ゲームストップ株、エクスプレス株、銀先物、米国金融市場で個別銘柄や先物取引でバブルが起きています。 Reddit(レジット)という掲示板サイトにて、個人投資家が集結し、買い上げ銘柄の情報を収集しあって、仕手戦に持ち込んでいます。 ふつうならありえない出来事なのですが、ここ最近の金融緩和や新型コロナ経済対策で得た給付金などを使って売買を楽しむ投資家が増えてきております。 また米株で儲けた収益もあるでしょうから、それらを種銭にこの仕手戦に大きくベッドしてきているようです。
こうした流れが流行りとなってしまったがために、米ヘッジファンドのシトロン・リサーチでさえも巨額の損失を被るハメになりました。 これは個人投資家の極めて知的な戦略です。これは大勝利と言って良いでしょう。 しかしながら、これは中央銀行が無理な緩和を続けてしまったツケだと考えます。
おそらく今年はところどころでこのようなバブル相場が起こるのだと考えております。 その後、空売りをしていた大きなヘッジファンドが倒れ、債務不履行が多発し、金融ショックへの引き金になるのではないかと考えます。市場が大きく上昇するときは人間誰もがレバレッジをかけます。今年はそういう年になるのではないでしょうか。
目次
▼ドル買い戻し続くも、上値は限定的?
▼ユーロ高牽制も、下落は限定的か?
ドル買い戻し続くも、上値は限定的?
ドル円日足です。下降チャネルを上方向に突破してきました。 105円を超えたのにも関わらず、トレンドに勢いがありません。 ドル調整が進んでいるだけで積極的に米ドルを買いにくる投資家が少ないのでしょう。 RCIこそ良好な形をしているのですが、個人的には戻り売り目線を変えておりません。基本的にはレンジ相場、最終的には大きな調整フェーズを迎えずにドルストレートでは再びドル安相場に戻ると考えております。
理由としては、冒頭でご説明した通り、ところどころで資産バブルが起き始めていること。 これは米国内だけでなく、他国や新興国でも同じことが起こるでしょう。 コロナが終息しはじめる前提でドルの買い戻しを予想されているアナリストの意見をいくつかみておりますが、個人的にはあまりにも時期尚早だと考えます。
米ドルのテーパリング論も少しは利上げを意識した発言がところどころ出てくるでしょうが、2013-2015年のころもそうでした。市場に対して地ならしをする期間が一定期間あります。 FRB総裁でさえもその市場の反応を見つつ、ところどころタカ派になったり、ハト派になったりと言葉を慎重に選んで発言を繰り返してきます。 今回のケースも同様に、ドル高や長期金利の上昇をうまく抑え込みながらも少しずつテーパリングネタを投下してくると予想します。株価に影響を与えない程度にです。 よってドル買いに大きく傾くことは当面ないと考えております。
2月下旬ごろから、再び大きくドル売りポジションを取り始める予定ですが、むこう3週間ぐらいはレンジ相場での調整相場を意識しております。よって単純ですが、105.60付近のレジスタンスラインをバックに少しずつ売り上がるイメージです。個人的には105.25-50でショートエントリーを狙っています。ターゲットは104.60-80円付近で短期スイングをイメージしております。
ユーロ高牽制も、下落は限定的か?
ユーロドル日足もご紹介します。 こちらは押し目買いを狙った戦略です。 現在、1.20前後のサポートラインでサポートされました。ラガルドECB総裁からのユーロ高に嫌気を指したコメントが入ったことにより、少し難聴に推移を始めております。
ドル円の105円突破を見ていると、もう少し調整するように思えます。 いわゆる、1.20のストップが出て下落したあと、またジリジリと戻すイメージです。 買いを狙うので、1.1900〜1.1950からでしょうか? ここを割り込んで大きく下落トレンドに転換するほどではないと考えておりますので、一度買い方の短期ポジションのロスカットが発生したところをあえて拾って50-60pips抜くようなトレードをイメージしております。
ドル円が105円台ミドル付近に推移した頃に、同時にユーロドルのロングポジションを取ると良いかもしれません。 2月相場は水星逆行中ということもあり、方向感の乏しい、レンジ相場を予想します。 よって逆張りレンジトレード中心です。順張りトレードは控え、様子見姿勢を強めます。
今週は大人しいコラムになりましたが、個人的には控えめに行う予定です。
【ひろぴー氏出演動画】
【インタビュー】

FX&Cryptoトレーダー、業界ニックネームは「ひろぴー」。ラジオ日経パーソナリティ、FX会社や仮想通貨取引所のコラムニストとして活動の場は多岐に渡る。自らのトレーディングノウハウから、ユーザビリティの高いインターフェース総監督を担う。FX会社や金融プラットフォーム開発エンジニアリング企業、仮想通貨取引所へのコンサルティング業が主。 2019年7月より TradingView Japan の Marketing Director に就任。