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早晩、世界はコロナショックを抑制か

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総括

早晩、世界はコロナショックを抑制か

ドル円=104-109、ユーロ円=113-118 、ユーロドル=1.06-1.11

通貨ごとの注目ポイント

*円「通貨首位、株価9位、先が見えてきたコロナウィルスショック」
 コロナウィルス感染はリーマンショックやギリシャショックとは異なり先が見通せないものと思っていたが、3月中旬の株の反転からそうでもないような雰囲気が出てきたことは、これまでも何度も触れてきた。相場は最近の原油暴落も含め、パニックになった市場参加者の損切り売りが終われば落ちつく。3月16日にはNZの緊急利下げ、米国FRBが緊急利下げと量的緩和拡大を行った、また日米欧の中銀がドル資金供給の拡大を打ち出した。コロナウィルス感染はワクチンや治療薬が出来るまで解決しないと思われたが「社会的距離」策である程度抑制できることがわかった。経済は大収束したが、全滅ではなく、医療衛生産業、ハイテク産業、スーパー、宅配業などは多忙を極めた。衣食住のボリュームが極端に落ち込むわけでもない。インフラも破壊されていない。感染で多忙を極める産業へ落ち込んだ産業からゆっくりとシフトされていくのだろう。ワクチンや治療薬が出来るのが最善だが、次善策である「社会的距離」が有効であることがわかってきた。
 今後も感染拡大で落ち込むことがあるだろうが、世界的に共通の対策が進んでいるので一時的なものとなるのだろう。
既に始まっているが次第にリスク選好の流れとなる。もちろん夏まではドル売りの需給が季節的に強く一気に円安とはならないが、秋には政策効果も出てくればさらにリスク選好の流れとなろう。
 望むらくは、マイナス金利政策や貸付拡大ではなく、消費者の懐が潤うような需給政策が必要だろう。日本は投資よりも預金大国であり、貸付より預金が多い。マイナス金利や消費増税は預金者=消費者を動かすものではない。コロナがなくとも消費増税の負担があり1-3月でリセッション予想は元々あったのである。

*米ドル「通貨2位、株価(NYダウ)10位、ナスダック、世界に先駆けてプラス圏へ」
トランプ大統領の「コロナウィルス感染源は武漢だという証拠がある」との発言で、また昨年の米中関税戦争のようなことが起きるのかと思っていたら、米国はあっさりトーンダウンした。トランプ大統領は8日、「中国が故意に起こしたとは思わない」と語った。米中高官が貿易協議の「第1段階」合意の全面的履行で一致したのを受け、11月の大統領選をにらみ、トーンを弱めた可能性があるようだ。大統領選挙では
オバマ前米大統領がトランプ政権の新型コロナウイルス対応を「混沌とした大惨事」と痛烈に批判、また「2014年のエボラ危機後、オバマ政権はパンデミック専門チームを新設したがだがトランプ政権は
解体。その結果、パンデミック危機に対する政権内の体制は崩壊した」とした。
 日本にはない二大政党によるこういった切磋琢磨は米国に最終的には益をもたらすだろう。
さて週末には、ホワイトハウスのパンデミック関連スタッフも陽性者が出たことで隔離が始まり、ファウチ国立アレルギー感染症研究所も在宅勤務となった。まだ米国の感染者数は増加しているが、各地で行動規制を緩和し始めた。感染対策も強化されてきているので紆余曲折はあるが前に進んでいくだろう。ナスダック市場は世界に先駆けてプラス圏へ復活した。コロナ感染ですべての産業が崩壊しているわけでもなく、繁忙を極めている産業もあり、今後はそこへどうシフトしていくかが課題である。

*ユーロ「通貨5位、株価11位(DAX)、経済活動一部再開へ」
 今年も下げているが、大幅な下げでもない。先週末はボリバン下限から反発した。他の国と同様にドイツは経済活動を再開する方向に大きく踏み出した。全ての店舗に人数を制限した上での営業再開が認められるほか、レストランは5月9日から衛生管理などを徹底した上で再開するとした。サッカーリーグは今月後半に再開予定。ただ社会的距離を維持する措置は少なくとも6月5日まで延長される。
 ただ欧州の感染状況は深刻で死亡者数ではユーロ圏全体が米国が上回っている。ただ経済活動を再開せざるを得ない苦しい状況なのだろう。社会的距離という不安な感染抑制策に託すこととなった。
さてドイツ連邦憲法裁判所は、QEプログラムの適法性を3カ月以内に示すようECBに命じた。財政ファイナンスの恐れを問題にしており、ECBは債券購入の手法にこれまで以上に慎重になる必要があるかもしれない。ドイツ憲法裁は3カ月を過ぎてもECBが応じない場合、ドイツ連邦銀行に保有債券の売却を義務づける可能性を示唆している。そうなれば、新型コロナウイルス対策の支出拡大で供給増加が見込まれる債券市場が、いっそうだぶつくことになる。
 今週は1Q・GDPが発表され大幅悪化となるが、世界中が同時に悪化するので大きな反応はないだろう。

*ポンド「通貨6位、株価13位、300年ぶりの大不況とEU離脱交渉」
ポンドは引き続き、先進国通貨では弱いが途上国ほどの大幅下落はないという状態。英中銀は政策金利と量的緩和の規模を据え置くと発表した。新型コロナウイルスの感染防止のための封鎖措置の影響で今年は約300年ぶりの大不況を予想し、必要に応じて追加措置を講じる方針を示した。
 ベイリー総裁は「経済見通しがどうなろうと、長期的な繁栄と国民のニーズに応えるうえで不可欠な金融面での安定に向け、中銀は必要に応じて行動していく。経済が今後回復していくと想定するが、そのスピードは世界金融危機後の回復よりも速い」と述べた。
 他国より重荷になっているのは、EU離脱手続き。交渉は進展していない。EUのバルニエ首席交渉官は「英国は重要論点について真剣に協議したがらなかった」と強い不満を表明した。英EUは年末までの交渉期限を延長するか否かを6月に決める。企業活動の「公平な競争条件」を離脱後も保つか否かなどを巡って両者の立場は著しく異なる上、新型コロナウイルス問題直撃で交渉は遅れ、期限内の妥結は一層困難になっている。しかし、英側は交渉延長を拒否している。 年内にFTAが結べなければ、英EU貿易に来年から関税が発生。FTA締結失敗なら新型コロナ危機と合わせて双方に打撃となるが、衝撃は英国の方が大きい。バルニエ首席交渉官は、英国は公正な競争条件や漁業権など重要事項の協議を前進させずに「極めて短い日程を押し付けることはできない」と訴えた。

*豪ドル「通貨8位、株価12位、中国依存経済、3月小売売上は1982年以降最大の伸び」
 中国経済に依存している豪の経済だが、中国武漢の再開や一部中国指標の改善で豪ドルも強くなってきた。豪国内でも感染を抑制しつつあること、中国向けの輸出の増加、3月小売売上の大幅改善(1982年以降で最大の伸び)と好材料が続いた。1QのCPIは2%を超えた。
 モリソン首相は5月8日、新型コロナウイルスを受け実施している規制の緩和計画を発表した。3段階で緩和を進め、7月中に飲食店や娯楽施設、州をまたいだ移動の再開を目指す。各段階への移行は各州・準州が判断し実行する。豪の新型コロナの感染者は7日時点で約6900人。5月以降、1日当たりの新規感染者が10~20人台で推移しており、早期の経済再開を目指す。
 モリソン氏は「我々はウイルスの封じ込めに関し世界の多くの国よりもうまくやっている」と述べた。
豪は一般的な景気後退の定義とされる「2四半期連続のマイナス成長」を経験していない期間が2019年10~12月期まで114四半期連続となり、世界最長を記録している。ただ、RBAは2020年の経済成長率がマイナス6%になるとの予測を発表。飲食業や観光業を中心に失業者も増加しており、20年10~12月期の失業率は9%、21年の同期間でも7.5%と見込んでいる。

*NZドル「通貨9位、株価3位、首相が安全な投資先であることをアピール」
 豪ドルと同じリズムで上昇している。中国依存経済であるが、中国の感染抑制と一部経済指標の改善を好感している。NZも感染抑制に成功し、規制を緩和する。
 今週は政策金利決定があるが、0.25%に据え置く見通し。1Qの消費者物価指数が前年比で2.5%上昇したこともある。中銀は3月に臨時会合を開き、新型コロナの経済への影響を緩和すべく0.75%の緊急利下げを決定。その際、少なくとも12カ月間は政策金利を据え置く方針を示唆していた。
 アーダーン首相は、新型コロナウイルスの封じ込めに成功した同国が安全な投資先として魅力があるとアピールした。「質の高い投資を歓迎し、衛生とビジネスの双方の点で安全な場所を提供する準備が整っている。ウイルスに真っ向から取り組むことで、国内経済は世界の多くの国に先駆けて再建を進められる状況にある。これは、安全な避難先としての戦略的利点だ」と説明した。
米マイクロソフトは最近、NZに最初のデータセンター地域を設ける計画を発表した。新型コロナ危機でアーダーン氏が示した指導力には各国から評価する声が挙がっている。

テクニカル分析

*ドル円=「4月21日以来の連続陽線で越週」
日足、4月21日以来の連続陽線。5月5日-6日の下降ラインを上抜く。4月23日-30日の下降ラインを上抜くか。5月7日-8日の上昇ラインがサポート。雲に入るか。5日線下向き。
週足、4月6日週の長い上ヒゲから5週連続陰線。4月6日週-27日週の下降ラインが上値抵抗。3月9日週-5月4日週の上昇ラインがサポート。雲の下。
月足、3月波乱、4月は陽線スタートも陰転。3月-4月、2月-3月の下降ラインが上値抵抗。ボリバン下位。
年足、4年連続陰線。16年-19年の上昇ラインと16年-17年の下降ラインに挟まれる。年初来では陰線。

*ユーロドル「ボリバン下限から小反発」
日足、5月5日-7日の下降ラインを上抜く。5月7日-8日の上昇ラインがサポート。5月1日-8日の下降ラインが上値抵抗。5日線下向き。ボリバン中位を越えられず。
週足、ボリバン下位だけで行ったり来たり。4月20日週-5月4日週の上昇ラインがサポート。4月27日週-5月4日週の下降ラインが上値抵抗。
月足、2月から今月までボリバン下限を一時抜くも下げ止まり。3月-4月の上昇ラインがサポート。18年4月-20年3月の下降ラインが上値抵抗。
年足、2年連続陰線。今年も陰線スタート。17年-19年の上昇ラインを下抜く。02年‐17年の上昇ラインがサポート。14年‐18年の下降ラインが上値抵抗。

*ユーロ円=「ボリバン下限下抜きから小反発」
日足、ボリバン下限下抜きから小反発。5月7日-8日の上昇ラインがサポート。4月13日-5月1日の下降ラインが上値抵抗。5日線下向き。ボリバン下位。
週足、再びボリバン下限下抜くも下限まで戻す。4月27日週-5月4日週の下降ラインが上値抵抗。
月足、ボリバン下限到達し小反発。20年3月-4月の下降ラインが上値抵抗。
年足、16年-19年の上昇ラインを下抜く。15年-18年の下降ラインが上値抵抗。2連続陰線、今年もここまで陰線。

情報提供元:FX湘南投資グループ
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