目次
▼8日(木)の為替相場
(1):ロウ総裁 早期利上げ観測否定
(2):リスク回避でクロス円下落
(3):ECB インフレ目標引き上げへ
(4):米失業申請 前週から増加
(5):米株下落で円買い一段と強まる
8日(木)の為替相場
期間:8日(木)午前6時10分~9日(金)午前5時55分 ※チャートは30分足(日本時間表示) 出所:外為どっとコム
(1):ロウ総裁 早期利上げ観測否定
豪中銀(RBA)のロウ総裁は「持続的な2-3%のインフレには2024年までかかると予想」などと述べて、利上げの条件が整うのはまだ先になるとの見方を改めて表明。市場が、早ければ来年10月の利上げを見込んでいるのはなぜか、との問いに対し「市場はRBAの対応機能を適切に理解していない」と述べた。
(2):リスク回避でクロス円下落
アジア株に続き欧州株も下落して取引を開始。米債利回りの低下に連れてアジアタイムから軟調に推移していたドル/円は節目の110.00円を下抜けて下げが加速した。クロス円もリスク回避の動きが強まる中で下落したが、中でも株価との連動性が強い豪ドル/円は大幅安となった。日本政府が東京都に4回目の緊急事態宣言を発出する方針を固めた事や、中国当局による預金準備率の引き下げ表明を受けて中国国債利回りが急低下した事が市場心理を悪化させたとの見方も出ていた。
(3):ECB インフレ目標引き上げへ
欧州中銀(ECB)は金融政策の戦略点検の結果を公表。中期的なインフレ率目標を「2%」に変更すると発表した。これまでの「2%に近いが、それを下回る水準」を改め、物価の一時的な上振れを容認する。気候変動に対する考慮を金融政策に加味する事も明らかにした。ラガルド総裁はその後の会見で戦略点検の結果について「全会一致で戦略を承認」「新たな目標は明白であり、対話が容易」「インフレ目標2%は上限ではない」などと説明した。
(4):米失業申請 前週から増加
米新規失業保険申請件数は37.3万件と予想(35.0万件)に反して前週(37.1万件)から増加した。
(5):米株下落で円買い一段と強まる
NYダウ平均の下げ幅が500ドルを超える中、円買いが一段と強まった。豪ドル/円は 約5カ月ぶりに81.32円前後まで下落。ユーロ/円は129.62円前後まで下落して約3カ月ぶりの安値を付けた。ポンド/円は約2カ月半ぶりに150.67円前後まで軟化。ドル/円は6月11日以来の109.53円前後まで下落した。ただ、その後は米国株が下げ幅を縮小したため、いずれも買い戻しが入りいくぶん値を戻した。
8日(木)の株・債券・商品市場
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【情報提供:外為どっとコム】
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本日の見通し
ドル/円の見通し:週末控え波乱ムード警戒
昨日のドル/円はほぼ1カ月ぶりに109.50円台まで下落。新型コロナウイルス変異株の感染拡大によって世界的な経済回復への信頼が揺らぐ中、安全通貨の円に買いが集まった。アジア、欧州、米国で軒並み株価が下落するとともに、各国の国債利回りが急低下するなど、各市場でリスク回避の動きが強まっている。
ここにきて、コロナ・ショックが再来するとは考えにくいが、国債売り・株買いのいわゆるリフレトレードが逆回転していると見られ、目先的には市場の混乱が続く可能性もあろう。ましてや本日は週末取引となるだけに、株安・円高の流れには注意が必要となりそうだ。
注目の経済指標
注目のイベント
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