豪ドルのFXデイトレードを行ううえで、インプットしておきたいトレードシナリオなどをギュッとまとめました。
執筆:外為どっとコム総合研究所 中村 勉
Twitter:@gaitamesk_naka
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目次
今日の豪ドル トレードシナリオ
ここまでの相場
・WTI原油価格は1バレル=91ドル台まで反落。一時1バレル=93ドル台まで上昇したが、世界的な景気減速懸念や、先週に急速に買われたことから利益確定の売りが持ち込まれた(10月10日)。
・10月4日の豪準備銀行(RBA)は金融政策会合を開催。市場予想の0.50%を下回る0.25%の利上げを実施し、政策金利を2.60%とした。
・9月29日に豪統計局は7,8月の月次消費者物価指数(CPI)を発表。7月が前年比+7.0%、8月が6.8%とインフレ率は高止まりしている。7月27日発表の豪2022年4-6月CPIは前年比+4.9%(トリム平均)と、インフレ率は前期(+3.7%)から急伸する結果となった。
・8月分の豪雇用者数は3.35万人増と予想の3.5万人増を下回る。失業率は3.5%に上昇したが、労働参加率が66.6%(前月66.4%)に上昇した(9月15日)。
・2022年4‐6月期の賃金指数(前年比)は+2.6%と市場予想(+2.7%)を下回る。前期比は+0.7%(前回:+0.7%)と、賃金は堅調さを維持している(8月17日)。
今日のメインシナリオ
円買い介入への警戒感、WEO下方修正の見通しから、豪ドル/円の上値は重くなりそう
①先週末の米9月雇用統計が予想を上回る結果となり、米国の金融引き締めが続くとの見方が強まったこと②10月8日に発表された中国9月Caixinサービス業購買担当景気指数(PMI)が49.3と予想(54.4)を大幅に下回り、好不況の境目と言われる50.0を下回ったこと
③ウクライナ情勢が激化するとの懸念が強まっていること
などにより、豪ドルは売られやすい通貨となっている。
本日は国際通貨基金(IMF)が世界経済見通し(WEO)を発表する。10月6日にIMFの専務理事がウクライナ情勢や世界中で相次ぐ天災の影響から2022年、23年の世界経済の見通しは下方修正されるだろうとの見解を示している。修正幅が大きければ大きいほど、資源国通貨の豪ドルにとってはネガティブ要因となる。また、米ドル/円が145円台後半まで上昇してきている。9月22日に財務相・日銀が円買いの為替介入を実施した水準であることから、市場は介入への警戒感を強めている。そのため、米ドル/円の上値が重くなることが予想されることから、豪ドル/円の上値も重くなりそうだ。
個別の想定シナリオ
■WEOが下方修正される
⇒資源国需要が減退するとの思惑が強まる
⇒資源国通貨である豪ドルは売られる
⇒豪ドル/円は下落
チャート分析
今後の注目材料
22:00 IMFのWEO発表
欧米の株価動向
「ぴたんこテクニカル」の「お天気シグナル」
外為どっとコムのテクニカル分析ツール「ぴたんこテクニカル」の「お天気シグナル」では豪ドル/円、豪ドル/米ドルはともに晴れ。前日21時に豪ドル/円のボリンジャーバンド、RSIで豪ドル/米ドルのボリンジャーバンド、RSIで買いシグナルが点灯。
【情報提供:外為どっとコム】
<「ぴたんこテクニカル」の「お天気シグナル」 詳細はこちら>
- ※ 「ぴたんこテクニカル」の「お天気シグナル」とは、選択した通貨ペア・足種に対して、複数のテクニカル分析を行った結果をパネル形式で一覧表示することにより、直感的に相場状況を把握することができるツールのことを指します。
- ※また、高機能チャート(パソコン版)/(スマホ版)では「取引分析」 を選択することで、外為どっとコムの『外貨ネクストネオ』でお取引をされているお客さまの指値やストップ注文の状況をチャート上に表示が可能です(「外為注文情報」)。
- ※ なお「ぴたんこテクニカル」の「お天気シグナル」や、「外為注文情報」は情報提供を目的としており、投資の最終判断は投資家ご自身でなさるようお願い致します。
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中村 勉(なかむら・つとむ)
米国の大学で学び、帰国後に上田ハーロー(株)へ入社。 8年間カバーディーラーに従事し、顧客サービス開発にも携わる。 2021年10月から(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。 優れた英語力とカバーディーラー時代の経験を活かし、レポート、X(Twitter)を通してFX個人投資家向けの情報発信を担当している。
経済番組専門放送局ストックボイスTV『東京マーケットワイド』、ニッポン放送『飯田浩司のOK! Cozy up!』などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。
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