オーストラリアの通貨「豪ドル」をデイトレードする上でFX個人投資家が事前にインプットしておきたいトレードシナリオなどを、ギュッとまとめました。
執筆:外為どっとコム総合研究所 中村 勉
目次
- ▼今日の豪ドル トレードシナリオ
- 昨日から現在までの相場
- 今日のメインシナリオは
- この先の個別相場変動
- 豪ドル/円 最新チャート分析
- 今後の注目経済指標・イベント
- 「ぴたんこテクニカル」内「お天気シグナル」の分析結果
今日の豪ドル トレードシナリオ
昨日から現在までの相場
・NY原油先物市場は反落。米国がイランに課している制裁を緩和するとの報道を受けて、一時69ドル台まで下落。その後、ホワイトハウスが報道を否定したことで安値圏から切り返した。終値は前日比-1.24ドルの1バレル=71.29ドル(6月8日)。
・6月6日に豪準備銀行(RBA)は金融政策決定会合を開催。政策金利を4.10%へと0.25%の利上げを実施した。
・5月31日に発表された豪4月月次CPIは前年比+6.8%となり、前月の+6.3%からインフレは加速した。4月26日に発表された豪1-3月期消費者物価指数(CPI)は前年比+7.0%となり、前四半期(+7.8%)から鈍化した。
・豪4月雇用統計が発表され、雇用者数は市場予想(2.50万人増)に反して0.43万人の減少だった。失業率は3.7%、労働参加率は66.7%となった(5月18日)。
今日のメインシナリオは
中国のCPI鈍化に要注意!
本日は中国5月CPIが発表される。最近の中国の経済指標を見ると、中国の景気回復が期待していたほど強くないとの印象を受ける。中国国家統計局が集計する製造業購買担当者景気指数(PMI)と非製造業PMIはともに、4月、5月に低下している。
中国4月CPIは前年比+0.1%で年初(+2.1%)から大きく低下していた。本日発表の5月分が市場予想(+0.2%)を下回ると、中国経済の鈍化への警戒が高まり豪ドルにとってネガティブ材料となりそうだ。
他方で、昨日中国の大手国有銀行が人民元預金の金利引き下げを発表した。これにより、これまで貯蓄に回っていた資金が消費や投資に向かう可能性が出てきた。中国景気への刺激になる可能性もあるため、留意しておきたい。
この先の個別相場変動
■中国5月CPIが前年比でマイナスになる
⇒中国の景気鈍化懸念が高まる
⇒豪州は中国と交易関係が強い
⇒豪ドルは売られる
豪ドル円 最新チャート分析
今後の注目経済指標・イベント
中国5月CPI
中国、米国の株価動向
「ぴたんこテクニカル」内「お天気シグナル」の分析結果
外為どっとコムのテクニカル分析ツール「ぴたんこテクニカル」の「お天気シグナル」では豪ドル/円は雨、豪ドル/米ドルは晴れ。7時に豪ドル/円の移動平均で買いシグナルが点灯。
【情報提供:外為どっとコム】
<「ぴたんこテクニカル」の「お天気シグナル」 詳細はこちら>
- ※ 「ぴたんこテクニカル」の「お天気シグナル」とは、選択した通貨ペア・足種に対して、複数のテクニカル分析を行った結果をパネル形式で一覧表示することにより、直感的に相場状況を把握することができるツールのことを指します。
- ※また、高機能チャート(パソコン版)/(スマホ版)では「取引分析」 を選択することで、外為どっとコムの『外貨ネクストネオ』でお取引をされているお客さまの指値やストップ注文の状況をチャート上に表示が可能です(「外為注文情報」)。
- ※ なお「ぴたんこテクニカル」の「お天気シグナル」や、「外為注文情報」は情報提供を目的としており、投資の最終判断は投資家ご自身でなさるようお願い致します。
中村 勉(なかむら・つとむ)
米国の大学で学び、帰国後に上田ハーロー(株)へ入社。 8年間カバーディーラーに従事し、顧客サービス開発にも携わる。 2021年10月から(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。 優れた英語力とカバーディーラー時代の経験を活かし、レポート、X(Twitter)を通してFX個人投資家向けの情報発信を担当している。
経済番組専門放送局ストックボイスTV『東京マーケットワイド』、ニッポン放送『飯田浩司のOK! Cozy up!』などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。
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