の FXトレード戦略を考える際に、お役立てください。
作成日時:2023年6月21日14時
執筆:CXRエンジニアリング株式会社 代表取締役 ひろぴー
今週前半はクロス円を中心に調整が入りました。
ポンド/円、豪ドル/円が目立っていますが、本日はその反動から再び上昇に転じております。
本コラムを書いているのが昼過ぎですが、本日の英消費者物価指数(CPI)が上振れとなれば明日のBOE利上げ期待はさらに高まるでしょう。
CPIコアと小売物価指数(RPI)に個人的には注目しており、消費者側のより詳細な物価指数が上昇傾向に転じているならば、年内あと50bpは少なくとも利上げしなければならなくなりそうです。
英国は主要先進国通貨の中で最もインフレ率が高止まりしており、かなり深刻です。
先週のコラムを執筆時点ではポンド/円は175-177円でしたが、あっという間に180円を超えてきております。
2015年の高値に向けたシナリオは、なお進行中だと考えます。
目次
▼ポンド/円、180.50円のネックラインは突破
▼183.50円が次なるターゲット?
▼ドル/円、目先ターゲットは145円?為替介入は気にしない
ポンド/円、180.50円ネックラインは突破
出所:TradingView
ポンド/円の月足チャートです。
180.50円のネックラインを少し突破しており、CPI次第では完全に上方向の流れになると予想します。
先週のコラムでコメントしましたが、先月の英雇用統計は非常に良好でした。
利上げしてインフレを退治するならば、今のうちで、BOEは動いてくる(動かざるを得ない)可能性が高いと個人的には考えております。
明日のBOEの内容はタカ派に傾斜していることを期待し、ロングで継続したいと思います。
ちなみに先週の発信から持っているポジションのストップは切り上げて、昨日の安値である179.90円にすでに切り上げてトレールも開始しております。
目先、1時間足でフィボナッチエクステンションを引き、ターゲットを見ていきましょう。
183.50円が次なるターゲット?
出所:TradingView
個人的に狙っているのが1.618%の183.50円近辺です。
ここへの続伸に期待して買いトレードを継続していきたいと思います。
目先182円を大きく突破した場合、次は182円がサポートラインになりますので、すかさず182円手前でも押し目買い注文を出す準備をする予定です。
1時間足のRCIは良好です。RCI26,52が上方向に向き始めました。
短い調整でしたが、175円からの大きな上昇トレンドの初めての調整が入ったばかりです。
高値を抜けるようであれば、また勢いよく伸びていくと思います。
先週に引き続き、強気で買いトレード継続していきます。
ドル/円、目先ターゲットは145円?為替介入は気にしない
出所:TradingView
ドル/円週足です。
今週は小動きですが、141−142円の1円レンジになっており、今年の高値でもみ合いが続いています。
今週前半、もう少し調整しても良いかな?と考えていたのですが、一向に下落が入りません。おそらく天井圏で消化しきった可能性があります。
日米金利差が大きすぎるため、断続的な買いが入っているのかもしれません。
さすがに金利差5%以上は市場へのインパクトが強いようです。
また今晩23時からパウエル議長の議会証言が予定されていますが、インフレについてのコメントもあるでしょう。
動き出すならこの時間帯からかな?と考えてドル/円ロングをキープしたいと思います。
目先145円方向にて、ゆったりとしたキャリートレードをスワップ狙い程度の気分でスイングされると気楽ではないでしょうか。
昨年の為替介入1回目は145円付近から140円手前まで介入が入りましたが、効果は1日だけでした。
140円割れにストップを置いて、介入後に安く拾うための買い指値注文も準備しておくぐらいの余裕を持ったスイングトレードで望むつもりです。
ドル/円、ポンド/円、今週後半も買い目線継続で考えております。
【ひろぴー氏出演動画】
【インタビュー】
「初心者から上級者まで相場観が一致したときが一番危険」(前編)
<もくじ>
・幼稚園児 投資に目覚める
・どこか引っかかる感じを大切に
・個人投資家におすすめ書籍と読む時期
「低勝率型こそ1憶円への近道」(中編)
<もくじ>
・勝率は低いほうがいい
・その失敗が糧となる!?
・他の金融商品も考え方は一緒
・日銀緩和のときに活きた投資の勉強
・決済はむずかしい
・低レバレッジでリスクを抑える
「はじめて話す 外為注文情報 活用法」(後編)
<もくじ>
・損切り注文の功罪
・シグナル、逆シグナル
・検証の果てに
・ローソク足は基本どおり見る
・外為注文情報の活用
・レポートの勧め
FX&Cryptoトレーダー、業界ニックネームは「ひろぴー」。ラジオ日経パーソナリティ、FX会社や仮想通貨取引所のコラムニストとして活動の場は多岐に渡る。自らのトレーディングノウハウから、ユーザビリティの高いインターフェース総監督を担う。FX会社や金融プラットフォーム開発エンジニアリング企業、仮想通貨取引所へのコンサルティング業が主。 2019年7月より TradingView Japan の Marketing Director に就任。
本サイトに掲載する情報には充分に注意を払っていますが、その内容について保証するものではありません。また本サービスは、投資判断の参考となる情報の提供を目的としたものであって、投資勧誘を目的として提供するものではありません。投資方針や時期選択等の最終決定はご自身で判断されますようお願いいたします。なお、本サービスの閲覧によって生じたいかなる損害につきましても、株式会社外為どっとコムは一切の責任を負いかねますことをご了承ください。