オーストラリアの通貨「豪ドル」をデイトレードする上でFX個人投資家が事前にインプットしておきたいトレードシナリオなどを、ギュッとまとめました。
執筆:外為どっとコム総合研究所 中村 勉
目次
- ▼今日の豪ドル トレードシナリオ
- 昨日から現在までの相場
- 今日のメインシナリオは
- この先の個別相場変動
- 豪ドル/円 最新チャート分析
- 今後の注目経済指標・イベント
- 「ぴたんこテクニカル」内「お天気シグナル」の分析結果
今日の豪ドル トレードシナリオ
昨日から現在までの相場
・NY原油先物市場は続伸。中国政府が大規模な景気浮揚策を検討しているとの観測により、原油需要が高まるとの見方に繋がった。終値は前日比+1.16ドルの1バレル=71.78ドル(6月16日)。
・豪5月雇用統計が発表され、雇用者数は市場予想(1.75万人増)大きく上回る7.59万人の増加だった。失業率は3.6%へ低下、労働参加率は過去最高となる66.9%となった(6月15日)。
・6月6日に豪準備銀行(RBA)は金融政策決定会合を開催。政策金利を4.10%へと0.25%の利上げを実施した。
・5月31日に発表された豪4月月次消費者物価指数(CPI)は前年比+6.8%となり、前月の+6.3%からインフレは加速した。4月26日に発表された豪1-3月期CPIは前年比+7.0%となり、前四半期(+7.8%)から鈍化した。
今日のメインシナリオは
豪ドル/円12連騰中!調整の可能性もあるが、基本は上目線
16日(金)に日銀は大規模金融緩和の継続を決定し、植田日銀総裁は金融緩和を継続する考えを示したことで、円が独歩安となった。主要国ではインフレの鈍化ペースが落ちていることから、追加利上げ(金融引き締め)の可能性が取り沙汰されているなかで、日銀だけが金融緩和の継続の方針を示している。これにより円が売られやすい地合いとなっている。
オーストラリアは、先週発表された豪5月雇用統計が強い結果だったことから、追加利上げが実施される可能性が高まっている。
また、オーストラリアと交易関係の強い中国が大規模な景気浮揚策を検討しているとの観測も豪ドルに対するポジティブ材料となっている。中国の景気が上向くことで、資源需要が高まるとの見方からだ。
本日は、為替相場に大きな影響を与えそうな経済指標の発表は予定されていない。また、米国勢は祝日休場となっている。目新しい材料に乏しいこと、円安が急速に進んだことなどによる円買い調整が入る可能性はある。しかし、日本と主要国の金融政策の方向性が違うことから、豪ドル/円は下がったところは買い場となりそうだ。
この先の個別相場変動
■取引材料に乏しい
⇒急速に進んだ円安の調整が持ち込まれる
⇒金融政策の方向性の違いから、円先安観は変わらない
⇒豪ドル/円は買い場探しとなる
豪ドル円 最新チャート分析
今後の注目経済指標・イベント
中国の株価動向
「ぴたんこテクニカル」内「お天気シグナル」の分析結果
外為どっとコムのテクニカル分析ツール「ぴたんこテクニカル」の「お天気シグナル」では豪ドル/円は雨、豪ドル/米ドルは晴れ。7時に豪ドル/米ドルの移動平均で買いシグナルが点灯。
【情報提供:外為どっとコム】
<「ぴたんこテクニカル」の「お天気シグナル」 詳細はこちら>
- ※ 「ぴたんこテクニカル」の「お天気シグナル」とは、選択した通貨ペア・足種に対して、複数のテクニカル分析を行った結果をパネル形式で一覧表示することにより、直感的に相場状況を把握することができるツールのことを指します。
- ※また、高機能チャート(パソコン版)/(スマホ版)では「取引分析」 を選択することで、外為どっとコムの『外貨ネクストネオ』でお取引をされているお客さまの指値やストップ注文の状況をチャート上に表示が可能です(「外為注文情報」)。
- ※ なお「ぴたんこテクニカル」の「お天気シグナル」や、「外為注文情報」は情報提供を目的としており、投資の最終判断は投資家ご自身でなさるようお願い致します。
中村 勉(なかむら・つとむ)
米国の大学で学び、帰国後に上田ハーロー(株)へ入社。 8年間カバーディーラーに従事し、顧客サービス開発にも携わる。 2021年10月から(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。 優れた英語力とカバーディーラー時代の経験を活かし、レポート、X(Twitter)を通してFX個人投資家向けの情報発信を担当している。
経済番組専門放送局ストックボイスTV『東京マーケットワイド』、ニッポン放送『飯田浩司のOK! Cozy up!』などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。
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