豪ドル/円 NZドル/円 週間為替見通し「米国の景気が悪化なら豪ドル/円は…? 注目は米金利見通し!」ハロンズ 2022/11/05

執筆:外為どっとコム総合研究所 中村 勉
Twitter:@gaitamesk_naka
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目次

 

米国の景気が悪化なら豪ドル/円は…? 注目は米金利見通し!

今週の振り返り

今週の豪ドル/円は94円台半ばでオープン。10月31日に発表された豪9月小売売上高が市場予想を上回る好結果(前月比+0.6%、予想は+0.5%)だったことで、95円台前半まで上値を伸ばしました。しかし、翌11月1日に豪準備銀行(RBA)が日本を除く他の主要国よりも小幅となる0.25%の利上げを実施したことで豪ドル売りが強まりました。11月3日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で米連邦準備制度理事会(FRB)が4会合連続で0.75%の利上げを実施し、ターミナルレート(今利上げサイクルでの金利の最高地点)を上方修正したことで、米ドルが独歩高状態となったことも豪ドル/円の下落要因となり、一時92.97円前後まで下落しました。
NZドル/円は85円台半ばで週初を迎え、11月1日には86.93円前後まで上昇。11月2日に発表されたNZ第3四半期雇用統計は雇用者数増減や平均時給が予想を上回る好結果。失業率は予想よりも高くなりましたが、労働参加率が大幅に上昇したことが理由でしたので、総じて強い結果だったと言えます。ただ、前述の通り米ドルの独歩高状態となってしまったことから、NZドル/円は一時85.12円前後まで反落することとなりました。

FRBのスタンスの変更が豪ドルの動きにも影響を与える

来週は豪、NZともに相場に影響を与えそうな経済指標の発表が予定されていません。両国と交易関係の強い中国の10月貿易収支や10月消費者物価指数(CPI)は多少は豪ドル、NZドル相場に影響を与えそうですが、メインドライバーは米国の経済指標の結果を受けた米金利見通しへの思惑となりそうです。
来週の米国の経済指標は11月10日発表予定の米10月CPIに注目が集まります。FRBは11月3日のFOMCでこれまでの「なにがなにでも利上げ」から「状況を見極めながら利上げペースをコントロール」にスタンスを変化させたように思えます。利上げ幅が縮まらないとの思惑が高まる事で、ターミナルレートがさらに上昇するとの思惑に繋がることで、米金利は上昇。米ドルの独歩高状態が続くことになりそうです。その場合は、金利高を嫌った株安が豪ドルの上値を抑える要因となるのではないでしょうか。

米中間選挙の結果が米ドル独歩高を止めるかも?

米ドル高の流れを変える?米中間選挙にも注目が集まっています。
現在の米議会は下院は民主党が過半数、上院は民主党と共和党が同数となっています。どちらか一方でも共和党が過半数を握ることで、法案が両議会を通過するのがこれまでよりも難しくなってしまいます。そうなることで、政策による経済下支えを素早く行うことが出来ず、米国の景気が減速。景気が減速することによってインフレが鈍化し、FRBの予想していたほど利上げをしなくてもよくなる可能性あります。米国の利上げペースの鈍化や、ターミナルレートの下方修正は米ドル独歩高状態からの回帰を即します。金融政策面から見れば豪ドルやNZドルにとってポジティブなものとなりそうです

テクニカル的には

豪ドル円は、98.79円前後を起点とした下落トレンドラインや一目均衡表の分厚い雲が頭を抑えました。来週は雲の上限が94.66円前後まで低下してきます。日々の終値で雲を上抜けることが出来れば、①日々線が雲を上抜け、②転換線が基準線の上(すでに達成)、③遅行線が日々線を上抜け(①が達成できれば達成しそう)となり、三役好転「買いのサイン」が点灯します。雲の上抜け攻防に注目となります。下値は、200日移動平均線が91円台後半まで上昇してきています。同線がサポートとして機能する一方で、下抜けた場合には売りが加速する可能性があります。その場合は直近の安値である90.85円前後に向けて下落する展開も頭に入れておきたいです。

【豪ドル/円 日足チャート・一目均衡表、200日移動平均線(青点線)】



出所:外為どっとコム「外貨ネクストネオ」

予想レンジ:AUD/JPY:90.50-96.00、NZD/JPY:84.00-88.00

11/7 週のイベント:

11/07 (月) 未定 中国 10月貿易収支
11/08 (火) 08:30 豪 11月ウエストパック消費者信頼感指数
11/08 (火) 09:30 豪 10月NAB企業景況感指数
11/09 (水) 10:30 中国 10月消費者物価指数(CPI)
11/09 (水) 10:30 中国 10月生産者物価指数(PPI)

一言コメント:

先日、久々にフットサルをしてきました(3~4年振り)。急にやり過ぎて怪我をしないようにと入念にストレッチやウォーミングアップをしたのですが…相手選手と交錯して、相手の膝が私の膝裏にガンと入って終了(軽い打撲程度ですが…)。相手の選手のドリブルを止めようとした結果なのですが、自分の体の反応速度と動きがイメージよりも遅くなっていたことが原因です。歳というよりは運動不足が要因のような気がします。みなさんも久々に運動する際は以前のイメージほど動けないので気を付けてください。

nakamura.jpg 外為どっとコム総合研究所 調査部 研究員
中村 勉(なかむら・つとむ)
米国の大学で学び、帰国後に上田ハーロー社へ入社。8年間カバーディーラーに従事し、顧客サービス開発にも携わる。2021年10月から(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。優れた英語力とカバーディーラー時代の経験を活かし、レポート、Twitterを通してFX初心者向けの情報発信を担当している。
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