豪ドルのFXデイトレードを行ううえで、インプットしておきたいトレードシナリオなどをギュッとまとめました。
執筆:外為どっとコム総合研究所 中村 勉
Twitter:@gaitamesk_naka
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目次
今日の豪ドル トレードシナリオ
ここまでの相場
・WTI原油価格は続落。前日同様に世界経済の減速懸念が根強く、中国の共産党大会でゼロコロナ政策の転換が示唆されなかったことも原油の売り材料となった。また、米政府が戦略石油備蓄の放出を検討していることも材料視されて、1バレル=82ドル台まで下落(10月18日)。
・10月4日の豪準備銀行(RBA)は金融政策会合を開催。市場予想の0.50%を下回る0.25%の利上げを実施し、政策金利を2.60%とした。
・9月29日に豪統計局は7,8月の月次消費者物価指数(CPI)を発表。7月が前年比+7.0%、8月が+6.8%とインフレ率は高止まりしている。7月27日発表の豪2022年4-6月CPIは前年比+4.9%(トリム平均)と、インフレ率は前期(+3.7%)から急伸する結果となった。
・8月分の豪雇用者数は3.35万人増と予想の3.5万人増を下回る。失業率は3.5%に上昇したが、労働参加率が66.6%(前月66.4%)に上昇した(9月15日)。
・2022年4‐6月期の賃金指数(前年比)は+2.6%と市場予想(+2.7%)を下回る。前期比は+0.7%(前回:+0.7%)と、賃金は堅調さを維持している(8月17日)。
今日のメインシナリオ
豪ドル/円は独自材料に乏しい。米ベージュブックでドル独歩高に歯止めかかる?
昨日は天然ガスや原油価格の大幅な下落により、欧州経済の減速懸念が和らいだ。この影響から欧米株価が上昇したことで、リスクセンチメントに敏感な豪ドルは買われることとなった。本日は豪州で注目経済指標の発表は予定されていない。引き続き株式市場の動きが豪ドル/円相場を主導することになりそうだ。注目は、英国と欧州のCPI(欧州は改定値)となる。市場では英、欧のインフレが共に前年比+10.0%の予想となっており、主要国では最もインフレが高い状態だ。市場予想を上回る結果となれば、英国中銀(BOE)、そして欧州中央銀行(ECB)の大幅な利上げが続き、経済が圧迫されるとの思惑が強まりリスクオフの流れとなりそうだ。他方で、本日は米国の地区連銀経済報告(ベージュブック)が日本時間27時に発表される。米連邦準備制度理事会(FRB)の利上げペース縮小を想起させる内容であれば、米ドル独歩高に歯止めがかかる可能性がある。米ドルの独歩高が新興国をはじめとした世界経済を圧迫しているとの認識が広がってきている現状で、米ドル独歩高が止まるとの思惑はリスクオンに繋がり、豪ドルは買われることになるのではないだろうか。
個別の想定シナリオ
■米ベージュブックでFRBの利上げペースの縮小が想起される
⇒米金利は上げ止まり、株価は上昇
⇒豪ドルはリスクセンチメントに敏感
⇒豪ドルは買われる
チャート分析
今後の注目材料
英欧米の経済指標
世界的な株価動向
「ぴたんこテクニカル」の「お天気シグナル」
外為どっとコムのテクニカル分析ツール「ぴたんこテクニカル」の「お天気シグナル」では豪ドル/円、豪ドル/米ドルともに雨。6時に豪ドル/米ドルの移動平均で買いシグナルが点灯。
【情報提供:外為どっとコム】
<「ぴたんこテクニカル」の「お天気シグナル」 詳細はこちら>
- ※ 「ぴたんこテクニカル」の「お天気シグナル」とは、選択した通貨ペア・足種に対して、複数のテクニカル分析を行った結果をパネル形式で一覧表示することにより、直感的に相場状況を把握することができるツールのことを指します。
- ※また、高機能チャート(パソコン版)/(スマホ版)では「取引分析」 を選択することで、外為どっとコムの『外貨ネクストネオ』でお取引をされているお客さまの指値やストップ注文の状況をチャート上に表示が可能です(「外為注文情報」)。
- ※ なお「ぴたんこテクニカル」の「お天気シグナル」や、「外為注文情報」は情報提供を目的としており、投資の最終判断は投資家ご自身でなさるようお願い致します。
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中村 勉(なかむら・つとむ)
米国の大学で学び、帰国後に上田ハーロー(株)へ入社。 8年間カバーディーラーに従事し、顧客サービス開発にも携わる。 2021年10月から(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。 優れた英語力とカバーディーラー時代の経験を活かし、レポート、X(Twitter)を通してFX個人投資家向けの情報発信を担当している。
経済番組専門放送局ストックボイスTV『東京マーケットワイド』、ニッポン放送『飯田浩司のOK! Cozy up!』などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。
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