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FX見通し「117円トライとなるか?、事前準備で115円台の値固め必要か」週刊為替レポート ハロンズ ドル/円 2022年01月29日

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目次

▼24日週のドル/円は下押し後に反発
▼米FOMC、3月以降、毎会合での利上げも視野に
▼来週は重要イベントが目白押し
▼豪・英政策会合次第ではドルが伸び悩むことも
▼三役逆転を回避、底堅さ増す
▼1/24 週のイベント
▼一言コメント

117円トライとなるか?、事前準備で115円台の値固め必要か

24日週のドル/円は下押し後に反発

週明けは引き続きウクライナ情勢への不安が重しとなり、昨年12月20日以来の安値水準となる113.466円付近まで売りが先行しました。しかし、113.70-80円付近を上昇中の90日移動平均線の明確な下割れを回避すると、米FOMCでのタカ派化サインを支えにして115.487円近辺(執筆時点 1/28 15:00)まで急旋回。1月11日以来の高水準をつけました。また、好調だった米10-12月期国内総生産(GDP)も、経済が利上げに耐えられるとの思いを強めドル/円を下支えしたようにも感じました。

米FOMC、3月以降、毎会合での利上げも視野に

1月FOMCの概要

・米FOMCでは政策変更なし、声明で引き締めは『近く(soon)』適切になると、次回会合での利上げを示唆
・パウエル議長は利上げペースは決まっていないと柔軟な姿勢を示すが、「毎会合での利上げ」も否定せず
・「バランスシートの縮小は前回よりも迅速に実施する可能性」と、従来より引き締めに対して踏み込んだ
・市場は、今年の利上げ回数見通しが3-4回から5-7回シフトし始めたほか、バランスシート縮小は5月開始との見方を織り込み始める

今回の米FOMCでは3月利上げへのハードルを下げましたが、利上げペースやバランスシート縮小に曖昧さを残しています。今後発表される経済データでこの部分を市場は点検していくことになるでしょう。

来週は重要イベントが目白押し

繰り返しになりますが、引き締めのスピード調整はファンダメンタルズ次第ですので、データによっては今後、紆余曲折する可能性はあります。手始めに、1月31日の1月シカゴ購買部協会景気指数をはじめとして、2月1日の同ISM製造業景況指数、3日の同ISM非製造業景況指数、4日の同雇用統計をじっくりと確認するよう心掛けたいです。
ただ、10-12月期GDPの結果を眺めると、米経済の底堅さがうかがえますので、コロナ感染症の影響はそれほど気に留められないかもしれません。油断はできませんが、米国での感染者数がピークをつけたような波形を示していることも、投資家が楽観的になるには十分な材料のようにも感じます。ネガティブな材料よりも、ポジティブな結果によるドル高進行の方が強く出る危険はありそうです。

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※米国と南アの100万人当たりのコロナ新規感染者数推移、出所:Our World in Data

豪・英政策会合次第ではドルが伸び悩むことも

とはいえ、来週は米国以外の金融政策も目白押しでそちらにも注意が必要です。2月1日の豪州、同3日の英国、欧州が予定されています。豪州では先日の強い消費者物価指数を受け早期利上げ観測が高まっているほか、英国は利上げに踏み切るのではとの観測が根強いです。特にジョンソン首相のパーティー疑惑で軟調なポンドですが、3月会合での連続利上げ見通しが示されれば、一時的に切り返す展開も想定されます。豪ドル、ポンドのリバウンドからドルが相対的に伸び悩む展開があっても不思議はなさそうです。
こうした点はドル/円の上昇抑制要因となりそうですが、日銀が世界のトレンドから遅れていることは間違いなく、金融政策単体からはドル/円の下値はサポートされ、底堅い展開が見通せます。もっとも、世界的な金融引き締めの時流が株価にどのように影響するか読めない部分があり、株式市場が崩れるようなら一時的な円高局面もありそうで、注意は怠れません。何れにしても各種イベントの結果に一喜一憂することになりそうなため、慎重に取引を手掛けたいです。

三役逆転を回避、底堅さ増す

113.70-80円付近へ上昇中の90日移動平均線にサポートされ、一目均衡表における強い売りシグナルとされる三役逆転を回避すると、115円半ばまで下値を切り上げました。ここ2カ月程度の値動きを振り返ると、昨年12月3日安値112.561円を起点として上昇チャネルがワークしているようで、上限のラインが推移する116.80-117.00円を一度はチャレンジしそうな雰囲気です。ただし、早急な反発で高所恐怖症が出やすいのも事実で、115円台をキープできるかどうかが目標到達へのカギとなるかもしれません。

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出所:外為どっとコム「外貨ネクストネオ」
予想レンジ:
USD/JPY:114.00-117.00

1/31 週のイベント:

1/31(月) 08:50 日本 12月 鉱工業生産・速報値
2/01(火) - 中国 休場(春節)
2/01(火) 08:30 日本 12月 失業率
2/01(火) 24:00 米国 1月 ISM製造業景況指数
2/01(火) 24:00 米国 12月 建設支出
2/02(水)  - 中国 休場(春節)
2/02(水) 22:15 米国 1月 ADP雇用統計(前月比)
2/03(木)  - 中国 休場(春節)
2/03(木) 08:50 日本 対外対内証券売買契約等の状況
2/03(木) 22:30 米国 10-12月期 四半期非農業部門労働生産性・速報値
2/03(木) 22:30 米国 10-12月期 四半期単位労働コスト・速報値
2/03(木) 22:30 米国 新規失業保険申請件数
2/03(木) 24:00 米国 1月 ISM非製造業景況指数(総合)
2/03(木) 24:00 米国 12月 製造業新規受注
2/04(金)  - 中国 北京五輪開幕(-20日)
2/04(金) 22:30 米国 1月 非農業部門雇用者数変化
2/04(金) 22:30 米国 1月 失業率
2/04(金) 22:30 米国 1月 平均時給


(執筆:小野 直人)

一言コメント:

欧州連合(EU)は27日、リトアニアが台湾に対して友好姿勢を示していることを理由に、中国がリトアニア産品に輸入制限を課しているとして、世界貿易機関(WTO)に提訴しました。コロナで通商問題をはじめとして中国関連の話題が少し脇に置かれてきた感がありますが、中国の人権侵害問題などから米国でも対中問題が再燃しかねず、東アジアの地政学的リスクも忘れてはいけないでしょう。

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