目次
▼27日(金)の為替相場
(1):豪小売売上高 2カ月連続マイナス
(2):米PCEデフレーター 順調な結果
(3):米地区連銀総裁 タカ派発言続く
(4):パウエル議長 テーパリング慎重姿勢
27日(金)の為替相場
期間:27日(金)午前6時10分~28日(土)午前5時55分 ※チャートは30分足(日本時間表示) 出所:外為どっとコム
(1):豪小売売上高 2カ月連続マイナス
豪7月小売売上高は前月比-2.7%と、市場予想(-2.5%)以上に低下した。2カ月連続のマイナスで個人消費の低迷が浮き彫りになった。ただ、豪ドル相場にほとんど反応はなかった。
(2):米PCEデフレーター 順調な結果
米7月個人消費支出(PCE)は前月比+0.3%(予想+0.4%、前回+1.1%)、米7月PCE価格指数(デフレーター)は前年比+4.2%(予想+4.1%、前回+4.0%)であった。なお、米7月コアPCEデフレーターは前年比+3.6%と予想通りの伸びとなった。
(3):米地区連銀総裁 タカ派発言続く
メスター米クリーブランド連銀総裁は「9月にテーパリングについて協議し、年末までに開始することを支持」などと発言。これより前にはボスティック米アトランタ連銀総裁が「雇用増加が引き続き堅調であれば、10月のテーパリング開始が合理的」と述べた事も伝わっていた。前日から、米地区連銀総裁のタカ派発言が続く中、ドル/円はその後110.27円前後へと上昇した。
(4):パウエル議長 テーパリング慎重姿勢
米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長はカンザスシティ連銀主催の経済イベントであるジャクソンホールシンポジウムで講演。テーパリング(量的緩和の段階的な縮小)については「経済がおおむね予想通りに回復すれば年内の開始が適切」としたものの、具体的な開始時期の見通しには踏み込まなかった。さらに、「この1カ月間は、力強い7月雇用統計という形で『一層の進展』が示されたが、一方でデルタ変異株の感染もさらに拡大した。今後入手するデータと変化するリスクを慎重に見極めていく」と述べた。その上で「テーパリングの開始時期とペースは直接的に利上げの時期を示唆するものではない」と発言。議長の慎重姿勢が反映された講演と受け止められ、米長期金利が低下するとともにドルが下落した一方、米国株は上昇した。ドル/円は下落したが、クロス円は豪ドル/円を中心に上昇した。
27日(金)の株・債券・商品市場
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本日の見通し
ドル/円の見通し:ドル安と円安の綱引き
27日のドル/円は終値ベースで約0.2%下落。2週間ぶりに110.27円前後へと上昇する場面もあったが、パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の講演を受けて109.78円前後まで反落した。パウエル議長はテーパリング(量的緩和の段階的な縮小)の年内開始が適切としながらも、インフレは一時的で労働市場にはなおスラック(たるみ)があるとの見解を繰り返した。市場は議長の発言を金融政策正常化に慎重な姿勢を維持したと受け止め、米長期金利の低下とともにドルが下落した。
9月の米連邦公開市場委員会(FOMC)でテーパリング開始が決まる可能性は大きく低下しており、こうした「テーパリング後ずれ観測」が目先的にドルの重しとなりそうだ。一方で、「テーパリング後ずれ観測」は株や資源などのリスク資産価格にはプラスとなる公算が大きく、リスク選好の円売りにも繋がりやすい。本日のドル/円は、ドル安と円安の綱引きで方向感が出にくい相場展開となりそうだ。
注目の経済指標
注目のイベント
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