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今週の為替予想(ポンド/円 ユーロ/円) 「ポンドは対豪ドルでレンジブレイク出来るかがポイント、ユーロは中国コロナの行方に警戒」ハロンズ FX 2023/5/28

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執筆:外為どっとコム総合研究所 小野 直人

目次

執筆日時 2023年5月26日 14時30分

ポンドは対豪ドルでレンジブレイク出来るかがポイント、ユーロは中国コロナの行方に警戒

5月22日週のユーロ/円とポンド/円は方向感の見定めづらい展開

ユーロ/円とポンド/円は、米ドル/円が140円台まで上伸したことで下値が支えられた一方、対米ドルでユーロやポンドが下落したことで上値も抑制されました。ユーロ/円は148.838円から150.318円、ポンド/円は171.203円から172.785円と、足もとの高値圏での振幅に終始しました。(各レート水準は執筆時点のもの)

※相場動向については、外為どっとコム総研のTEAMハロンズが配信している番組でも解説しています。

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外為どっとコム総合研究所のTEAMハロンズ(@TeamHallons) が、平日21時より配信するFXライブ番組

FX ライブ配信、ええやん!今年の円安 (2023年5月25日)- YouTube

ユーロ圏、景況感に逆風

ドイツの1-3月期GDPが前期比0.3%減と2四半期連続でマイナス成長となり、テクニカルリセッション入りとなりました。また、5月IFO企業景況感指数や6月GFK消費者信頼感調査もさえない結果となり、欧州景気への楽観的な見方を後退させつつあります。ECBが6月・7月に0.25%ずつ利上げを行うとの見通しが優勢なことは、ユーロ下落のスピードを和らげる期待はあるものの、米国のタカ派ムードの持ち直しで十分にその効果が働くかは不明で、ユーロの上値抑制要因となりそうです。また、中国経済の回復が遅れていることも、ユーロにとって懸念材料です。中国ではコロナ感染者が増加傾向にあり、6月末には1週間当たりの新規感染者数が6500万人に達するとの予測も出ており、経済成長への逆風が懸念されます。中国での感染者拡大のペースが速まれば、ユーロを一段と押し下げる危険はあります。

こうした中、ユーロ/円は21日移動平均線が支持線となって下値を切り上げており、底堅い展開が続いています。日足一目均衡表でも、転換線が基準線を上抜け三役好転を果たしています。期間14日のRSIも61%付近で、買われ過ぎと言える状況になく、まだ上値は期待できそうです。1月3日安値(137.386円)、3月2日高値(145.567円)、3月20日安値(138.825円)を結ぶフィボナッチエクスパンションの161.8%に当たる152.062円に向けた前哨戦として、151円台回復を果たせるか注目したいです。もっとも、上述したよう上値抑制要因があるため、5月19日安値(148.715円)近辺まで引き付けて押し目を買い拾った方が無難かもしれません。

【ユーロ/円チャート 日足】

EUR/JPY日足チャート
出所:外為どっとコム「外貨ネクストネオ」
予想レンジ:EUR/JPY:148.000-153.000

対オセアニア通貨での上昇がポンドを下支えか

英国の4月消費者物価指数は前月比で1.2%の大幅な伸びとなりました。前年比では8.7%と、3月の10.1%から低下したとはいえ市場予想の8.2%を上回る着地で、依然として中銀の目標値である2%を大幅に上回っています。英中銀は年末までに5%へインフレ率が急速に低下すると予想していますが、今回の結果はそうした見通しが早くも狂い始めた可能性を示唆しているのかもしれません。市場では、インフレ率が中銀の見通しに近づくためには、6月・8月・9月に0.25%ずつ利上げを行う必要があるとの見方が優勢です。利上げの継続性はポンドを支えるでしょう。

特に利上げ停止観測が広がりつつあるオセアニア通貨とのコントラストが強まりそうで、ポンド買い・オセアニア通貨売りの流れはしばらく続くのではないかと期待しています。対豪ドルでは1.9035豪ドルを超えてくれば、ポンド高の流れが広がるかもしれません。もっとも、米債務上限引上げ問題がすっきりせず、投資家マインドが前向きになりづらいこともあり、過度なポンド高を期待するのは危険です。

ポンド/円は、上昇の勢いは限定されているものの、じりじりと下値を切り上げ底堅い推移が続いています。4月5日安値(162.769円)を起点としたフィボナッチエクスパンションの161.8%レベルである173.833円を越えられれば、175円台も見えてきそうです。170.86円付近を上昇中の21日線を支えに押し目買いが機能しそうな雰囲気です。ただ、下方向は171.000円を割れてきたら一度撤退で、次は169.100円付近の日足一目基準線付近の動向を確認したいと考えています。

【ポンド/円チャート 日足】

GBP/JPY日足チャート
出所:外為どっとコム「外貨ネクストネオ」
予想レンジ:GBP/JPY:169.000-175.000

5/29 週のイベント

5/30(火) 18:00 ユーロ 5月消費者信頼感(確定値)
5/30(火) 18:00 ユーロ 5月経済信頼感
5/31(水) 16:55 ドイツ 5月失業率
5/31(水) 21:00 ドイツ 5月消費者物価指数(CPI、速報値)
6/1(木) 16:55 ドイツ 5月製造業購買担当者景気指数(PMI、改定値)
6/1(木) 17:00 ユーロ 5月製造業購買担当者景気指数(PMI、改定値)
6/1(木) 17:30 イギリス 5月製造業購買担当者景気指数(PMI、改定値)
6/1(木) 18:00 ユーロ 5月消費者物価指数(HICP、速報値)
6/1(木) 18:00 ユーロ 4月失業率

一言コメント

人の往来が自由になる中、中国で新型コロナウイルスへの感染が再拡大しており、日本も対岸の火事ではいられない状況に陥る危険があり、注意が必要かもしれませんね。

 
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