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FX「昨年11月からの円高への流れは変わっていない」

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総括

FX「昨年11月からの円高への流れは変わっていない」

ドル円=125-130、ユーロ円=136-141、ユーロドル=1.06-1.11

通貨ごとの注目ポイント

*円「通貨3位(12位)、株価18位(16位)、インフレ4%で更なる円高余地あり、日銀は緩和継続か。対処が遅れれば影響は大」
 焦点は日銀政策決定会合と展望リポート、それと12月貿易統計。短期的影響は前者、中長期的には後者にあり。円高は、昨年8月のジャクソンホールでのNZ中銀総裁の利上げ減速発言が兆しであった。その後、日銀の円買い介入、世界的な利上げ減速論の展開、インフレ低下でドル安円高が進んでいる。世界的なインフレ低下に反して、日本の物価は上昇し始めている。原材料上昇による販売価格への転嫁が遅れているからだ。小売業者によれば、まだ値上げは半分程度しか進んでいないようだ。それでも日銀は金融緩和を続けている。それが遅れて一気に政策変更となれば市場への影響は大きくなる。
 一方、日本の貿易赤字はまだ高水準が続いている。こちらも原油安の効果が輸入減少に繋がっていない。いずれ輸入額の減少に繋がれば円高要因となる。

 日銀が緩和修正をするか、展望リポートで物価目標の上方修正をするかが焦点であるが、先送りされれば、一旦は円安に戻っても、次回への緩和修正が想定され、再び円高株安となる。過ちは直ぐに改めたほうがいい。日本よりインフレが低いスイスや中国の金利は日本より高い。

*米ドル「通貨10位(5位)、株価(NYダウ)14位(12位)、ドル安継続。インフレ低下、金利低下、賃金低下、大企業の解雇は増加。ただ株高」
 ドル安継続。インフレ低下、金利低下によるものだ。賃金も低下、大企業の解雇も増加してきた。ただ金利低下で米国株は上昇しているので、米政府としても大きな問題はないだろう。原油・天然ガスの下落は大きい。今後ロシアや中国の新たな不規則行動がない限り、エネルギー価格は落ち着き、サプライチェーンの問題は改善するだろう。これは行政の努力の賜物だ。エネルギー供給先拡大やニアショアリング政策が効果を出してきている。当初、パウエル議長、ラガルド総裁、イエレン財務長官はインフレは一時的としたことを謝罪したが、やはり一時的が正しかったのではないかと思う。一時的が少し長かっただけで、解決策は金融政策ではなく行政が物を言った。
 不合理な金利上昇で今年の成長率は低下するが、経済は徐々に回復することは株高が物語っている。インフレが収まれば米国としてもドル高を放置する理由はなくなる。今週はベージュブックで米国の製造業、物価動向を見極めたい。また野党が厳しく追及する1月19日に期限に達する債務上限問題やバイデン大統領の機密文書問題もある。

*ユーロ「通貨6位(10位)、株価4位(4位)DAX)、今年は順調な滑り出し。株価も好調」
 通貨は年初来6位(対円1.29%安)、株価は4位(8.35%高9。2022年も一時パリティ割れもあったが最終は4位と上位に食い込んでいた。ユーロドルの年足は長い下ヒゲを残し上昇圧力を感じさせる。米国と同様にエネルギー価格で物価は低下している。ただ金融政策は、米国よりやや引き締め度合いが強いようだ。主役は米国の利上げ減速なので対価としてユーロは買われている。デコス・スペイン中銀総裁は、インフレ率を中期的に2%の物価目標に回帰させるために、今後の理事会で持続的なペースで「大幅な」利上げを継続する見通しと述べた。ビルロワドガロー仏中銀総裁は、今後数カ月のECBの利上げは「現実的なペース」で行う必要があるとの見解を示した。

 景気については、欧州委員会のジェンティローニ委員は、ユーロ圏経済の今年初めの落ち込みは昨年11月時点の予想ほど深刻でない可能性があると指摘した。欧州委は昨年11月、23年の成長率を0.3%と予想していた。ジェンティローニ氏は、0.3%という予測に変わりないとみられるものの、22年4Qと今1Qに予想される経済縮小は、予想ほど急激でないことをさまざまな要因が示唆していると述べた。
 貿易収支はドイツが黒字を維持しているが、ユーロ圏全体ではまだ赤字だ。ただ22年8月以降は赤字が縮小しているので、それもユーロを下支えするだろう。今週は1月ZEW景況感調査、来週は1月製造業・サービス業PMI 独IFO企業景況感指数などの景況感の指標に注目したい

*ポンド「通貨7位(5位)、株価7位(6位)、短期的な経済指標改善も悲観的な見方多い。金融引き締めは継続か」
 年初来、通貨は7位の対円で1.33%安、株価は5.26%高。主役の米国がドル安で対ドルではやや強い。好い材料としては11月のGDPは減少予想に反して前月比0.1%増となり、昨年終盤に景気後退入りしていた可能性は低下した。11月のGDPを押し上げたのはサービス業。鉄道・郵便のストライキがあったにもかかわらず0.2%増加した。食品・飲料部門が、サッカーW杯効果で2.2%増加した。半面、製造業は0.5%減少。特に医薬品の生産が落ち込んだ。また12月の消費者信頼感指数は95.9と前月から1ポイント上昇したものの、依然として悲観的な領域にとどまっている。
 さてIMFは23年の英国の経済見通しが厳しいとの認識を示した。ゲオルギエワ専務理事は昨年11月、ハント財務相が打ち出した財政計画を歓迎すると表明。「発表された財政計画は、景気後退の中、インフレ抑制と家計所得の保護という難しいトレードオフにうまく対処している。景気後退は主に外因性のエネルギー価格ショックによって生じた」と指摘。ただ「英経済の見通しは厳しい。23年の生産は縮小し、インフレは高止まりする見通しだ」と述べた。
 英中銀のマン委員は利上げサイクルは過度な引き締めリスクを懸念しなければならない段階にはないと述べた。広範な金融情勢や市場期待に反映される住宅ローン金利や株価のバリュエーション、通貨高など様々な指標に基づいて過度な引き締めのリスクを評価。過去のエネルギー価格の上昇や他のコスト圧力が他の財やサービスの価格上昇を通じて転嫁されていることを懸念しているとした。今週は12月消費者物価の発表がある。

*豪ドル「通貨4位(3位)、株価11位(14位)、対中は関係改善、消費者物価は上昇」
 対中関係改善で年初来強いが、金融政策修正の可能性のある円には抜き去られた。対中関係では中国が豪産石炭の輸入禁止措置を事実上終了したと報じた。中国の肖千・駐豪大使は、中豪関係が改善する中、中国政府は国内企業に対し、豪との貿易を拡大するよう「通知」を出すことが可能だと述べた。豪産のワインと大麦に対する中国の関税を巡り豪側がWTOへの提訴を取り下げ、二国間で問題を解決する可能性について、ジュネーブで協議が進められているとも発言。「良いアイデアだ」と述べた。
 また豪首相は、「中国との貿易関係の完全回復を目指す」と発言した。11月の貿易収支は132億豪ドルの黒字となった。過去最高だった輸入が縮小し、液化天然ガス(LNG)輸出の落ち込みを相殺する中、黒字幅は予想外に拡大した。ただ12月からのLNG価格の急落は気になるところだ。11月の小売売上高は前月比1.4%増となり、伸び率は予想の0.6%を大幅に上回った。

 さて11月の消費者物価は前年比7.3%上昇と10月の6.9%から伸びが加速し、需要の強さを示した。利上げ減速を続けてきたRBAだが堅調な消費とインフレ加速の継続は、RBAが直面する課題を浮き彫りにしてくる。来週は4Qの消費者物価指数が発表されるが予想は小幅上昇となる。

*NZドル「通貨9位(7位)、株価16位(13位)、弱い指標で反落。来週の消費者物価がポイント」
 3QのインフレとGDPの強さでNZドルは昨年終盤は強調推移してきたが、4Qの経済指標は弱く、上昇も一服している。また豪が中国との貿易関係を改善したことや、豪の経済指標が好調なので対価としてNZドルが売られている。2月には再び0.75%利上げと予想されているが、それは少し後退している。4Q消費者信頼感指数も75.6と、前期の87.6から急低下し、1988年の統計開始以来最も低くなった。ANZの企業信頼感も過去最低を記録している。貿易赤字も恒常化している。
 今週は4QのNZIER(経済研究所)の企業信頼感の発表があるが、前期の-42から-48へ低下の予想だ。来週は4Qの消費者物価の発表があり、前期比では伸びが低下(2.2%から1.9%)するが前年比では上昇(7.2%から7.7%)の予想となっている。対中関係では日本ほどの障害はない。
 政府は、中国からの乗客に対して入国制限を課すことは「必要ない」と述べた。

テクニカル分析

*ドル円「22年年足の上ヒゲ効いて下落。月足は5か月線が下向く。週足は雲中へ下落。日足はボリバン2σ下限下抜く」
日足、ボリバン2σ下限を下抜く。雲下、ボリバン中位以下での推移続く。1月5日-6日の上昇ラインがサポート。1月12日-13日の下降ラインが上値抵抗。5日線、20日線下向き。
週足、雲中へ下落。21年10月17日からの下降トレンドが続き、ボリバン2σ下限。5週平均線が20週平均線を下抜く。3月7日週-1月9日週の上昇ラインがサポート。1月2日週-9日週の下降ラインが上値抵抗。
月足、2か月連続陰線。1月も陰線スタート。5か月連続線が下向く。22年8月-11月の上昇ラインを下抜く。21年9月-22年3月の上昇ラインがサポート。10月-11月、11月-12月の下降ラインが上値抵抗。
年足、23年は陰線スタート。2022年は大陽線に終わるも、長い上ヒゲを残し売り圧力を残した。21年-22年、12年-21年の上昇ラインがサポート。

*ユーロドル「日足、ボリバン3σ上限に達す、週足、上昇して雲中入り」
日足、ボリバン3σ上限に達し小反落。1月12日-13日の上昇ラインがサポート。5日線、20日線上向き。
週足、上昇して雲中入り。ボリバン2σ上限近い。1月2日週-9日週の上昇ラインがサポート。22年2月7日週-23年1月9日週の下降ラインが上値抵抗。
月足、4か月連続陰線後、3か月連続陽線。1月も陽転。ボリバン中位に近づく。21年6月-22年12月の下降ラインを上抜く。21年1月-6月の下降ラインが上値抵抗。10月-11月、11月-12月の上昇ラインがサポート。
年足、20年‐21年の上昇ラインを下抜く。2年連続陰線もボリバン2σ下限到達し反発。下ヒゲが長く反発あり。02年-22年の上昇ラインがサポート。21年‐22年の下降ラインが上値抵抗。

*ユーロ円「5週線が20週線を下抜く。1月も陰線スタート」
日足、再びボリバン2σ下限まで下落。1月3日-13日の上昇ラインがサポート。1月12日-13日の下降ラインが上値抵抗。5日線、20日線下向き。
週足、ボリバン中位を割り込みボリバン2σ下限へ下落。1月2日週-9日週の上昇ラインがサポート。12月19日週-1月9日週の下降ラインが上値抵抗。5週線が20週線を下抜く。
月足、2か月連続陰線。1月も陰線スタート。ボリバン3σ上限から反落。10月-12月の下降ラインが上値抵抗。8月-1月の上昇ラインがサポート。
年足、3年連続陽線。今年は陰線スタート。20年-22年の上昇ラインがサポート。08年-22年の下降ラインが上値抵抗。

情報提供元:FX湘南投資グループ
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