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メキシコペソ今後の見通し「メキシコペソを支える堅調な米国経済!懸念も…?」 2023年3月7日

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買いどき?指数はメキシコペソの上昇・下落のパワーを視覚化したものです。ミニマム(MIN)はポジション保有は慎重に、マックス(MAX)はポジション保有の好機、を表しています。現況のマーケットを俯瞰しての分析であり、投資の判断はご自身でおこなっていただけます様、お願いいたします。

高金利通貨であるメキシコペソについて、中長期にわたり買いポジションを保有する視点で、現在を分析します。

執筆:外為どっとコム総合研究所 中村 勉
Twitter:@gaitamesk_naka

メキシコペソ/円 上昇・下落のパワーバランス

メキシコペソ/円をトレードするうえで重要となる経済指標やイベントを個別に点検します。

1月の失業率は3.00%に悪化(12月は2.76%)。前月からは反発したものの、2005年に現在の方法で統計を開始して以降の低水準をキープ。ただし、労働環境は厳しく、最低賃金(もしくはそれ以下)での労働者数は増加している。

メキシコ中銀は2月9日に0.50%の利上げを実施。市場は0.25%利上げを予想していただけにサプライズとなった。0.50%利上げは2会合連続。2021年6月以降14会合連続で合計7.00%の利上げを実施し政策金利は現在11.00%となった。次回の金融政策会合は3月30日。

2月9日に発表されたメキシコ1月消費者物価指数(CPI)は前年比+7.91%となり、前月(+7.82%)からインフレは加速した。メキシコ中銀はインフレ見通しを上方修正している。2月分は3月9日発表。

最大の貿易相手国である米国の景気は堅調。その他、中国経済がV字回復を見せているなど、好材料が多い。

パワーバランス まとめ

メキシコ中銀は政策金利を11.00%まで利上げした。1月のCPIは7.91%とインフレは高止まりしている。失業率は低水準にあるが、労働条件等を加味すると先進国のそれと同等には捉えられない。世界経済が従来の予想ほど減速しなさそうだとの思惑の変化がポジティブ要因。

メキシコペソ/円、いまが買いどき?

国内の高インフレからメキシコ中銀は利上げサイクルを継続。上伸するインフレ率を背景に政策金利は11.00%まで上昇し、南アやトルコよりも金利は高い。経済の安定性を加味すると高金利通貨の中ではメキシコペソは一つ頭が抜けている。失業率は過去最低を記録しているが、労働環境は改善されていないため、低賃金での労働者が増加していることが懸念材料。この辺りは先進国と違い失業率の数値を鵜呑みにできない。中国の景気回復期待が高まっていることや、世界の主要国の景気減速が予想されていたほど深化しないとの思惑が資源国通貨であるメキシコペソの支えとなっている。一方で、欧米のインフレ鈍化のペースが減速していることは懸念材料となる。

買いどき?指数はメキシコペソの上昇・下落のパワーを視覚化したものです。ミニマム(MIN)はポジション保有は慎重に、マックス(MAX)はポジション保有の好機、を表しています。現況のマーケットを俯瞰しての分析であり、投資の判断はご自身でおこなっていただけます様、お願いいたします。

最新のメキシコペソ/円チャート

経済指標予定

3月09日 21:00 メキシコ2月消費者物価指数
3月13日 21:00 メキシコ1月鉱工業生産
3月23日 21:00 メキシコ1月小売売上高
3月27日 21:00 メキシコ2 月貿易収支
3月30日 28:00 メキシコ中銀オーバーナイト・レート(政策金利)発表
3月31日 21:00 メキシコ2月失業率

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店頭FX(外国為替保証金取引)における新興国通貨取引のリスクについて
当社取扱通貨のうち、いわゆる新興国通貨に分類されるトルコリラ・南アフリカランドおよびメキシコペソ(MXN)はインターバンク(銀行間為替市場)における流動性が主要国通貨に比べ相対的に低く、経済指標発表のみならず金融政策変更やその他政治的要因、さらには地政学的リスク等の要因による突発的な相場急変動が起こりやすい環境下にございます。また、こうした急変動時には実勢インターバンクレートのスプレッド(BidとAskの差)も平常時に比べ大幅に拡大する傾向にあり、その場合には当社でもやむなく提示スプレッドを一時的に拡大することがございます。あわせて、相場状況により「ダイレクトカバーの対象となる注文」の基準Lot数(最低数量)を一時的に変更する場合がございますので、あらかじめご承知おきくださいますようお願いいたします。これら新興国通貨のお取引、およびこれらを対象とするキャンペーンへのご参加に際しては、以上につきあらかじめご留意のうえ、ポジション保有時、特に法人会員様の高レバレッジ取引における口座管理には十分ご注意くださいますようお願い申し上げます。以上の新興国通貨それぞれのリスク、および直近時点でのリスクレポートにつきましては、こちらのページをご参照願います。
新興国通貨が高金利である理由について
新興国に分類される国々は概して政治リスクや財政リスクが先進国よりも高く、したがってその経済的信用度は相対的に低い水準にあります。こうした条件下では海外投資家の資金を呼び寄せられず、経済発展の支障となるため、金利を上げたり税金を安くしたりすることで、信用度の低さを補いうる投資環境を構築しようとします。そのため新興国通貨は一般に先進国通貨よりも高金利となる傾向にありますが、前述したように各種リスクが高い水準にあることから、長期的には先進国通貨に比べて価値が下がる(=通貨が下落する)条件を備えているともいえます。
 

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中村 勉(なかむら・つとむ)
米国の大学で学び、帰国後に上田ハーロー(株)へ入社。 8年間カバーディーラーに従事し、顧客サービス開発にも携わる。 2021年10月から(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。 優れた英語力とカバーディーラー時代の経験を活かし、レポート、X(Twitter)を通してFX個人投資家向けの情報発信を担当している。
経済番組専門放送局ストックボイスTV『東京マーケットワイド』、ニッポン放送『飯田浩司のOK! Cozy up!』などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。
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