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真夏の円高前に7月前半は小康か、ただここ4年は大きく動けない需給だ

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総括

真夏の円高前に7月前半は小康か、ただここ4年は大きく動けない需給だ

ドル円=105-110、ユーロ円=118-123 、ユーロドル=1.10-1.15円 

通貨ごとの注目ポイント

*円「通貨2位、株価6位、真夏の円高も7月前半は小康か、ただここ4年は大きく動けない需給だ」
今年はここまで約1.9兆円の貿易赤字だが円安にならず膠着しているのは、上半期(4-9月)は輸出予約が先行、下半期は輸入が先行しやすく、貿易為替の実体より円買いが多く出ているからだ。秋になれば、例年の傾向通り円安推移するだろう。ドル円があまり動かずとも、コロナウィルス感染での世界景気後退は新興国に与える打撃がより大きく、円は年初来最強通貨グループに位置している。もちろん日本経済、輸出にとってはいいことではない。ドル円はここ4年、2016年のレンジを抜けない。今年も3月のレンジを3か月越えない。貿易需給の均衡がドル円相場均衡の最大要因だ。
 先週のドル円は後半に3日連続陽線、週足でも3週間ぶりに陽線となり、反発力の高まりを示している。ドル売り意欲の強かった108.00を突破できるかどうか。日銀の短観発表もあるが、既に同内容の調査である内閣府の法人企業景気予測調査が発表されているので、いつもなからあまり意味はないだろう。7月上旬はドル円は底堅い傾向を示しているので、安値をトライすることもない。安値トライは8月となる。
 コロナ感染第2波は想定内のもの。また香港問題では中国は強硬姿勢を変えないが、市場に影響を与えないような配慮はするだろう。


*米ドル「通貨4位、株価(NYダウ)11位、全体では最悪期からは改善して前に進む」
 米国には躍進するナスダック市場とコロナウィルス対策の不備という対照的な事象がある。先端技術に優れた米国が感染対策では出遅れている。大統領自身がマスクもしない意識の低さもある。その大統領の
強硬な発言が米国に分断を生んでいる。世界のリーダーシップも取れない。世界もポストトランプを待ってもいいという姿勢を示し始めている。
 先週はテキサス、フロリダ州当局が、コロナ感染者の急増を踏まえ、バーの営業停止やレストランの入店制限強化などを命じた。一方、ペンス米副大統領は、パンデミックを巡り、国内34州で安定化が見られるとの楽観的な見方を示す一方、感染拡大抑制に向け、ソーシャル・ディスタンシングなどの措置を継続するよう呼び掛けた。 16州では感染者数が増加しており、連邦政府は米南部の感染拡大を注視していると指摘。その上で、「新規感染者数の増加により、多大な損害と苦難の時期を迎えた2カ月前の状態に戻ったと考えがちだが、実際ははるかに良い状態にある。感染が鈍化し、感染カーブは横ばいになった」と述べた。 また頻繁な消毒や手洗い、ソーシャル・ディスタンシングなど新型コロナの封じ込めに向けた連邦政府や地方自治体の方針に従うよう要請した。
 もう一つの株売り材料はFRBが、新型コロナウイルスのパンデミックに関する分析の結果、大手銀行に対し3Qまでの配当支払いを制限し、自社株買いを禁じる方針を明らかにしたことだ。株価は経済指標の改善と一部地域での感染者増でボラティリティーが高くなっているが、ドルは大きく動いていないのが特徴だ。ドルは対主要先進国の動きは小さく、米国よりも感染対策で遅れる新興国の通貨に対しては強い。
前月比の景気指標の改善と感染第2波が訪れているが想定内であること、大統領選挙でトランプ氏の支持率が低下し、失地回復のために強硬策をとることなどが一時的なボラティリティーを高めているが、ペンス副大統領が述べたように全体では最悪期からは改善して前に進んでいるのだろう。


*ユーロ「通貨3位、株価9位(DAX)、4週連続の下押しも終わるか」
 ユーロドルは週足のボリンジャーバンドでは4週連続で下押されているが、先週はその中でも陽転した。月足も5月に続き、6月も陽線となりそうだ。年初来でもユーロが米ドルを若干上回っている。ラガルドECB総裁は、ユーロ圏経済について、新型コロナウイルスに伴う経済危機の最悪期について「おそらく過ぎた、もちろん、深刻な第2波が起きる可能性はあり、少し不安を感じながらこの発言をしている」と述べ、当局に対し感染第2波のリスクに備えるよう求めた。
 EUは新型コロナウイルス感染拡大を受けて実施してきた域外からの渡航制限について、7月1日から解除する対象国に欧州と同程度に沈静化した日本や韓国、カナダなど十数カ国を含める方向で調整に入った。米国、ロシア、ブラジルなど感染拡大が高水準で続く国については当面、禁止を続ける。
 対中関係では、米国のように露骨に攻撃することは避けている。EUと中国は、テレビ会議形式による首脳会談を開催した。EUは中国が約束した経済開放を実現するよう求めるとともに、香港への統制を強める「香港国家安全法」が成立すれば「多大な負の結果」を招くことになると警告した。


*ポンド「通貨9位、株価13位、主要国では通貨も株価も最弱」
 主要国では通貨も株価も弱い。ポンドドルは3週連続陰線。その中で経済活動を再開する。英首相府によると、7月4日に営業再開を認める業種を公表する。それぞれの業種に対する新型コロナ対策の指針も示される見通し。ジョンソン首相がソーシャル・ディスタンシングについて、マスク着用などの追加対策を取る場合は距離を1メートル保てば十分とする新たな指針を示す。英国内の新型コロナ感染症による死者数は世界の上位に入るが、ここ数週間では新規感染者が安定的に減っている。ジョンソン首相は「新型コロナは次第に制御下に置かれつつある」と指摘。「無論、進展に合わせてさらなる再開が可能になる。ソーシャル・ディスタンシングについても注目してほしい。それほど待つことはない」と述べた。ハンコック保健相は感染リスクを抑えた上で、対人距離を2メートルより縮めるのを認める可能性に言及。また、パブやレストランに行く前に身元の詳細を登録する措置を選択肢として排除しないとした。 
 さてEUとの貿易交渉だが、依然溝が大きい。EUは英国と新たな協定を結びたいとした上で「しかしどんなコストを払ってでも」というわけではないと指摘した。ジョンソン首相はEU離脱後の移行期間を延長する考えがないと表明している。


*豪ドル「通貨6位、株価10位、3か月連続陽線となるか、格付け最高級維持」
 豪ドルは対ドルと対円で月足が3か月連続で陽線となりそうだ。コロナ感染を抑制したことやRBA総裁が「豪ドルの最近の上昇は現時点では問題ではない」としたことが好感された。ロウRBA総裁は「新型コロナ危機の公衆衛生や経済への影響が他国に比べて抑えられ、景気が当初想定されていたほど悪化しない見込みであるほか、コモディティー価格の上昇も豪ドル高の背景にある。為替相場の上昇はある時点で問題になる可能性があるが、その時点にはまだ達していないだろう」と述べた。また、経済のディスインフレ圧力を踏まえると、金利は長期間、現行水準にとどまる公算が大きいとした。「世界的に新型コロナがかなり長く影を落とす」見通しの中、「技術の進展を活用せず、政策の改革も行われないならば、われわれはふらふらと蛇行し、鈍い成長に甘んじることになる」と述べて財政改革と技術革新の必要性を訴えた。
 ムーディーズは格付けを「AAA」で据え置いた。見通しも「安定的」で維持した。金融政策が効果的で、財政も底堅いと分析している。一方、S&Pとフィッチは、新型コロナウイルスの流行を理由に、同国の格付け見通しを「ネガティブ」に引き下げている。
 さて豪の中国に対する信頼感が、外交・貿易摩擦を背景に急低下している。国際的に責任ある行動への中国への信頼度は23%となり、2年前の52%から低下した。


*NZドル「通貨7位、株価5位、すべてのコロナ感染の制限措置が解除、3か月連続陽線となるか」
 NZドルも豪ドルと同様に対ドルと対円で月足が3か月連続で陽線となりそうだ。世界でいち早く首相のリーダーシップでコロナ感染を抑制したことが好感された。中銀は政策金利と資産買い入れ規模の維持を決定した。ただ景気リスクは下向きとの認識から必要に応じて追加措置を講じる姿勢を示した。経済は20年1Qまで2期連続マイナス成長を記録し、2Qはさらに落ち込むと見込まれている。
 NZでは、国境封鎖を除くすべての制限措置が解除された。また総選挙まで3カ月を切った。新型コロナウイルスの封じ込めに成功し「危機管理」で手腕を発揮したアーダーン首相の人気は最高潮に達し、最大与党・労働党の支持も伸び、首相続投の可能性が高まっている。労働党は史上最高の支持率56.5%を記録し、単独で過半数議席を確保する勢いだ。「首相にふさわしい人物」でも、アーダーン氏が歴代最高の59.5%の支持を集めた。心配なのは日本同様に地震。6月25日には南島ミルフォードサウンド付近でM5.9の地震があった。

テクニカル分析

*ドル円「ボリバン下位から抜け出せるか」
日足、ボリバン下位での低迷続くも、先週後半は3日連続陽線。6月24日-26日の上昇ラインがサポート。6月25日-26日の下降ラインが上値抵抗。5日線上向き
週足、4週連続陽線から下落。雲上から雲の下へ。先週は漸く陽転。3月9日週-6月22日週の上昇ラインがサポート。6月8日週-22日週の下降ラインが上値抵抗。ボリバン下位。
月足、3月-4月の下降ラインを上抜く、3月、4月の下ヒゲ効果で5月上昇。2月-3月の下降ラインが上値抵抗。5月-6月の上昇ラインがサポート。ボリバン中位以下に。
年足、4年連続陰線。16年-19年の上昇ラインは一旦下抜くも上抜き返す。16年-17年の下降ラインが上値抵抗。


*ユーロドル「週足4週連続で上ヒゲも、日足では先週末陽線で意地」
日足、6月24日-25日の下降ラインを上抜く。6月25日-26日の上昇ラインがサポート。6月23日-24日の下降ラインが上値抵抗。5日線上向き。
週足、3週連続でボリバン上限を越えるも上ヒゲを出し、バンド内へ戻る。先週も長い上ヒゲを出すが、陽線に留まり、雲の上限へ。6月15日週-22日週の上昇ラインがサポート。
月足、2月から5月までボリバン下限を何度も一時下抜くも下げ止まる。3月-5月の上昇ラインがサポート。3月-5月の下降ラインを上抜き、ボリバン上位へ上昇も押し返される。
年足、2年連続陰線。現在はわずかに陽線。18年-19年の下降ラインを上抜く。02年‐17年の上昇ラインがサポート。14年‐18年の下降ラインが上値抵抗。


*ユーロ円「先週末は下ヒゲの長い陽線で反発力を示す」
日足、6月23日-25日の下降ラインに沿って下落も、先週末は下ヒゲの長い陽線で反発力を示す。6月22日-26日の上昇ラインがサポート。5日線上向く。
週足、4週連続陽線でボリバン上限越えも2週連続陰線。先週は陽転。5月25日週-6月22日週の上昇ラインがサポート。6月15日週-22日週の下降ラインが上値抵抗。
月足、ボリバン下限で3か月連続で長い下ヒゲを出し漸く5月は陽線。6月は加速して上昇スタートもその後、大きく押されている。ボリバン下位へ。19年3月-20年6月の下降ラインが上値抵抗。
年足、2年連続陰線。18年-19年の下降ラインを上抜く。16年-20年の上昇ラインがサポート。15年-18年の下降ラインが上値抵抗。

情報提供元:FX湘南投資グループ
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