目次
▼23日(火)の為替相場
(1):アジア株軟調 豪ドル下落
(2):英2月失業率 前月から悪化
(3):欧州景気に懸念 クロス円下落
(4):米FRB議長証言 反応は限定的
(5):米株下げ幅拡大 円買い強まる
23日(火)の為替相場
期間:23日(火)午前6時10分~24日(水)午前5時55分 ※チャートは30分足(日本時間表示) 出所:外為どっとコム
(1):アジア株軟調 豪ドル下落
中国株や日本株などアジアの株式市場が総じて軟調に推移する中、豪ドル/円が下落。NZ政府の住宅価格抑制措置を受けて利上げ期待が後退し、NZドル売りが強まった事も豪ドルの重しとなった。
(2):英2月失業率 前月から悪化
英2月失業率は7.5%と前月(7.2%)から悪化、同失業保険申請件数は前月比8.66万件増となった。一方、国際労働機関(ILO)基準の英11-1月失業率は5.0%と予想(5.2%)に反して10-12月(5.1%)から低下した。
(3):欧州景気に懸念 クロス円下落
欧州市場でユーロやポンドが下落。ドイツのロックダウン(都市封鎖)などで欧州景気の先行きに懸念が広がる中、ユーロ/円やポンド/円の下落に連れてドル/円も108.41円前後まで下落した。欧州株が軟調に推移する中で豪ドル/円も一時83円台を割り込んだ。なお、ドイツのメルケル首相は、イースター期間中(4月1日-5日)を「社会的接触が少ない静かな日」として自宅待機するよう国民に呼びかけた。
(4):米FRB議長証言 反応は限定的
米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は下院で議会証言を行い「状況は大幅に改善されているが、経済回復は完了には程遠い」「FRBはあらゆる手段を使い経済を支援することを約束」などと発言。質疑応答では「今年は年を通じてインフレ率が上昇すると予想している」「インフレの影響は特に大きくなく持続的でもないだろう」との見通しを示した。ただ、前日に証言原稿が公開されていた事もあって市場の反応は限定的だった。なお、イエレン米財務長官も証言を行い「税制の変更を検討する予定」「バイデン政権は企業に打撃を与えるような政策は提案しない」などとの見解を示した。
(5):米株下げ幅拡大 円買い強まる
欧州景気への懸念に加え、米国のインフラ投資計画を巡り増税への懸念が広がった事などから米国株が下げ幅を拡大。NY原油も57ドル台へと下げが加速するなど、リスク回避の流れが強まる中、再び円買いが強まった。ドル/円はリスク回避のドル買いを支えに下げは限定的だったが、クロス円は下げがきつくなった。
23日(火)の株・債券・商品市場
外為注文情報
【情報提供:外為どっとコム】
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本日の見通し
ドル/円の見通し:弱含みの展開続く
昨日のドル/円は弱含みの展開。世界的に株価が軟調に推移する中、欧州市場で108.41円前後まで下落した。その後のNY市場ではリスク回避のドル買いで値を戻したが、米長期金利が低下する中、108円台後半では上値が重く、前日比0.2%程度ドル安・円高水準の108.59円前後で取引を終えた。
新型コロナウイルスの感染拡大を巡る欧州経済への懸念や、米国のインフラ投資拡大に絡む増税への懸念で市場心理が悪化しており、本日も主要国の株価下落に警戒が必要となろう。そうした中ではドルと円の売買が交錯しやすい事からドル/円の値動きは限られようが、米長期金利が低下しやすいため弱含みの展開が続きそうだ。
注目の経済指標
注目のイベント
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