今週の注目通貨ペアはこれだ!
■ ユーロ/ドル 上がダメなら今度は・・・
先週は、木曜日に高値を付け、金曜日に安値を付ける展開でした。上側に下落を続ける長期の移動平均線が控える中、木曜日に果敢に上値追いの動きを見せましたが5月30日の高値を超えるには至らず、陰線で安く引けてしまいました。金曜日も比較的大きめの陰線が出現して続落、5月下旬の取引価格帯を全て失い、安いレベルでの越週となっています。
移動平均線は、中期が上昇する一方で短期・長期が下落しました。短期・中期の移動平均線はわずかにデッドクロスを形成、実体線が3本の移動平均線の下側に位置していますので、可能性としては下落トレンドの入り口に差し掛かったかもしれませんね。また、MACDもMACD線が大きく下落してデッドクロスを形成すると同時にゼロライン割れを実現、買い方に対して警鐘を与えています。
今週は、売り先行スタンスで臨みたいところです。5月下旬以降、何とか下落トレンドの終焉を印象付けようと上値追いの動きを見せましたが、やはり先週木曜日以降の動きで全て否定されたと考えるのが妥当ではないでしょうか。ここから下向きのプレッシャーを受け始めると5月13日の安値が自然と視界に入ってきます。実体線と移動平均線との関係を見ても、MACDの状況を見ても、とても買える状況からは遠く、打診売りの価値は十分にあるような気がします。
その他 通貨ペア分析
■ ドル/円 下がりにくいのかな、ホントに・・・
先週は、月曜日に安値を付け、木曜日に高値を付ける展開でした。月曜日の陽線で5月9日の戻り高値を一気に上抜け、そこから売り方の買い戻しにドライブがかかってしまいました。水曜日の陽線で一気に134円台まで足を運び、木曜日・金曜日は弱含む場面もありましたが、結局下ヒゲを伴って戻し、高いレベルを保っての越週となっています。
今週は、買い先行スタンスで臨まざるを得ないと思います。MACDの状況があまりよくないことを除けばチャート的には売りを示すものは何もなく、上伸を妨げるものはないと考えてよいでしょう。ただし、先週木曜日・金曜日の下ヒゲは重要なチャートポイントになることが予想されます。このレベルを下回ってくると、売り方の買い戻しの勢いの減退を意味すると思いますので、要注意と考えた方がよいかもしれません。
■ ユーロ/円 いったん、買いは撤退か・・・
先週は、月曜日に安値を付け、水曜日に高値を付ける展開でした。ドル円のチャート と対比すると週末にかけての勢いの減退は明白、ややユーロに対する選好の度合いが低くなってきていることがチャートからも見て取れます。特に、水曜日の高値から週末の終値まで一気に3円近くの下落を演じていて、高いところ買ってしまった買い方はそろそろ投げざるを得ない状況に陥っていることが考えられます。
今週は、少し様子を見てみたい感じがします。上下の予想がつかないというよりも、ボリンジャーバンドの幅が一気に広がってきていて、不安定な値動きが予想されるという意味で様子を見てみたいと思います。勢いを伴って動いているところは売りも買いも参戦は可能だと思いますが、動いていないところのリスクテイクはややリスクが高いかもしれません。全体的に不安定な状況が続くような気がしますので、損切りポイントをいつもよりやや近めに設定するようにした方がよさそうです。
■ ポンド/円 値動き激しく、巻き込みに注意!
先週は、月曜日に安値を付け、木曜日に高値を付ける展開でした。チャートの形状はユーロ円からやや遅れるも、ほぼユーロ円と同様、週央に4月20日の戻り高値をようやく超えたかと思ったとたん、週末にかけての下落に巻き込まれる動きとなりました。木曜日の小陰線は長い下ヒゲで戻しましたが金曜日の陰線は木曜日の下ヒゲを完全に包んでしまい、買い方にとってはやや強いパンチを食らったような形になっています。
今週は、少し様子を見るよりないような気がします。先週木曜日以降の動きを見る限り、買いから入るのはあまりにも無鉄砲な気がしますが、一方で3本の移動平均線が上昇傾向を保っているのも事実で、下押しにも限りがあるでしょう。ただ、上昇トレンドに戻るにしても少しは調整局面が必要でしょうから、今週はやや「うじうじした動き」を見せながら底値固めをする可能性が高いかもしれませんね。
■ オージー/円 上下の予想は難しいのでは・・・
先週は、月曜日に安値を付け、水曜日に高値を付ける展開でした。週央に高値を付けて木曜日以降は連続陰線というチャートの形状は他の対円の通貨ペア(ドル円を除く)と概ね同様です。また、週間を通じた上下の値幅は3円超、ボリンジャーバンドの幅も一気に広がりを見せ、ボラティリティの拡大が顕著になっています。下落トレンドに転じたわけではありませんが、上昇トレンドも一服といった評価が妥当ではないでしょうか。
今週は、少し様子を見るのが賢明だと思います。下側には中期・長期の移動平均線が待ち構えていて、大陰線で一気に円高へというシナリオは描きにくいでしょう。これまでの上昇トレンドの勢いのことを考えると、下がれば下がっただけ買い戻し圧力が増すことも当然に予想されますし、積極的な売り参戦には無理が伴うような気がします。ただ、一方で値ごろ感の買いもワークしにくい状況が続くと思います。オージーが通貨として選好されるのかどうなのか、少し先行きを見守ってもよいかもしれませんね。
今週のチャートリーディング ~相場の強さ~
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