読む前にチェック!最新FX為替情報

読む前にチェック!
最新FX為替情報
CFD銘柄を追加!

スプレッド
始値比
  • H
  • L
FX/為替レート一覧 FX/為替チャート一覧 株価指数/商品CFDレート一覧 株価指数/商品CFDチャート一覧

米ドルさらに下落。米中関係改善、米景気回復、株高、金利上昇とドル相場は関係がない

f:id:okinawa-support:20190826111921p:plain

 

総括

米ドルさらに下落。米中関係改善、米景気回復、株高、金利上昇とドル相場は関係がない

ドル円=102-107、ユーロ円=125-130 、ユーロドル=1.19-1.24

通貨ごとの注目ポイント

*円「通貨最下位(10)位、株価4(4)位、円安は世界景気回復の兆し」
 円は引き続き、年初来で最弱通貨だ。円が安ければ世界経済が上手く回ってきている証拠だ。日本だけではなく世界全体でコロナ感染者数が減少している。コロナワクチンを接種する前に感染者が減少することは喜ぶべきことだろう。それで世界的なリスク選好の流れで株高となっている。
 日銀は3月に行う金融政策の「点検」で、現在のマイナス金利政策を維持し、必要に応じて一段の利下げも辞さない方針の明確化を検討する観測がある。急激な円高進行など、追加緩和が必要になる事態に備え政策の機動性を確保するということだ。
 しかし2016年のマイナス金利導入時には120円であった円はその後円高推移を続けている。預貸率では預金が貸付を大きく上回る日本でマイナス金利を深堀すれば個人消費の減少に繋がる。消費増税も同じ作用をする。消費が減退すれば輸入減少となり貿易黒字が増える。もちろん、日本の輸出は既に中国やアジア諸国が肩代わりしているので20世紀ほどの膨大な貿易黒字とならず急激な円高にはならない。
 ここ5年連続円高が続いたが、今年は円安スタートとなっている。日銀の金融緩和より日銀の株購入が功を奏している。そうなれば企業、個人も株を保有しているものは潤い余裕が出来、外貨投資に向かっている分が増えているのだろう。本日は20年10-12月期のGDPが発表される。強い数字になりそうだが、21年1-3月期は非常事態宣言で再びマイナス成長となる見込み。

*米ドル「通貨8(5)位、株価(NYダウ)9(9)位、米ドルさらに下落。米中関係改善、米景気回復、株高、金利上昇とドル相場は関係がない」
 ドルはじり安推移。年初はバイデン大統領の大型景気対策で米金利が上昇でドルが買われるという思惑で、一時12通貨中3位まで上昇したが、現在は8位だ。米中首脳会談が2時間をかけて行われ、関係改善にも繋がる思惑も出てきたがドルの上昇には繋がらなかった。やはり膨大な貿易赤字を抱える通貨を上昇させ続けるのは難しい。だからこそドル円は360円から下落してきたのである。金利の上下は長期的な通貨の動きとは関連性がない。米中関係が改善しても、中国が無制限に米国の農産物を買い続けて輸出を伸ばすことも出来ない。貯蔵の問題もあるし、食べきれないものを買い続けることは出来ない。逆に米国の景気が良くなれば中国からの製品輸入が増え貿易赤字が拡大しドルが下落する。貿易黒字が善、貿易赤字が悪という認識を捨てて、不毛な貿易論争はやめるべきだろう。
米株の強さや景気の強さは米国の長所だがそれと貿易収支は関連性がないというか、むしろ赤字を拡大させている。赤字が拡大すれば重力でドルは下落する。

*ユーロ「通貨11(10)位、株価10(8)位(DAX)、為替を注視=ECB総裁で弱いが、円より強い」
 12通貨中11位と弱いが、対円では前週の0.62%高から0.75%高とわずかに上昇しているので弱い感じはしないのだろう。力強い指標は出ない。欧州委員会は今年のユーロ圏の経済成長率予測を下方修正した。新型コロナウイルスの流行第2波でロックダウンが再導入されたことが背景。来年の経済成長率予測は上方修正した。欧州委は今年と来年の経済成長率をともに3.8%と予測。昨年11月時点の予測はそれぞれ4.2%、3.0%だった。ラガルドECB総裁は、「インフレを心配するようになるまでには、しばらく時間がかかるだろう」と語った。ユーロ圏のインフレ率は、2%弱とするECBの目標には「非常に遠い」とラガルド氏は指摘。1月のインフレ率はドイツなどで「大幅に好転した」ものの、「中期で目標値に向けてしっかりと収れんしていくことがないのは間違いない。需要の弱さや賃金の下落圧力も依然続くだろう。ECBとしては恐らく、為替レートが物価に与える影響を少なくとも注視することになる」と続けた。

*ポンド「通貨2(3)位、株価11(13)位、ワクチン接種先行も買い材料」
 強い。ついに人民元を抜いて12通貨中2位に躍り出た。外為どっとコム社の注文状況では対円でも対ドルでも買いが強い。昨年末から続いている。コロナ感染深刻化では売り込まれなかったが、ワクチン接種が最も進んでいる国の1つだと報道されると買い進まれる。重症化リスクの高い人々への接種が成功して足元で感染者の増加が急減しているとして、政府は今月22日に学校再開に着手することが可能で、3月後半には生活必需品以外の小売店、4月後半には消費者サービスセクターの営業ができるようになるとの見通しを示した。今年全体のGDP予想は4.9%増から4.7%増に、来年は5.3%増から5.5%増にそれぞれ修正された。
 直近の経済指標より、やはりポンド高は積年のポンドショートの巻き戻しが根っこにあるのだろう。政策金利については、英中銀はマイナス金利への準備を開始するよう市中銀行に呼び掛けた。同政策の採用が近いとのシグナルとして受け止められるべきではないと強調した上で、必要な場合に導入できるよう準備を開始することが適切だとの結論に達したと説明した。

*豪ドル「通貨5位(7位)、株価5(8)位、世界的リスク選好で上伸」
 21年スタートでは豪ドルよりNZドルがリードしていたが、先週は豪ドルがNZドルを抜き去った。対中関係の悪化で一部対中輸出商品に制限をかけられていたが、その中でも豪産出の鉄鉱石価格やLNG価格が上伸したことで豪ドル買いが進んでいった。2月の消費者信頼感指数は上昇に転じた。一部都市の新型コロナウイルス感染対策が概ね成功したことで、経済見通しが改善した。前月から1.9%上昇して109.1となり、「楽観」が「悲観」を明確に超えていることが示された。前年同月からは14.2%上昇した。今後1年間の経済見通しを示す指数は6.9%、5年間の見通しを示す指数は0.5%、それぞれ上昇した。住宅価格見通しを示す指数は6.5%上昇し、7年ぶりの高水準となった。世界的にコロナ感染者数が減少し始めワクチン接種が進み、中国景気が力強さを示せば、リスク選好で豪ドルが買われるのが自然だ。

*NZドル「通貨6(4)位、株価15(15)位、NZ株価に陰りの原因がNZドルにも影響か」
 NZの株価指数に陰りが出てきた。リスク選好となりつつある中で、NZ100株価指数は年初来3.83安となっている。年初来マイナスとなっている株価市場はギリシャとNZだけだ。その理由はNZ中銀が3月から住宅ローン融資基準を厳格化することにある。中銀は昨年4月、新型コロナウイルス感染拡大の打撃を受けた景気を下支えするため、住宅ローンのローン資産価値比率(LVR)規制を1年間撤廃することを決めた。
ただ、その後住宅市場は急速に回復し、住宅価格中央値は過去最高を更新、新規住宅ローン件数も急増している。そのため中銀は3月から規制を復活させる方針を示した。
中銀のバスカンド副総裁は声明で「住宅市場の急激な調整が金融の安定にもたらすリスクを懸念している」とし、「多くの購入者が高いレバレッジを利用するようになり、投機的な動きもみられる」と説明した。ロバートソン財務相も予算演説で住宅市場に関して大胆な措置を講じる方針を示した。 素早いコロナ感染抑制と景気回復を成功させたNZであったが、そのリズムが少し崩れ始めている。(オークランドで3人の感染者が出て2月15日から3日間警戒レベルを3に引き上げということです)

テクニカル分析

*ドル円「3連続陰線を3連続陽線で戻すも、半値戻しとならず」
日足、2月9日-10日の下降ラインを上抜いて上伸も、2月5日-8日の下降ラインに阻まれる。2月12日は上ヒゲが長い。2月15日は米国休場で仲値のドル買いはない。その分2月12日は仲値のドル買いがゴトビ要因もあり支えた。2月11日-12日の上昇ラインがサポート。ボリバン上位。5日線下向き。
週足、1月11日週-18日週の下降ラインを上抜くもボリバン2σ上限で反落。1月25日週-2月8日週の上昇ラインがサポート。2月1日週-8日週の下降ラインが上値抵抗。
月足、1月は5か月ぶり陽線。11月-12月の下降ラインを上抜く。20年3月-21年1月の上昇ラインがサポート。ボリバン2σ内に戻す。まだボリバン下位。
年足、2020年まで5年連続年足陽線だが、今年はここまで陽線維持。15年-20年の下降ラインが上値抵抗。16-20年の上昇ラインがサポート。

*ユーロドル「依然雲中、先週末は長い下ヒゲ」
日足、反発しているが依然雲中。2月12日は長い下ヒゲ。2月5日-12日の上昇ラインがサポート。2月11日-12日の下降ラインが上値抵抗。ボリバン中位。5日線上向き。
週足、ボリバン2σ上限から反落し中位まで下落するも長い下ヒゲで反発。1月25日週-2月1日週の下降ラインを上抜く。2月1日週-8日週の上昇ラインがサポート。1月4日週-2月8日週の下降ラインが上値抵抗。
月足、ボリバン2σ上限から反落。11月-12月の上昇ラインを下抜く。ただ2月は長い下ヒゲで回復中。20年7月-11月の上昇ラインがサポート。雲の上。
年足、18年-19年の下降ラインを上抜く。17年‐20年の上昇ラインがサポート。11年‐14年の下降ラインも上抜きそうだが年初は陰線スタート。

*ユーロ円「依然、雲上維持」
日足、ボリバン2σ上限に近い。雲に入らず底堅い。2月11日-12日の上昇ラインがサポート。5日線上向き。
週足、ボリバン2σ上限越えないが上限近辺で推移。1月18日週-25日週の上昇ラインがサポート。1月4日週-25日週の下降ラインが上値抵抗。
月足、ボリバン2σ上限。雲に抵抗されるも雲中へ上昇。12月-1月、5月-11月の上昇ラインがサポート。18年2月-21年1月の下降ラインが上値抵抗。
年足、18年-19年の下降ラインを上抜く。16年-20年の上昇ラインがサポート。15年-18年の下降ラインが上値抵抗。

情報提供元:FX湘南投資グループ
本レポートは、投資判断の参考となる情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的として提供するものではありません。投資方針や時期選択等の最終決定はご自身で判断されますようお願いいたしま す。また、本レポートに記載された意見や予測等は、今後予告なしに変更されることがございます。 なお、本レポートにより利用者の皆様に生じたいかなる損害についても、FX湘南投資グループグならびに株式会社外為どっとコムは一切の責任を負いかねますことをご了承願います。