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FX「OPEC減産、貿易赤字拡大、G20、介入は警戒。10月中旬のクセは」

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総括

FX「OPEC減産、貿易赤字拡大、G20、介入は警戒。10月中旬のクセは」

ドル円=143-148、ユーロ円=139-144、ユーロドル=0.95-1.00

通貨ごとの注目ポイント

*円「通貨11位(11位)、株価4位(4位)、OPEC減産、貿易赤字拡大、G20、介入は警戒。10月中旬のクセは」
 今週、10月12日からG20財務相・中銀総裁会議が開催される。既にG20では日本、韓国、インドがドル売り介入を実施している。英、欧も通貨安懸念は示唆している。一方、イエレン財務長官は為替問題は認識しているとしながらも「為替レートは市場が決める」とも発言。G20での声明、発言が注目される。日本の貿易需給は9月初旬に改善の兆しを見せたが、中旬では元に戻り、前年同期比では輸出の26.4%の伸びに対し、輸入は44.1%増、貿易赤字は1兆円に達し、525.1%増となった。さらにOPEC+では1日200万バーレルの減産で合意、原油相場が再び上昇しているのは、エネルギー輸入国の日本には不利な状況だ。

 再び、介入を行っても、貿易赤字に立ち向かうので、効果を得るのは難しくなるが、当局としては、辛抱強くやり続けるしかないだろう。
10月中旬のドル円の過去5年の動きだが、4年がドル上げだ。1年はドル安だが20銭だけのドル下落。これが秋の需給で、原油問題がなくとも、輸出が細り、輸入が増加する季節だ。介入を警戒しながらの展開となる。また繰り返しだが、G20からの発言にも注意したい。

*米ドル「通貨2位(2位)、株価(NYダウ)12位(11位)、持てる国の強み。3Q・GDP予想は2.9%と強い。今週はG20とCPIに注目」
 米ドルは強いが、隣国であるUSMCAのメキシコペソ、カナダドルも強い。OPECやロシアに対峙できる資源国の強みを発揮している。世界では高インフレと景気減速というスタグフレーションと言われながらも、この3国は「持てる国」の強みがあり、「持たざる国」の日本や欧州と一線を画している。それゆえに経済指標も必ずしも弱いものばかりではない。先週の9月雇用統計の改善などからも伺える。
 今週はG20財務相・中銀総裁会議での「ドル高問題」もあるが、10月13日(木)の9月消費者物価に注目したい。インフレはまだ高水準だが、まがりなりにも2か月連続で低下している。予想は8.1%だが、7%台が出れば、市場は反応し金利低下となり、8%台では高インフレ継続感が強まる。コア指数は8月は6.3%、9月予想は6.5%と総合指数の低下予想とは逆方向だ。コアが強いのは景気も強いと言う証左だろう。

 ドル高で米企業収益は低下すると言われているが、まだそのような経済状況を示す内容はベージュブックには記されていない。イエレン財務長官も世界的なドル高問題は理解していると言いながら、「為替相場は市場が決める」というG20の原則論を繰り返した。
 なお、米国3Q・GDPを予想するアトランタGDPナウは前回の2.7%から上方修正され2.9%へ、雇用、消費などの改善によるもの。11月FOMCでの0.75%利上げ確率も前回の85%から92%へ上昇している。需給面では米国はまだ貿易赤字国であるが、日本の赤字が拡大するのとは対照的に、赤字が縮小している。

*ユーロ「通貨8位(8位)、株価13位(13位)DAX)、弱い経済指標、高インフレでの金融引き締め、貿易赤字で弱いユーロ」
 ポンド騒動に巻き込まれ1ユーロ0.96ドル台、その後1ドル近く、また0.97台と揺れたが、やはりユーロは弱い。ユーロドルは4か月連続で月足陰線。今月も陰線スタート。2022年はここまで、月足陽線は5月の1回だけ。ウクライナ侵攻以来、貿易赤字が続く。高インフレだが、「持たざる国」なので経済指標にも勢いがない。日本同様にOPEC+原油減産も高インフレ、貿易赤字拡大に響いてくる。

  独政府は2023年の経済成長率予測が前年比0.4%減となり、景気後退に陥るとの見通しをまとめた。23年の従来予想は2.5%増。欧州最大の経済大国である独は、エネルギー危機と物価上昇、供給のボトルネックなどの圧迫を受ける。独政府は22年の経済成長率予想も1.4%増と、4月に公表した従来予想の2.2%増から下方修正した。インフレ予想は22年に7.9%、23年に8%と、1桁台後半にとどまる見込みだが、ガス価格の影響次第で変化する。エネルギー価格高騰でドイツの9月のインフレ率はこの四半世紀余りで最大となり、市場はさらに悪化すると見ている。先週発表された独の8月小売売上、鉱工業生産は悪化。今週はユーロ圏の8月鉱工業生産、貿易収支の発表がある。

*ポンド「通貨9位(9位)、株価3位(3位)、財政拡張政策で新政権退陣、国政選挙を求む声が強い。ポンド苦難」
 YouGovが行った最新の世論調査で、英野党労働党の支持率が52%となり、与党保守党の22%を大きく引き離した。また、「トラス首相は首相を辞任すべきだ」と考えている人は53%に上った。またオピニウムの調査では、労働党が47%と、支持率26%の保守党を上回った。労働党のリードは過去最大。また、YouGovの調査では、労働党のスターマー党首が支持率43%で、トラス首相を13%で上回っている。また、61%が「今年中に国政選挙を実施すべき」と考えている。

 今年のポンドドルは下落し続けている(ただ円よりも強い)。トラス政権の大型減税を柱とする補正予算案について、政府の借り入れコストを押し上げるだけでなく、8月時点で前年同月比9.9%と高止まりする物価上昇を抑制する取り組みを難しくし、財政不均衡を著しく拡大させる危険があるとの見方が強い。一方、英中銀は、国内経済にさらなる痛みをもたらすとしても、高インフレを抑制する政策を堅持しなければならないとしている。また、新政府による減税がインフレを巡る課題に拍車をかける可能性もあるとした。経済にとってどんなに困難な結果になったとしても、金融政策委員会は方針を維持し、インフレ率を目標の2%に戻すような金融政策をとらなければならないとした。EUを離脱して経済システムを再構築しようとしている途上、恒常的な貿易赤字とポンドの苦難は続く。

*豪ドル「通貨7位(7位)、株価6位(7位)、利上げ減速論を実行。今週、来週は中国指標に注目」
 豪ドルは年間では7位、9月は11位、10月第1週は最下位と弱い。9月からRBAが示唆していた利上げ減速論を10月で実施した。0.5%の利上げ予想に対し0.25%の利上げであった。
 RBAの声明では、「今後さらなる引き上げが必要となる可能性が高い。豪経済は堅調な成長を続けており、国民所得は記録的高水準の交易条件によって押し上げられている。労働市場は逼迫し、多くの企業が人材の採用に苦慮している」とする一方、「賃金上昇率はインフレ率がより高い他の先進国に比べればなお低い水準にとどまっている。金利上昇の影響が住宅ローンの支払いに表れるのはこれからだ。消費者信頼感も低下し、住宅価格も一時期の大幅な上昇を経て下落している」と強弱両面を示し、様子見的な0.25%利上げに決定したようだ。欧米に比し、利上げ速度が弱まったこと、資源価格の一服もあり「持てる国」の強みが少し陰りを見せたが、先週のOPEC+の原油減産が、他のエネルギー価格上昇に波及すれば豪ドルの反発もある。
 今週、来週は豪の貿易依存度が高い中国の貿易収支、消費者物価、GDP、小売売上、鉱工業生産にも注目したい。

*NZドル「通貨10位(10位)、株価9位(9位)、0.5%利上げ、7.3%の高インフィレを懸念。企業信頼感は改善」
 年初来では12通貨10位、対円で3.44%高まで上昇幅を縮小してきた。10月月間では先週は4位。0.25%利上げの豪ドルより0.5%利上げのNZドルが短期的には強くなった。先週、NZ中銀は、政策金利を0.5%引きげて3.5%にした。利上げは2021年10月から8会合連続だ。中銀はインフレ抑制に向けて利上げを継続する姿勢を示した。22年2Qの消費者物価が前年同期比で7.3%上昇と、32年ぶりの高水準であった。中銀はインフレ率を政策目標である1~3%の範囲内に戻すのに十分な支出抑制効果があると確信できるまで、引き締めを継続する必要がある、とした。また生産能力は依然として労働力不足によって制約されており、賃金圧力が高まっている、全体として、支出は引き続き商品やサービスの供給能力を上回っており、さまざまな指標が引き続き広範な価格圧力を浮き彫りにしている、と続けた。

 また、3Qの企業信頼感は前期から改善した。設備に対する圧力が緩和し始めた兆候が見られるが、経済全般は依然逼迫している。業況全般が「改善する」と回答した企業の割合から「悪化する」と回答した企業の割合を引いた値はマイナス42%で、前期のマイナス65%から改善した。設備稼働率は94.5%と、前期の93.4%から上昇した。

テクニカル分析

*ドル円「介入ありながら8週連続週足陽線」
日足、9月22日-10月3日の下降ラインを上抜ける。ボリバン2σ上限の145.66に近い。10月5日-7日の上昇ラインがサポート。5日線、20日線上向き。
週足、8週連続陽線。日銀ドル売り介入があるも陽線を維持している。9月19日週の高値145.90にも近づいてきた。9月26日週-10月3日週の上昇ラインがサポート。9月19日週-10月3日週の下降ラインが上値抵抗。ボリバン2σ上限に近い。10月3日週は下ヒゲも長い。
月足、9月はボリバン2σ上限を上抜いたまま終える。10月も2σ上限を維持。8月-9月の上昇ラインがサポート。
年足、2021年は6年ぶり陽線。今年もここまで大陽線。2016年-20年の下降ラインを上抜く。20年-21年の上昇ラインがサポート。15年-21年の下降ラインを上抜く。

*ユーロドル「1.00超えに失敗し3連続陰線で先週を終える」
日足、。9月28日-10月7日の上昇ラインがサポート。10月6日-7日の下降ラインが上値抵抗。5日線、20日線下向き。
週足、先週は上トライも失敗、上ヒゲの長い陰線で終わる。9月26日週-10月3日週の上昇ラインがサポート。9月12日週-10月3日週の下降ラインが上値抵抗。5週線、20週線は下向き。
月足、4か月連続陰線。10月も陰線スタートで上ヒゲが長い。ボリバン2σ下限。8月-9月の下降ラインが上値抵抗。
年足、20年‐21年の上昇ラインを下抜く。ボリバン2σ下限到達。17年-20年の上昇ラインも下抜く。14年‐21年の下降ラインが上値抵抗。

*ユーロ円「先週後半は3連続陰線と弱い」
日足、先週後半は3連続陰線。9月28日-10月7日の上昇ラインがサポート。10月6日-7日の下降ラインが上値抵抗。5日線、20日線下向き。
週足、ボリバン3σ上限から下落も、先々週は3週ぶり陽線。先週は寄り引き同時で上ヒゲが長い。8月1日週-9月26日週の上昇ラインがサポート。9月12日週-10月3日週の下降ラインが上値抵抗。5週線、20週線上向き。
月足、日銀ドル売り介入でボリバン3σ上限から急落、ボリバン中位まで下落。ただ9月月足陽線を維持。8月-9月の上昇ラインがサポート。
年足、2年連続陽線。今年も3月に陽転。14年-21年の下降ラインを上抜く。12年-20年の上昇ラインがサポート。

情報提供元:FX湘南投資グループ
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