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ドル円は季節的な小幅な円高、ワンチームでない日本の弱さあり全体では円安

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総括

ドル円は季節的な小幅な円高、ワンチームでない日本の弱さあり全体では円安

ドル円=106-111、ユーロ円=130-135 、ユーロドル=1.19-1.24

通貨ごとの注目ポイント

*円通貨11位(11位)、株価12(13位)、季節的なドル円での円高、全体では円が弱いのは日本の衰えか
円は弱い。ただドル円は季節的な上半期の円高で4月からここまで、やや円高が進んでいる。貿易収支が均衡に近いこともあり、その動きは緩やかで爆発力はない。心配事は多い。4月の消費者物価は変動の大きい生鮮食品を除く総合指数は101.5と前年同月比0.1%下がった。低下は9カ月連続で、下げ幅は前月の0.1%と同じだった。コロナ感染抑制での景気回復から欧米ではインフレ懸念が強まっていることに比べれば日本はデフレ懸念が残る。
1-3月期GDPは前期比1.3%減、年率換算で5.1%減となり、3四半期ぶりのマイナス成長に陥った。新型コロナウイルス感染拡大になお歯止めがかからず、4-6月期の成長率にも下方圧力がかかりそうだ。9都道府県を対象とする緊急事態宣言が5月末に解除できるかも焦点で、再延長を余儀なくされれば再びマイナス成長が視野に入る。貿易は世界経済の回復で輸出が伸び始め、これは円高要因となる。
 それでも米国の大型景気対策と異なり麻生財務相は「直ちに補正予算組んで対応しなければいけないとは思っていない」と発言。元々リーマンショック級の経済の落ち込みがあれば消費増税を撤回と公約していただけに失望感は大きい。世界経済の回復で他の国通貨が強いが、それは従来のリスク選好の円安には繋がっていない。景気対策なし、オリンピック開催での分断、ワクチン接種の遅れもある。元は3月の日銀のETFの買い付け方法変更から始まった日本の落ち込みだ。ワンチームになっていない日本の弱みがある。

*米ドル通貨7(7)位、株価(NYダウ)3(2)位、経済指標は全面改善からマチマチへ。インフラ投資削減や増税で金利低下へ。貿易赤字拡大
ドルは伸び悩み、弱くはないが12通貨中7位だ。経済指標は全面改善からマチマチの状態へ。CPIは強く、雇用は弱い。他の指標もマチマチだ。先週はNY連銀製造業景気指数、住宅着工、フィラデルフィア連銀製造業景気指数は弱く、失業保険申請者数、景気先行指数、各種PMIは改善した。FOMC議事要旨では経済は目標の達成には程遠いとの見解で一致し、現行の政策スタンスとガイダンスは引き続き適切と判断していた。ただ経済の急速な進展が継続すれば、今後の「ある時点」で、テーパリングを巡る討議を開始することが適切になるとの考えが示されていたことも分かった。
 一方政府は、大型インフラ投資計画について、野党共和党との超党派の合意に向け、規模を当初の2兆2500億ドルから1兆7000億ドルに縮小すると発表した。またイエレン米財務長官は景気対策の財源確保を目的とした法人税引き上げへの支持をビジネス界に訴えた。これらで米長期金利は低下に転じている。これと拡大しつつある貿易赤字ではドルを浮上させるのは難しいだろう。

*ユーロ通貨7(9)位、株価3位(首位)DAX)、米ドルに肉薄、先週は一時米ドルを上回る。ユーロ高牽制はなし
先週はユーロドルで一時、1.2245をつけ、年初来(12通貨の番付)でドルを上回ったが、週末は再びドルに抜かれた。徐々にドルに迫ってきているのは間違いない。米国同様に景気指標は改善し、米国同様にインフレ懸念や、テーパリング議論が深まってきた。ラガルドECB総裁は、1兆8500億ユーロのパンデミック緊急購入プログラム(PEPP)の縮小について討議するのは尚早との考えを示した。新型コロナウイルスワクチン接種の進展でユーロ圏でも景気回復が進んでおり、クノット・オランダ中銀総裁ら一部のECB当局者も緊急措置の縮小の開始を示唆し始めている。ただデギンドスECB副総裁は慎重な姿勢を表明。ラガルド総裁も同様に慎重姿勢を示し、「ECBが責務を達成できるよう、回復がかなり進むまで、パンデミック(世界的大流行)を通して適切な支援を提供する必要があると繰り返し訴えてきた」と語った。
 昨年秋の対ドル1.20ユーロでのユーロ高牽制と異なり、一時的にせよインフレ懸念が出てきたのでユーロ高は容認されよう。またユーロ圏の貿易黒字拡大、米国の貿易赤字拡大でジリジリと需給格差が拡大しユーロを下支えする。

*ポンド通貨3位(3位)、株価7(8)位、経済指標好調、コロナ対策成功も資源価格下落で伸び悩む
順調に上昇も155円前に伸び悩んだ。経済指標は改善し感染抑制は進んでいるが、資源価格の下落が水を差した。4月の小売売上高は前月比9.2%増加。伸び率は、新型コロナウイルス抑制のための制限が前回解除された昨年6月以来の大きさだった。5月の消費者信頼感指数はマイナス9で、4月のマイナス15から上昇し、新型コロナウイルス感染拡大が本格化する前に当たる昨年3月の水準に回復した。4月の消費者物は前年比1.5%上昇し、3月の0.7%上昇から伸びが2倍以上に加速した。ただ英中銀金融政策委員会のブリハ委員は、新型コロナウイルス感染拡大で英経済が昨年に被った損失の規模を踏まえ、今年の大幅な経済成長を通常の景気活況と混同してはならないと述べた。
 週後半は資源価格が下落し、ロンドン上場の資源大手の株価も下落しポンドの下落を誘った。1Qのように円安ではないことも155円乗せを阻んだ。週足が伸び悩んだが陽線、これが陰転する時は上昇にも警戒が出る。

*豪ドル通貨5位(4位)、株価9位(9位)、金融緩和確認と賃金伸び悩みで弱い
先週豪ドルは対円、対ドルで下落した。4月雇用や4月小売売上は改善したが、5月消費者信頼感指数は低下した。また1Qの賃金価格指数は、前年同期比で1.5%上昇した。上昇率は、過去最低を記録した昨年4Q(1.4%)をわずかに上回ったが、RBAが望ましいとする3%の水準には依然として届いていない、。RBAはインフレ率が持続的に目標圏(2-3%)内に入るまで利上げを見送る意向を示しており、長期にわたって緩和的な金融政策が必要になる見通し。消費者物価の上昇率が目標圏内に入るのは2024年以降になると予想している。3月末に1.82%だった長期債利回りは先週末は1.67%に低下している。先週は米国イラン緊張緩和で原油価格が下落、これが豪産出のLNG価格下落に繋がった。また中国との外交対立で大麦輸出に高関税をかけられ輸出減少となっていたのをが鉄鉱石価格の上昇で相殺していたが、世界的な資源価格の下落が長引けば豪ドル安にも繋がるだろう。

*NZドル通貨8位(6位)、株価最下位(最下位)、悪材料ないが豪ドルに連れ安
豪ドル同様に先週のNZドルは対円、対ドルで下落した。それほど悪い材料はない。豪ドルに連れ安となった。政府は、2021年度(22年6月まで)予算を発表した。福祉給付金を大幅増額し、長期的課題への対応に数十億ドルを確保した。また、予想を上回る経済成長率見通しを示した。福祉給付は週間の支払い額を成人1人当たり最大55NZドル引き上げる。政府は1世代で最も大幅な引き上げだとした。
ロバートソン財務相は、所得増は人々に尊厳と希望を与えるだけでなく、格差の是正と景気刺激でも効果を発揮すると強調した。
 財務省は2021年度の財政赤字を151億2700万NZドルと予想。12月時点の予想である215億7600万NZドルよりも小幅な赤字だった。財政赤字の対GDP比率は2022年6月に5.3%でピークを付け、25年6月までに0.6%に低下すると見込む。GDP成長率は2021年が2.9%となり、23年までに4.4%に加速するとの見通しを示した。コロナ禍からの力強い回復が背景にある。失業率は4.2%に再び低下すると予想した。
 今週は政策金利決定は据え置きとみられる。中銀はインフレと雇用の目標達成まで緩和策は継続すべきとしている。ただ景気回復が順調に進んでいるので市場はハト派的方向の後退と受け取れる言葉や予想の変化を捉えようとするだろう。1Qの小売売上や4月貿易収支も発表される。

テクニカル分析

*ドル円「雲中、20日線下抜き、ボリバン下位」
日足、依然、雲中。5月19日-21日の上昇ラインがサポート。5月20日-21日の下降ラインが上値抵抗。20日線下抜きボリバン下位に。5日線下向き。ボリバン2σ上下限は109.71-108.21。
週足、5月10日週-17日週の下降ラインが上値抵抗。5月10日週-17週、4月19日週-26日週の上昇ラインがサポート。雲の上。ボリバン上位。
月足、4月は4か月ぶり陰線。5月もここまで陰線。21年3月-4月の上昇ラインを下抜く。3月-4月の下降ラインが上値抵抗。雲中から下落。
年足、2020年まで5年連続年足陰線だが、今年はここまで陽線維持。15年-20年の下降ラインが上値抵抗。16-20年の上昇ラインがサポート。

*ユーロドル「4月は4か月ぶり陽線。5月もここまで陽線。日足はボリバン上限で揉みあう」
日足、ボリバン2σから上限から反落。5月19日-21日の下降ラインが上値抵抗。5月20日-21日の上昇ラインがサポート。5日線上向き。
週足、5月3日週-10日週の上昇ラインがサポート。1月4日週-5月17日週の下降ラインが上値抵抗。雲の上、ボリバン中位を上抜く。先々週は下ヒゲ長く先週は上昇も上ヒゲ残す。
月足、4月は4か月ぶり陽線。5月もここまで陽線。1月-4月の下降ラインを上抜く。20年11月-21年4月の上昇ラインがサポート。雲の上維持。
年足、18年-19年の下降ラインを上抜く。17年‐20年の上昇ラインがサポート。14年‐20年の下降ラインも上抜いた。

*ユーロ円「6か月連続月足陽線、4週連続陽線?」
日足、ボリバン2σ上限から小反落もまだボリバン上位。5月12日-21日の上昇ラインがサポート。5月19日-21日の下降ラインが上値抵抗。5日線下向き。
週足、4週連続陽線。先週は寄り引き同時。ボリバン2σ上限から小反落。5月3日週-10日週の上昇ラインがサポート。ボリバン2σ上限は133.43。
月足、6か月連続陽線、雲の上へ出る。5月も陽スタート。ボリバン2σ上限。3月-4月の上昇ラインがサポート。18年2月-21年4月の下降ラインを上抜く。
年足、18年-19年の下降ラインを上抜く。16年-20年の上昇ラインがサポート。15年-18年の下降ラインも上抜く。

情報提供元:FX湘南投資グループ
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