豪ドルのFXデイトレードを行ううえで、インプットしておきたいトレードシナリオなどをギュッとまとめました。
執筆：外為どっとコム総合研究所 中村 勉
Twitter:@gaitamesk_naka
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目次
- ▼今日の豪ドル トレードシナリオ
- ここまでの相場
- 今日のメインシナリオ
- 個別の想定シナリオ
- チャート分析
- 今後の注目材料
- ▼「ぴたんこテクニカル」の「お天気シグナル」チェック
- ▼豪ドル ちょい足し情報
今日の豪ドル トレードシナリオ
ここまでの相場
・4月27日発表の豪2022年1‐3月期 CPIは前年比+3.7%（トリム平均）とRBAの目標レンジ（2～3%）を突破。市場の予想（+3.4％）を大きく上回る結果となった。
・5月3日のRBA理事会で政策金利を市場予想（0.25%）を上回る0.35%へ利上げを実施。保有国債については満期償還させる方針を明らかにした。
・2022年1‐3月期の豪賃金指数（前年比）は+2.4%と前期（+2.3%）を上回る。しかしRBAの目標とする3%には届かず（5月18日）。
・4月分の豪雇用者数は0.4万人増と予想の3.0万人増を下回る。ただ、失業率は市場最低の3.9%、雇用者数も正規雇用者数が大幅増加していたため、内容は悪くない（5月19日）。
・6月中に経済正常化を目指す上海は、6月1日の0時から一部区域を除いてほぼ全面的な外出制限が解除された。また、厳しい感染拡大防止対策が実施されていた北京などでも、感染者数が減少傾向にあることにより、複数地域で移動制限の緩和が始まった（6月1日）。
・WTI原油価格は、一時1バレル＝119ドル台まで上昇。5月31日早朝にEU首脳会議で22年末までにロシア産原油の90%を禁輸することに合意したことから。その後、OPEC参加国による増産の可能性が報じられて114ドル台まで急落（5月31日）。
今日のメインシナリオ
豪ドル/円は国内経済の力強い回復と上海の制限解除が支えとなる？
昨日は、中国国家統計局の発表する製造業/非製造業PMIがともに予想を上回る結果となったこと、「EU諸国のロシア産原油輸入の制限合意」の影響による原油高になったことが豪ドル/円を支える要因となった。本日はオーストラリアの1-3月期国内総生産（GDP）が発表される。1月には新型コロナオミクロン株の感染拡大、2月下旬から3月にかけてはオーストラリア東部での豪雨による洪水被害など、決して経済の回復が順調だったとは言えないが、それでも前期比+0.7%と小幅ながらオーストラリア経済が成長する予想となっている。仮に予想を上回る結果となれば、今後のRBAの政策決定に影響を及ぼす可能性もあり、豪ドルにとってはポジティブな材料となる。
本日は中国5月Caixin製造業PMIが発表される。昨日の中国製造業PMIの様に予想（49.0）を上回ることが出来れば豪ドルの支援材料になる。好不況の境目となる50.0を超えられるか、注目だ。中国・上海では本日（6月1日）から一部地域を除いてほぼ全面的に外出制限が解除された。中国の経済回復への期待が本日も豪ドルの支えとなりそうだ。
個別の想定シナリオ
■豪1-3月期GDPの好結果
⇒予想以上に豪経済の回復は強かった
⇒RBAの政策決定にポジティブな影響を与える可能性
⇒豪ドルにとって支援材料
⇒豪ドル買いの材料
■中国Caixin5月製造業PMIの好結果
⇒中国製造業の回復は世界経済にとってプラス
⇒資源需要拡大期待
⇒豪ドルにとって支援材料
⇒豪ドルは底堅い
チャート分析
今後の注目材料
豪1-3月期GDP
中国5月Caixin製造業PMI
世界的な株価動向
原油価格動向
「ぴたんこテクニカル」の「お天気シグナル」
外為どっとコムのテクニカル分析ツール「ぴたんこテクニカル」の「お天気シグナル」では豪ドル/円は雨、豪ドル/米ドルは曇り。6時に豪ドル/円のボリンジャーバンドとRSI、豪ドル/米ドルの移動平均で売りシグナルが点灯。
【情報提供：外為どっとコム】
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- ※ 「ぴたんこテクニカル」の「お天気シグナル」とは、選択した通貨ペア・足種に対して、複数のテクニカル分析を行った結果をパネル形式で一覧表示することにより、直感的に相場状況を把握することができるツールのことを指します。
- ※また、高機能チャート（パソコン版）/（スマホ版）では「取引分析」 を選択することで、外為どっとコムの『外貨ネクストネオ』でお取引をされているお客さまの指値やストップ注文の状況をチャート上に表示が可能です（「外為注文情報」）。
- ※ なお「ぴたんこテクニカル」の「お天気シグナル」や、「外為注文情報」は情報提供を目的としており、投資の最終判断は投資家ご自身でなさるようお願い致します。
豪ドル ちょい足し情報
2月下旬から3月にかけてオーストラリア東部を襲った豪雨による洪水被害。これが豪経済にも大きく影響を与えています。オーストラリアは広大な国土に対して人口が極端に東側に偏っています。なぜ？答えは↓の【FX初心者シリーズ】で！基礎からわかって面白いですよ。
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外為どっとコム総合研究所 調査部 研究員中村 勉（なかむら・つとむ）
米国の大学で学び、帰国後に上田ハーロー（株）へ入社。 8年間カバーディーラーに従事し、顧客サービス開発にも携わる。 2021年10月から（株）外為どっとコム総合研究所へ入社。 優れた英語力とカバーディーラー時代の経験を活かし、レポート、X(Twitter)を通してFX個人投資家向けの情報発信を担当している。
経済番組専門放送局ストックボイスTV『東京マーケットワイド』、ニッポン放送『飯田浩司のOK! Cozy up!』などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。
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