トルコリラ/円相場は先週末16日に13.214円前後まで下落して過去最安値を更新。
ただ、今週に入ると下げ渋っており、足元では13.30円台で推移している。
22日に行われるトルコ中銀金融政策決定会合で追加利上げが発表されるとの観測がリラ相場を支えているようだ。
利上げ幅の予想は大きく割れているものの、現行の10.25%から11.75%へ引き上げられるとの見方が最も多い。
トルコの9月インフレ率(消費者物価指数の前年比上昇率)は11.75%となっており、追加利上げによって政策金利がインフレ率を下回る「実質マイナス金利」が解消されるとの期待があるのだろう。
もっとも、恒常的なリラ安の背景は「実質マイナス金利」だけではなく、他にも多くの要因が絡み合っている。
例えば、リラ買い介入の原資となる外貨準備の減少や、東地中海のガス田開発を巡るEUとの対立などだ。
11月3日の米大統領選に民主党候補のバイデン氏が勝利すれば、トルコのロシア製ミサイルシステム配備に対する米国の締め付けが一段と厳しくなるとの見方もある。
これらのマイナス要因をトルコ中銀の利上げだけで払しょくする事は到底できないだろう。
リラ/円相場は、目先的には利上げ期待で底堅く推移すると見られるが、上値余地は限られそうだ。
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