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FX/為替見通し「豪ドル/円は上昇?豪CPI上振れで大幅利上げになったとき、豪経済は耐えられるのか?」週刊為替レポート ハロンズ 豪ドル/円、NZドル/円 2022年07月23日

週刊為替レポートハロンズ 豪ドルNZドル

執筆:外為どっとコム総合研究所 中村 勉
Twitter:@gaitamesk_naka
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目次

 

豪ドル/円は上昇?豪CPI上振れで大幅利上げになったとき、豪経済は耐えられるのか?

今週の振り返り

今週の豪ドル/円は94.03円前後、NZドル/円は85.18円前後で週初を迎えました。19日にはベイリー英中銀(BOE)総裁が8月の会合で0.50%利上げの可能性を示唆したこと、21日に控えた欧州中央銀行(ECB)理事会でECBが0.50%利上げを実施する可能性を検討しているとの報を受けて、ポンドやユーロが対米ドルで買われました。豪ドル、NZドルはこの流れに連れて、対米ドルで上昇。豪ドル/円は95.76円前後、NZドル/円は86.59円前後まで上値を伸ばしました。その後は、欧州や米国の弱い経済指標の結果を受けたリスク回避の円買いが強まり、豪ドル/円は95円付近、NZドル/円は85円台半ば(ともに執筆時)まで押し戻される結果となりました。

豪四半期CPIの結果次第で、RBAは利上げ幅拡大?

7月27日には豪第2四半期CPIの発表が予定されています。NZ同様に豪のCPIは四半期毎の発表となります。豪州では翌週の8月2日にRBA理事会が予定されていますので、利上げ幅を見極めるためにも今回のCPIへの注目度は高くなっています。基調インフレ率の市場予想は前年比+4.5%(前期:3.45%)となっており、予想通りなら基調インフレ率は第1四半期から1%近く上昇することとなります。利上げ幅の違いはありますが、豪州同様に利上げサイクルに入っている米国、英国、NZ、カナダなどの主要国ではインフレがピークアウトした兆しは今のところ確認できていません。そのため、豪州でもインフレが加速していることが予想されます。市場予想を上回らずとも、予想に近い結果であればRBAが利上げ幅を拡大するとの憶測が広がるのではないでしょうか。

【主要国のCPI ※豪とNZは四半期毎の発表】

豪経済は大幅利上げに耐えられる?

現在、ほとんどの主要国は急速な利上げと下がらないインフレによって、自国経済が減速する危機(もしくは既に減速を始めている)に陥っています。急速な利上げによる経済減速懸念は豪州にも当てはまることですが、7月14日に発表された豪雇用統計の結果を見てもわかる通り、豪州の労働市場はこの状況下でも非常に力強い伸びを見せています。このところの豪経済指標を見ると、景況感などのソフトデータは悪化していますが、ハードデータは力強い結果となっています。そういった面からも28日に発表される豪6月小売売上高にも注目をしたいと思います。前述した通り、豪の小売売上高を含むハードデータは堅調さを維持しています。そのため、小売売上高が予想通り前日比でプラスとなれば、RBA理事会が大幅利上げを実施したとしても、「経済は耐えられる」との思惑から豪ドルは買われやすい部類の通貨に入ることとなりそうです。一方で、前月比でマイナスとなってしまった場合は、他の主要国同様に「大幅利上げに経済が耐えられない」との思惑からリスクオフの動きとなりそうです。

テクニカル的には

豪ドル/円は週足一目の転換線を終値でなかなか下抜けることが出来ません。来週もこの水準から下で買うことも一考かと思います。日足の一目均衡表を見ると、2月15日に上抜けて以来、雲下限が強いサポートとなっていますので、来週も雲下限(92.088円前後)がサポートとして見て良さそうです。上値は今週(7月20日)高値と4月20日高値が95.75円前後となりますので、最初に意識される水準となりそうです。そこを上抜けると、年初来高値である96.88円前後、そして節目となる100円を目指す動きとなりそうです。

【豪ドル/円 日足チャート・一目均衡表】

出所:外為どっとコム「外貨ネクストネオ」

予想レンジ:
AUD/JPY:92.00-97.00、NZD/JPY:83.50-87.50

7/25 週のイベント:

07/27 (水) 10:30 豪 4-6月期四半期消費者物価(CPI)
07/28 (木) 10:00 NZ 7月ANZ企業信頼感
07/28 (木) 10:30 豪 6月小売売上高
07/29 (金) 10:30 豪 4-6月期四半期卸売物価指数(PPI)

一言コメント:

先週末に新潟へ行ってきました。関越自動車道を使うのですが、道中には暑くて有名な「熊谷」を通ります。そして、関越トンネルを抜けると新潟県に入ります。この関越トンネルは全長が11キロ近くあり、2015年までは日本で一番長いトンネルでした。関越トンネルを抜けると暑さの質が変わった気がしました。調べてみたら関越トンネルが潜り抜けている谷川連峰が影響しているようです。
そういえば、オーストラリア東部にもグレートディバイディング山脈という世界で4番目に長い山脈が南北に連なっています。この山脈がオーストラリアの人口分布などに大きな影響を与えています。詳しくはこちらの動画でご覧ください!!

nakamura.jpg 外為どっとコム総合研究所 調査部 研究員
中村 勉(なかむら・つとむ)
米国の大学で学び、帰国後に上田ハーロー(株)へ入社。 8年間カバーディーラーに従事し、顧客サービス開発にも携わる。 2021年10月から(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。 優れた英語力とカバーディーラー時代の経験を活かし、レポート、X(Twitter)を通してFX個人投資家向けの情報発信を担当している。
経済番組専門放送局ストックボイスTV『東京マーケットワイド』、ニッポン放送『飯田浩司のOK! Cozy up!』などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。
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