ドル/円： ドルの上値余地を探る動き。132.50割れを見た場合は“ニュートラル”に変化。
直近の日足は十文字の寄せ線に近い形の足で終えている。前日と同様に下ヒゲが非常に長く、下値トライに失敗した形となったことから、この反動で週初から上値トライの動きが先行しよう。134.60-70にやや強い抵抗があるが、これをクリアした場合は135.00-10にある一段と強い抵抗をトライする動きへ。さらに実体ベースで135円台にしっかり乗せて終えれば一段のドル上昇へ。逆に、133.00-10，132.70-80に強い下値抵抗があるが、全て切り崩して132.50割れを見た場合は、短期トレンドを“ニュートラル”な状態に戻して131.00円前後の足元を固め直す動きが強まり易くなる。この場合でも129円割れで終えない限り、調整下げの範囲内となる。日足の上値抵抗は134.60-70、135.00-10，136.30-40，137.50-60に、下値抵抗は133.80-90，133.00-10，132.70-80，131.00±10銭にある。21日、120日、200日移動平均線は、129.64，121.39と117.96に位置しており、短・中期トレンドをサポートしている。 一方週足を見ると、2手連続して高値圏で引ける大陽線の出現となり、短期トレンドが非常に強い状態にあることを示している。2週間で7円以上の上昇を見ており、スピードが急過ぎる感はあるが、3手前からの陰線3手でガス抜きした状態にあり、再び上昇が加速する流れにあるので、目先天井を確認するまでは、値ごろ感からのドル売りは控え、ドルの押し目買い方針継続としたい。但し、前述の通り、132.50割れを見た場合は、調整局面入りの可能性が高くなり、130～131円台の足元を固め直す動きが強まり易くなる。さらに、可能性がまだ低いと見るが、130円を割り込んで越週するか、日足が129円割れで終えた場合は、目先天井を確認した可能性が点灯して127～128円台の下値抵抗の強さを確認する動きが強まり易くなる。また、127円台を維持出来ずに越週した場合は調整下げに留まらない可能性が点灯する。今週の週足ベースで見た上値抵抗は135.10-20，137.00-10，138.50-60に、下値抵抗は133.80-90，133.10-20，132.50-60，130.00±10銭にある。31週、62週移動平均線は119.85と115.12に位置しており、中期トレンドは“ドル強気”の流れに変わりない。 今週の戦略は、ドル買いは134.00-10で軽く押し目買い。損切りは133.60で浅めに撤退。これが付いた場合は133.00-10で再度押し目買い。この場合の損切りは短期トレンドを“ニュートラル”な状態に戻す132.40で撤退。これが付いた場合は短期戦略をドルの戻り売り方針に転換。但し、中期トレンドが強いので、売りは利食いを小まめに入れる方針で。今週のドル売りは今週いっぱい様子見か、134.90-00まで引きつけて。損切りは135.30で浅めに撤退としたい。或いは132.50割れを見たら戻り売り方針で。 上値は134.60-70，135.00-10に強い抵抗があるが、135.20超えで終えた場合は上値余地がさらに拡がり易くなり、135.50-60，136.30-40，136.90-00，137.30-40，137.50-60，138.10-20にある抵抗をどこまでクリア出来るかトライする動きへ。ドル/円の一相場の値幅から見ればこれ以上はオーバーシュートの領域となる。
ドル/円【日足】期間：2021/10/07～2022/06/10（移動平均線は21、120、200日、以下日足は同様）
ドル/円【週足】期間：2019/04/26～2022/06/10（移動平均線は31、62週、以下週足は同様）
ユーロ/円：調整下げ局面入り。140円割れで越週しない限り、売りも慎重に。143円台を回復すれ ば調整下げ終了の可能性。
日足は2手連続して大陰線の出現となり、上値を急角度で切り下げている。下値リスクが高いものだが、一方で、下値を切り上げる流れには変化が認められず、調整下げの範囲内に留まっている。下値トライに失敗して、反転、上昇に繋がる可能性を残しており、週初の突っ込み売りにも注意する必要がありそうだ。但し、日足の下値抵抗が141.30-40にあるが、これを下抜けて141.00以下で終えた場合は、下値余地がもう一段拡がり易くなる。この場合でも、中期トレンドが強い状態を維持しており、上下動を繰り返す動きが予想される。中期トレンドは137円割れで終えない限り、“ユーロ弱気”に変化しない。日足の上値抵抗は141.90-00，142.60-70，143.60-70に、下値抵抗は141.30-40，140.30-40，139.60-70，139.00-10にある。21日、120日、200日移動平均線は、137.94，133.31，131.94にあり、トレンドがまだ強い状態にあることを示している。可能性が低い状態だが、日足、週足ともに137円台を維持出来ずに終えた場合は、短・中期トレンドが“ユーロ弱気”に”変化する。 一方直近の週足は、上ヒゲが非常に長く、実体の小さい陽線引けとなった。上値トライに失敗して押し戻された形となったが、週足全体を見れば下値を切り上げる流れに変化が認められず、トレンド自体に崩れが認められない。また、140.00-10に週足の下値抵抗が控えており、これを守り切って反発に転ずる可能性を残している。但し、140円台を割り込んで越週した場合は、新たな下落リスクが点灯、137円を割り込んで越週した場合は今年3月に付けた124.40を基点として下値を切り上げて来た流れに変化が生じて、一段の下落リスクに注意が必要となる。この場合は132～134円ゾーンの下値抵抗の強さを確認する動きへ。今週の週足ベースで見た上値抵抗は142.60-70，144.00-10，146.00-10に、下値抵抗は140.00-10，138.90-00，137.60-70，137.00-10にある。31週、62週移動平均線は132.31と131.61に位置しており、中期トレンドをサポート中。 今週の戦略は、ユーロ買いは141.10-20で押し目買い。損切りは140.70で浅めに一旦撤退。ユーロ売りは141.60-70の戻りを軽く売って142.10で一旦撤退するか、142.60-70までの戻り待ちとしたい。この場合の損切りは“ニュートラル”な状態に戻す143.10で撤退。 上値は、141.60-70に軽い抵抗が、141.90-00，142.60-70にやや強い抵抗が出来ているが、全てクリアして実体を143円台に戻した場合は、調整下げが一巡した可能性が高くなり、再度144円超えトライの動きが強まり易くなる。上値抵抗は143.40-50，144.00-10，144.40-50，145.00-10。下値は、141.30-40，141.00-10に強い抵抗があるが、全て下抜けて終えた場合は、下値余地がもう一段拡がり易くなり、140.30-40，140.00-10，139.60-70，139.10-20，138.60-70にある下値抵抗をどこまで切り崩せるかトライする動きが強まろう。可能性が低いと見るが、137円を割り込んで越週した場合は中期トレンドの変化に要注意。（川合 美智子）
ユーロ/円【日足】期間：2021/11/23～2022/06/10（移動平均線は21、120、200日） ユーロ/円【週足】
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