今週の注目通貨ペアはこれだ！
■ ユーロ/ドル まだ、売りの目もあるのでは・・・
先週は、火曜日に高値を付け、金曜日に安値を付ける展開でした。先々週の動きを見る限り、大きな戻りはなく下値不安の方が大きい予想を立てていましたが、週初から堅調な動きを見せて実体線が中期の移動平均線を上回る形で推移しました。金曜日は下値を模索する局面もあったのですが、結局下ヒゲを伴って戻して陽線引け、週間の取引価格帯の中でかなり高いレベルでの越週となっています。
移動平均線は、中期・長期が下落する一方で短期が上昇しました。短期・中期の移動平均線がゴールデンクロスを形成し、実体線がこれら両線の上側で推移していますので、とりあえず下値不安が和らいだ状況と考えて違和感はないと思います。MACDもゼロラインの下側での推移ではありますが、順調に上向き傾向の動きを見せています。
今週は、リスクを取るとすれば買い先行スタンスを取るべきでしょうが、上側に下落傾向を伴う長期の移動平均線が待ち構えている点は要注意と言えるでしょう。10月中旬の戻り高値を超えてくるようであれば、これは同時に実体線が長期の移動平均線水準を超えることにもなりますので、もう少し自信を持って買い先行スタンスを取れるイメージはあります。一方で、先週の安値を下回ってくるようであれば、これはすかさず売り先行スタンスを取りたい感じもしています。上方への価格移動については、疑心暗鬼というのが実感です。
その他 通貨ペア分析
■ ドル/円 チャートの分断感がハンパない・・・
先週は、金曜日に高値・安値の両方を付ける展開でした。先々週の流れを引き継ぎ週初から堅調な動きを継続、火曜日の下落も下ヒゲで跳ね返し、金曜日は高いところへ舞い上がってしまいましたがその後一気に急落、結局大きな陰線の出現となり、147円台での越週となっています。ボリンジャーバンドの幅が一気に広がっていることでも分かるように、相場の先行きは混迷を極める状況となっています。
今週は、様子を見るよりないような気がします。先週金曜日の足形を見て、上下の予想を立てることができる人はいないのではないでしょう。実体線の居場所はレベル的には中期・長期の移動平均線の上側ということでチャートが「陰転した感」はありませんが、それでも今週、実体線が下押し継続して中期の移動平均線を下回って引けるようであれば、いったん調整局面入りの可能性が高いような気がします。
■ ユーロ/円 ドル円よりはマシか・・・
先週は、金曜日に高値・安値の両方を付ける展開でした。先々週の流れを引き継ぎ、週初から堅調な動き、木曜日までは高いレベルを保っていましたが金曜日に大荒れの状況となりました。一気に148円台の半ばまで攻めましたがその後急落、144円割れ寸前まで売られて結局145円台の半ばまで戻しての越週となっています。これだけ1日で上下の値幅を伴ってしまうと、今後の値動きの予想は極めて困難なものと言わざるを得ません。
今週は、様子を見るよりないような気がします。先週金曜日の引けの水準はドル円と対比するとやや高い位置をキープしていますので、対円で下向きのプレッシャーがかかる際にはドル円よりもユーロ円の方が底堅い動きを見せる可能性は高いかもしれません。ただ、これとて高いボラティリティの前にどこまで考え方として通用するかというのは全くの別問題でしょう。先週金曜日の下ヒゲがサポート要因になるようであれば、買い方向で見てみるのも一考かもしれませんが、何とも予断の許さないところではないでしょうか。
■ ポンド/円 上値の重い展開へ発展するか・・・
先週は、月曜日に高値を付け、金曜日に安値を付ける展開でした。先々週の流れを受け継ぎ週初は非常に堅調な動きを見せ、170円台に乗せる場面もありました。火曜日以降はやや上値・下値ともに切り下げる展開となり、 金曜日も上値追いの場面を見せたものの木曜日の高値を超えることなく一気に反落、165円割れまで見た後に戻して166円台の後半での越週となっています。
今週は、様子を見るべきと言うか、相場のボラティリティの高さが上下の予想を完全に妨げる状況になっていると考えてよいと思います。ただ、先週金曜日に週間の高値を更新できなかったという点は、対円の通貨ペアの中で最も弱い値動きを見せたと評価ができるのではないでしょうか。買われる時も売られる時もポンド円は他の対円の通貨ペアに対して遅れる傾向が見られるかもしれません。対円で売るのならポンド円という選択はあるかもしれませんね。
■ オージー/円 完全にニュートラルでは・・・
先週は、月曜日に安値を付け、金曜日に高値を付ける展開でした。先々週の金曜日に長い上ヒゲを伴った陰線で引けていたことから、今週はそれほど上値余地が大きくないと考えていましたが、週初の月曜日に先々週の金曜日の上ヒゲを一気に包む陽線が出現、その後も堅調な動きを見せました。木曜日には終値が長期の移動平均線水準に肉薄、さらに上値追いの動きが期待されましたが、金曜日は上下に長いヒゲを伴って結局十字架に近い引けということで、とりあえず今後の上下の予想を完全に阻む展開と言えそうです。
今週は、様子を見るよりなさそうです。先週水曜日以降、上値を切り上げ、しかも下値を切り下げる形でいわゆる「拡散型」のチャート形成が行われていて、相場はエネルギーの放出を続けたことが見て取れます。この状況の中、ボリンジャーバンドの幅は縮小傾向を見せていて、様々なチャート指標がいったん「リセット」されるような印象を受けます。消極的に相場を見るわけではありませんが、いったん中立のスタンスで、次の動きを待ってみたいというのが正直なところです。
今週のチャートリーディング ～相場の強さ～
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