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FX「円安なら、1円の円安で日本の資産が3.2兆円増加するのが明るい話」

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総括

FX「円安なら、1円の円安で日本の資産が3.2兆円増加するのが明るい話」

ドル円=112-117、ユーロ円130-135 、ユーロドル=1.14-1.19

通貨ごとの注目ポイント

*円「通貨11位(11位)、株価11位(13位)、夏の円高、秋の円安の流れ」
 明るい話はないのだが、それで円安が進むなら、対外純資産3.2兆ドルが円ベースで増加するので良い話となる。114円程度で「悪い円安、良い円安」の話が出るのもおかしいが、対外純資産が3.2兆ドルなので円安が好ましい。要は円安の方が儲かる主体が多いので、そこから儲からない主体へ「今はやりの分配」をすることだろうが易しいことではない。ガソリン価格が上がるとテレビでも騒ぎ、財務省なんとかせいとなるが、日銀やIMFは日本の物価見通しを逆に下方修正しているので応じないだろう。ガソリン高騰は原油価格の問題で日本の金融の問題ではない。ガソリン暫定特別税を廃止すればいい。
 さて今年の円安は、季節的リズムでは夏の円高から秋の円安に移っている。さらには貿易収支の均衡(月例は輸出の伸びを下方修正)や外貨投信の急増などが挙げられる。GPIFや生保は例年通りの外貨投資のペースを維持している。
  ただリスク選好と言われるほど日本の株価の上昇が伴っていない。新政権が「所得倍増論」をひっこめて「所得税倍増論」を語り始めたからだろう。「所得倍増論」は無理だとわかっていても、それくらい目標を大きくしないと30年増えない日本の給与は変わらないだろう。昔、日本が安い労働力を求めてアジアに進出したのとは逆に、日本へ海外企業が安い労働力を求めて進出してくると寂しい。台湾のTSMCの日本進出を見るとそう思う。


*米ドル「通貨5位(3位)、株価(NYダウ)4位(3位)、10月は12通貨中10位と強くはない。成長低下、貿易赤字、対中関係など不安。3.5兆ドル歳出法案は妥協へ」
9月は月間2位の強さであったドルだが、期末要因が剥げ落ち10月は月間10位と強くない。ただ11位の円より強いのでドル高のセンチメントが日本にある。テーパリングについては、FOMC議事要旨や地区連銀総裁の発言からは11月半ばか12月半ばに開始される可能性が高い。FRBスタッフもインフレをかなり警戒している。ただパウエル議長やイエレン財務長官はインフレ率が高まっており、緩やかになるまで今後数カ月、この状態が続くとの見通しを示すも、一時的な供給の目詰まりといった制約が原因との見方は変えていない。テーパリングについてはドルを揺さぶる材料でもなくなってきている。このところの経済指標はやや強いものが多い。小売売上、失業保険申請などだ。企業決算も好調だ。雇用はやや弱い。一方、貿易赤字が過去最高となっているのでドル売り圧力も強い。3Q・GDPの伸びも2Qに比べるとかなり減少すると見られている。
 債務上限問題も12月まで先送りされた。バイデン米大統領も税制・支出法案の規模が3.5兆ドルを下回ると認め始めているので、落としどころを見つけ良いクリスマスを迎えることとなろう。注意すべきは、中台関係の緊張が高まった時か。
 さて今年のドルの水準については、FRB、財務省のみならず、G20でも言及されない。円とトルコリラを除けば、他の通貨はドルから強くても弱くても5%程度の動きとなっており、注視すべきレベルでもないのだろう。もしドルの動向に不満があれば今週の発表のベージュブックなどに記載されるのだろうが、おそらくないだろう。


*ユーロ「通貨10位(10位)、株価5位(6位)DAX)、低迷だが、さらに弱い円に対しは5か月ぶりに月足陽線となるか。ECB総裁はインフレは一時的の見方継続」
 ユーロは弱い。年間でも、月間でも、週間でも下位にいる。今月はここまでドルより強い。対円では5か月ぶりに月足陽線となるか。さて金融政策では、ラガルド総裁は、依然インフレ進行は一時的としている。賃金に定着する兆しはまだ見られないとの見解を改めて示した。こうした要因の影響は、来年中に年率の価格変動から薄れていき、年間インフレ率を押し下げるはずだと述べた。
 その通り経済指標は弱い。8月のユーロ圏鉱工業生産指数は前月比1.6%低下で予想と一致した。前月比で最も落ち込んだのが資本財で3.9%減少、次いで耐久消費財の3.4%減だった。10月の独ZEW景気期待指数は5カ月連続で低下した。独経済の見通しは著しく悪化、期待指数のさらなる低下は、原材料と中間財の供給制約が続いていることが主因。
 独主要経済研究所は、共同で経済見通しを発表した。供給のボトルネックが引き続き製造業を圧迫するとして今年の成長率を2.4%へ引き下げた。来年の見通しは大幅に上方修正した。
2022年については3.9%から4.8%へ引き上げた。来年は新型コロナウイルスの影響が徐々に薄れ、稼働率が通常の水準へ回復すると予想した。インフレ率は2022年が2.5%、23年は1.7%と予想した。労働力の減少による経済成長の低下と気候変動を巡る課題で消費機会が減少する。


*ポンド「通貨3位(4位)、株価8位(7位)、資源国の強みでポンド上昇」
 年間では対円で11.28%高、対ドルで0.61%高、通貨が高くても、株価も11.97%高と強い。上手く回っている。今年は概ね資源価格が上昇している。英国はエネルギー自給率が高く、さらにエネルギーの輸出比率も高い。資源国通貨の要因がある。コロナ禍からの景気回復と供給システム障害で英国自体も痛手を負っているが、輸出でのメリットも享受している。それが今年のポンドの強さだろう。EU離脱からのアク抜け相場だけではないようだ。ジョンソン首相がブレることなく怪気炎を発していることもポンドを支えているかもしれない。経済についてはワクチンの迅速な展開によりG7諸国の中でも最も早い経済成長を達成しているほか、失業率の改善、需要の増加などもみられ、新型コロナウイルス感染拡大前よりも速いペースで賃金が上昇しているとした。また、移民を管理し、才能ある人々を英国に呼び込むことで、以前のような低賃金の社会には戻らないとした。フリーポートなどEU離脱のメリットにも触れ、科学技術の超大国という目標達成に向け、不要なEU規制の廃止に加え、英国独自の規制を制定していくと強調した。
 中銀は年末時点のインフレ率が4%を超え、目標の2%を大きく上回るとの見通しを示した。一部政策委員の反対はあるがベイリー中銀総裁は、利上げの根拠が強まっていると述べた。11月の利上げ可能性もある。


*豪ドル「通8位(9位)、株価7位(5位)、資源価格上昇とコロナ感染鎮静化で上昇中」
先週は対円で3.35%上昇し84円台のせ、85円にも近づいてきた。株価も小幅上昇した。コロナウイルス発源地の国際調査問題で豪中関係が悪化し、豪ドルも低迷していたが息を吹き返している。中国の石炭需要増大がきっかけだ。中国内の石炭供給の3分の1を占める山西省に豪雨が降り石炭生産に支障が出ている。原油・LNG価格も上昇し、資源大国の豪に有利に流れている。8月の輸出は中国向けだけで前年同月比55%増の186億豪ドルと、両国間の政治・通商面の緊張による影響はほとんど見られていない。
 また豪外資審議会のアービン委員長は中国からの投資を引き続き歓迎するとした上で、投資案件の承認決定では安全保障上の問題や重要インフラの保護が重要な要素になると述べた。ここ数年中国との外交関係は悪化し、中国は豪からの石炭、ワイン、大麦の輸入を制限しているが風向きが変わってきた。
 国内では、最大都市シドニーのロックダウンが3カ月半ぶりに解除されたのに続き、シドニーから入国する際の隔離も来月には撤廃される。ワクチン接種が進み、人々の安全が確保できたと判断された。落ち込んでいた経済指標も今後順次改善していくだろう。9月の雇用統計では、就業者数は前月比13.8万人減少と、前月に続き大幅減となっていた。


*NZドル「通貨6位(6位)、株価14位(14位)、財政赤字縮小、追加利上げ観測あり。今週のCPIに注目」
 10月6日の予想通りの利上げでは、3Qの企業信頼感が悪化したことからも上昇しなかったが、中国恒大問題の報道が静まり、資源価格の上昇や米株価の上昇でリスク選好の流れに乗って上昇している。先週は南アランドに次いで強かった。良い材料は財政赤字が大幅に縮小したことだ。2020/21年度(21年6月末までの1年間)の財政赤字は46億NZドル。5月時点の予測は151億NZドルだった。
景気が力強く回復し、失業が予想を大幅に上回るペースで減少したことを受けて歳入が予想を上回り、歳出が予想を下回った。これにより、政府の借り入れは計画を下回り、ネットのコア債務は国内総生産(GDP)比30%となった。20/21年度予算では当初34%と予測されていた。ロバートソン財務相は今年度について、最近のデルタ変異株の流行で最大都市のオークランドにロックダウンが導入されたことが影響すると予測。ただ、「2019/20年度の良好な実績を背景とする2020/21年度の政府勘定のおかけで、NZは社会・経済の回復と発展を支える良い位置につけている」との見解も示した。
 さて今週は3Q消費者物価の発表がある。既に目標上限の3%を超える3.3%だが、予想は4.1%とさらに高い。中銀は声明で、「低いインフレ率を維持すると同時に最大限の持続可能な雇用を支えるためには、金融刺激の水準縮小を続けることが適切」との認識を示し、追加の緩和縮小を示唆している。市場からは「NZ経済の堅調さを考慮すると、中銀は11月に再度利上げして金利は0.75%になり、22年8月までに1.5%になる」との見方が出ている。

テクニカル分析

*ドル円「ボリバン2σ上限へ、週足は3σ上限越え」
日足、ボリバン2σ上限。10月14日-15日の上昇ラインがサポート。5日線上向き。3σ上限は114.41。
週足、ボリバン3σ上限越え。10月4日週-11月4日週の上昇ラインがサポート。雲の上。ボリバン3σ上限は113.726。
月足、7月-8月の下降ラインを上抜く。21年8月-9月の上昇ラインがサポート。雲の上へ。ボリバン3σ上限に近づく。ボリバン3σ上限は116.18。
年足、2020年まで5年連続年足陰線だが、今年はここまで陽線維持。15年-20年の下降ラインを上抜く。16-20年の上昇ラインがサポート。


*ユーロドル「ボリバン下限から中位へ反発」
日足、ボリバン2σ下限から反発。ボリバン中位に近づく。10月14日15日の下降ラインが上値抵抗。10月14日-15日の上昇ラインがサポート。5日線上向き。
週足、ボリバン2σ下限から反発、雲中。9月13日週-27日週の下降ラインが上値抵抗。2σ下限は1.1523。
月足、今月は陽線スタート。20年4月-5月の上昇ラインがサポート。21年6月-9月の下降ラインが上値抵抗。サポートは雲上限。ボリバン中位を下抜く。
年足、18年-19年の下降ラインを上抜く。17年‐20年の上昇ラインがサポート。14年‐20年の下降ラインも上抜いたが下抜き返す。


*ユーロ円「7日連続陽線でボリバン2σ上限越え」
日足、7日連続陽線でボリバン2σ上限越え。10月14日-15日の上昇ラインがサポート。3σ上限は133.40。5日線上向き。雲上へ。
週足、雲の上に留まり2σ上限へ反発。10月4日週-11日週の上昇ラインがサポート。5月31週-10月11日週の下降ラインが上値抵抗。
月足、4か月連続陰線。今月は陽線スタート。20年11月-21年9月の上昇ラインがサポート。21年7月-9月の下降ラインを上抜く。18年2月-21年6月の下降ラインが上値抵抗。雲の上。ボリバン2σ上限は135.859。
年足、18年-19年の下降ラインを上抜く。16年-20年の上昇ラインがサポート。15年-18年の下降ラインも上抜く。


情報提供元:FX湘南投資グループ
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