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5月FOMC、個人投資家の利上げ期待はやや低め【外為短観 第167回】

外為短観ロゴ

<第167回調査>2023年4月29日

外為どっとコムの口座開設者のお客様を対象とした投資動向等に関するアンケート調査です。

分析・レポート作成
外為どっとコム総合研究所

調査実施期間
2023年4月21日(金)13:00~2023年4月25日(火)24:00

調査対象
外為どっとコムの『外貨ネクストネオ』に口座を開設のお客様層。

調査方法
外為どっとコムの口座開設者にメールでアンケート回答URLを送付。
今回の有効回答数は628件。
※必要項目を全て入力して回答して頂いたお客様を「有効回答数」としました。

問1:今後1カ月間の米ドル/円相場の見通しについてお答えください
問2:今後1カ月間のユーロ/円相場の見通しについてお答えください
問3:今後1カ月間の豪ドル/円相場の見通しについてお答えください
問4:今後1カ月間のポンド/円相場の見通しについてお答えください
問5:今後3カ月程度の期間で買いたい、もしくは強くなると思う通貨はどれですか
問6:今後3カ月程度の期間で売りたい、もしくは弱くなると思う通貨はどれですか
問7:日銀は植田総裁の初会合となる4月27-28日の金融政策決定会合で政策変更を行うと思いますか?
問8:米連邦準備理事会(FRB)は5月2-3日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で政策金利(FFレート)をどうすると思いますか?
問9:欧州中銀(ECB)は5月4日の理事会で政策金利をどうすると思いますか?
今後の調査実施計画及び公表方針

問1:今後1カ月間の米ドル/円相場の見通しについてお答えください。

今後1カ月間の米ドル/円相場の見通し

「今後1カ月間の米ドル/円相場の見通し」については、「米ドル高・円安方向」と答えた割合が37.7%であったのに対し「円高・米ドル安」と答えた割合は32.0%であった。この結果「米ドル/円予想DI」は△5.7%ポイントと前月の▼17.3%ポイントからプラス(強気見通し)に転じた。調査期間前後の米ドル/円相場は、19日に「イールドカーブ・コントロール(YCC)政策の修正について慎重な意見が広がっている」と報じられると円売りが強り、ドル/円は3月10日以来の高値となる135.13円前後まで上伸した。その後は、ファースト・リパブリック・バンクを巡る金融不安の再燃などから伸び悩む展開となった。個人投資家は、3月安値(129.65円)から反発基調が続いているとみて、緩やかな米ドル高・円安基調が継続すると考えているようだ。

今後1カ月の米ドル/円相場の高値と安値の予想については、最高値が145.00円、最安値が123.00円となり、高値の平均値は136.91円、安値の平均値は130.63円であった。高値の中央値は136.50円、安値の中央値は130.50円だった。前月調査から0.5~1.3円程度、円安・米ドル高方向へシフトしている。

米ドル/予想レート
※高値と安値が逆の回答や片方だけの回答などを無効とした上で、上位3%と下位3%の回答をカットしてデータを処理

問2:今後1カ月間のユーロ/円相場の見通しについてお答えください

今後1カ月間のユーロ/円相場の見通し

「今後1カ月間のユーロ/円相場の見通し」については、「ユーロ高・円安方向」と答えた割合が、39.3%であったのに対し「円高・ユーロ安方向」と答えた割合は24.4%であった。この結果「ユーロ/円予想DI」は△14.9%ポイントとなり、前月の▼15.0%ポイントからプラス(強気見通し)に転じた。調査期間前後のユーロ/円相場は、シュナーベル欧州中銀(ECB)高官のタカ派発言が相次ぐ中、2014年12月以来の高値148.62円前後まで上値を拡大した。5月4日のECB理事会における追加利上げ期待がユーロ相場の支えになっているようだ。ECBと日銀の金融政策の方向性の違いからユーロ高・円安基調が続くと見る個人投資家が増加したようだ。

今後1カ月のユーロ/円相場の高値と安値の予想については、最高値が155.00円、最安値が135.00円となり、高値の平均値は149.43円、安値の平均値は142.61円であった。高値の中央値は149.00円、安値の中央値は143.00円であった。前月調査から4~5円程度、ユーロ高・円安方向にシフトした。

ユーロ/予想レート
※高値と安値が逆の回答や片方だけの回答などを無効とした上で、上位3%と下位3%の回答をカットしてデータを処理

問3:今後1カ月間の豪ドル/円相場の見通しについてお答えください

今後1カ月間の豪ドル/円相場の見通し

「今後1カ月間の豪ドル/円相場の見通し」については、「豪ドル高・円安方向」と答えた割合が、29.1%であったのに対し「円高・豪ドル安方向」と答えた割合は28.7%であった。この結果「豪ドル/円予想DI」は△0.4%ポイントとなり、前月の▼8.4%ポイントから僅かながらプラス(強気見通し)に転じた。調査期間前後の豪ドル/円相場は、インフレ動向次第で豪中銀(RBA)の利上げが再開する可能性があるとの見方から豪ドル買いが強まったが、豪1-3月期消費者物価指数(CPI)の伸びが鈍化したことなどから、5月2日の理事会で利上げを再開するとの期待が後退すると失速した。90円を挟んだ値動きが続いていることからおおむね横ばいとみる個人投資家が多くなっているようだ。

今後1カ月の豪ドル/円相場の高値と安値の予想については、最高値が99.00円、最安値が81.00円となり、高値の平均値は92.77円、安値の平均値は86.94円であった。高値の中央値は92.00円、安値の中央値は87.00円で、高値中央値が1円程度円高・豪ドル安方向にシフトした。

豪ドル/予想レート
※高値と安値が逆の回答や片方だけの回答などを無効とした上で、上位3%と下位3%の回答をカットしてデータを処理

問4:今後1カ月間のポンド/円相場の見通しについてお答えください

今後1カ月間の英ポンド/円相場の見通し

「今後1カ月間の英ポンド/円相場の見通し」については、「英ポンド高・円安方向」と答えた割合が、36.5%であったのに対し「円高・英ポンド安方向」と答えた割合は23.6%であった。この結果「英ポンド/円予想DI」は△12.9%ポイントとなり、前月の▼10.2%ポイントからプラス(強気見通し)に転じた。調査期間前後の英ポンド/円相場は、英3月消費者物価指数(CPI)が10%台で高止まりしたことから、英中銀(BOE)が利上げを継続するとの見方が高まりポンド買いが強まった。ポンド/円は167.96円前後まで上昇して年初来高値をした。その後、米金融システム不安の高まりを背景に165円台まで押し戻される場面もあったが、再び167円台へ持ち直している。個人投資家は、170 円を視野に年初来高値を更新する流れが続くと見ているようだ。

今後1カ月の英ポンド/円相場の高値と安値の予想については、最高値が180.00円、最安値が150.00円となり、高値の平均値は170.13円、安値の平均値は161.91円であった。高値の中央値は170.00円、安値の中央値は162.00円で、前月調査から5円程度、ポンド高・円安方向にシフトした。

英ポンド/予想レート
※高値と安値が逆の回答や片方だけの回答などを無効とした上で、上位3%と下位3%の回答をカットしてデータを処理

問5:今後3カ月程度の期間で買いたい、もしくは強くなると思う通貨はどれですか(ひとつだけ)。また、選んだ理由もご記入ください

今後3カ月程度の期間で買いたい、もしくは強くなると思う通貨

今後3カ月程度の期間で買いたい、もしくは強くなると思う通貨はどれですか(ひとつだけ)と尋ねたところ、「米ドル」と答えた割合が32.2%で最も多かった。次いで「円」が27.7%で、その後「ユーロ(11.5%)」、「メキシコペソ(7.2%)」、「英ポンド(5.9%)」、「豪ドル(4.9%)」と続いた。前回は「円」が40.7%で最も多かったが、今回は順位を下げて回答割合も低下した。前回の調査は、米地銀が破綻し、スイス大手銀行の救済・合併が決まるなど、欧米で金融システム不安が高まった時期に行われたが、今回はそうした不安がひとまず後退する中で行われたことが影響したようだ。「米ドル」とした理由を自由記述形式で訊いたところ「まだ利上げが続きそう」などとして、金利面の優位性を挙げる向きが多かった。

問6:今後3カ月程度の期間で売りたい、もしくは弱くなると思う通貨はどれですか(ひとつだけ)。また、選んだ理由もご記入ください

今後3カ月程度の期間で売りたい、もしくは弱くなると思う通貨

今後3カ月程度の期間で売りたい、もしくは弱くなると思う通貨はどれですか(ひとつだけ)と尋ねたところ、「円」と答えた割合が33.0%と最も多かった。次いで「米ドル(30.9%)」、「ユーロ(8.3%)」と続いたあと、「トルコリラ(6.2%)」と「豪ドル(6.2%)」が並び、さらにその後に「英ポンド(4.5%)」と「中国人民元(4.5%)」が並んだ。「円」と回答した理由については「YCC維持」、「日銀の政策修正期待が薄い」、「金融緩和が続くから」、「超低金利だから」などとする声が圧倒的に多く、日銀の金融政策を背景に「円」が弱含むとの見方が再び強まっていることがわかった。黒田前総裁の任期満了に伴う退任で一時高まっていた日銀の金融緩和修正を巡る観測は、植田総裁の就任後の一連の発言などで大きく後退したようだ。

問7:日銀は植田総裁の初会合となる4月27-28日の金融政策決定会合で政策変更を行うと思いますか?次のうちから選んでお答えください。(ひとつだけ)
その他の場合、よろしければその理由をお聞かせください。

日銀金融政策決定会合について

今回の特別質問として、「日銀は植田総裁の初会合となる4月27-28日の金融政策決定会合で政策変更を行うと思いますか?」と尋ねたところ、「現状維持」が74.8%と圧倒的に多かった。次いで「YCCの長期金利変動幅拡大」が7.3%、「YCCの撤廃」が2.9%、「マイナス金利解除」が2.7%、「YCCの短期化」が1.9%となり、「わからない」は4.1%、「その他」は0.5%だった。「その他」としては「フォワードガイダンス変更」との意見が出ていた。問6でも触れたように、植田日銀総裁が就任後の国会答弁などで金融緩和を継続する姿勢を強調したことから、YCCを含む緩和策の修正期待は大きく後退している。なお、日銀は4月28日に大方の予想通りに金融政策の現状維持を決定。フォワードガイダンスを廃止した一方で、金融緩和を継続する姿勢を強調した。

問8:米連邦準備理事会(FRB)は5月2-3日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で政策金利(FFレート)をどうすると思いますか?次のうちから選んでお答えください。(ひとつだけ)
その他の場合、よろしければその理由をお聞かせください。

米FOMC

さらに、「米連邦準備理事会(FRB)は5月2-3日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で政策金利(FFレート)をどうすると思いますか?」と尋ねたところ、「0.25%利上げ」が54.8%と最も多かった。次いで「据え置き」が24.4%、「0.50%利上げ(5.6%)」、「0.25%利下げ(1.6%)」、「0.50%利下げ(0.3%)と続いた。「わからない」は13.2%だった。個人投資家の間でも米エコノミストと同様に0.25%利上げ見通しが優勢のようだ。ただ、4月26日時点で0.25%利上げを75%前後織り込んでいる米金利先物市場に比べると、個人投資家の利上げ期待はやや低めと言えるかもしれない。

問9:欧州中銀(ECB)は5月4日の理事会で政策金利をどうすると思いますか?次のうちから選んでお答えください。(ひとつだけ)
その他の場合、よろしければその理由をお聞かせください。

ECB理事会

さらに「欧州中銀(ECB)は5月4日の理事会で政策金利をどうすると思いますか?」と尋ねたところ、「0.25%利上げ」が36.1%と最も多く、次いで「据え置き」が29.1%、その後「0.50%利上げ(12.6%)」、「0.25%利下げ(2.1%)」、「0.50%利下げ(0.3%)」と続き、「わからない」は19.6%だった。ユーロ圏の短期金利デリバティブ市場は4月26日時点で0.25%利上げを100%織り込み、0.50%利上げについても25%ほど織り込んだ水準で取引されている。欧州市場の投資家に比べると、本邦個人投資家のECBに対する利上げ期待は低いと言えそうだ。

今後の調査実施計画及び公表方針

本調査も第167回目となりました。調査開始から12年が経過し、データの蓄積が進んできました。今後については、毎月定点観測で実施する調査結果を基に、予想DIの時系列比較から見出せるFX投資家の相場観の変化やその傾向などのほか、中長期的な視点に基づいたFX投資家の投資スタイルの変化などの考察も進めて行きたいと考えています。なお、毎月の本調査においては、公表扱いとしている質問項目及び回答結果の他に、「投資家の属性」、「取引頻度」、「取引規模」、「取引時間帯」、「投資選好」など、投資家実態を把握するために必要な各種の質問項目も設けて集計しています。それらの回答結果を用いた投資家の実態報告や属性別のクロス・セクション分析等については、当研究所が1年に1回、毎年年央に公表する「外為白書」で紹介する予定です。

主要4通貨の相場とDI

主要4通貨の相場とDI(グラフ)

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