目次
▼16日(金)の為替相場
(1):英首相「FTAなき離脱準備」ポンド急落
(2):米小売 予想を大幅に上回る
(3):米小売好結果やワクチン期待で円売り
16日(金)の為替相場
期間:16日(金)午前6時10分~17日(土)午前5時55分 ※チャートは30分足(日本時間表示) 出所:外為どっとコム
(1):英首相「FTAなき離脱準備」ポンド急落
英国のジョンソン首相は「欧州連合(EU)は自由貿易協定(FTA)で合意する考えを放棄した」と発言。「EUは英国に対しカナダと同じ条件を提示する意思がない」として来年1月1日に「FTAなき離脱」となる事態を想定して準備するべきだとの結論に達した事を明らかにした。これを受けてポンドは急落したが、フォンデアライエン欧州委員長が集中協議のためのチームを来週ロンドンに派遣する考えを示すと下げ渋った。
(2):米小売 予想を大幅に上回る
米9月小売売上高は前月比+1.9%と市場予想(+0.8%)を大幅に上回った。変動の大きい自動車を除いた売上高も前月比+1.5%と予想(+0.4%)を遥かに上回る伸びを記録した。なお、その後に発表された米9月鉱工業生産は前月比-0.6%と予想(+0.5%)に反して低下。米10月ミシガン大消費者信頼感指数は81.2と予想(80.5)を上回った。
(3):米小売好結果やワクチン期待で円売り
米9月小売売上高の好結果や新型コロナウイルスワクチンへの期待で米国株が上げ幅を拡大する中、円売りがやや優勢となった。なお、米製薬大手ファイザーは独バイオ医薬品ビオンテックと共同で開発している新型コロナワクチンについて、早ければ11月下旬にも米当局に承認を申請する公算だと明かした。
16日(金)の株・債券・商品市場&外為注文情報
ドル/円の見通し:方向感欠く動き継続
16日のドル/円は終値ベースでほぼ横這い。東京市場は105.19円前後まで小幅に売りが先行する展開となったが、NY市場では105.40円台に持ち直した。週間の値幅が70銭程度に留まるなど、狭いレンジの中でもみ合う展開が続いている。米国の追加経済対策協議や大統領選挙、英国と欧州連合(EU)の通商交渉など、政治・外交面に不透明要素が多く、市場は様子見ムードに傾きがちだ。「安全通貨」としてドルと円が(他通貨に対して)同じ方向に動きやすい事もドル/円の動きを鈍らせている。
ドル/円は105円台を中心に方向感を欠く動きが続きそうだ。仮に節目の105.00円を割り込めば、一時的に下げ足をやや早める可能性もあるが、一巡後は押し目買いやショートカバーが優勢となり値を戻すだろう。
本日及び明朝の注目イベント
※発表時刻は予告なく変更される場合があります。また、予定一覧は信憑性の高いと思われる情報を元にまとめておりますが、内容の正確性を保証するものではございませんので、事前にご留意くださいますようお願いいたします。