直近の相場を見ると、予想通りレンジに入ってきています。こうした状況はまだまだ続くと考えていますので、当面はこれまでと同様にレンジトレードを継続していくということになってきます。主要通貨のそれぞれのレンジをどの程度にとっておくかについて、少し考えてみます。
ドル/円
ドル円は112円から101円台に急落した後、一転して上昇し111円台にまで上昇、その後上がりすぎの反動からやや軟化し、そこからレンジ相場に入っています。底値ですが、チャートを確認してみると、106円台の後半あたりで2度底打ちしていますので、その水準を一つの目途としておけばいいのではないかと考えています。一方の高値ですが、これらは109円台のどこかという程度かなと考えています。あくまでも、大体ですが、最近の高値安値を参考にしながら、106.80-109.30を想定しています。
ユーロ/ドル
ユーロドルは、2月の後半から激しい乱高下を繰り返してきていますが、その上下の振れ幅が徐々に狭くなってきています。これは相場がかなり落ち着いてきていることを示すものですから、直近の高値安値を参考にして考えればいいのではないかと思います。そうすると1.0770-1.10辺りが当面のレンジの目途となってきます。
ポンド/ドル
ポンドドルは急落した後急上昇という展開となった後はもみ合いの展開に入りました。そのままレンジの中にいるかと思われたところに、レンジの上限目途である1.25を上に抜け、1.26台に達しました。これはちょっと想定外でした。しかし、ボリス・ジョンソン首相の病状が回復傾向になったこと以外はポンドを買う材料があったわけでもありませんので、この上昇は続かないと考えています。ただ、前回の安値であった1.21台の後半を下に抜けていくことは考えづらいので、下値はそのあたりとしておくべきかなと思います。高値のほうは一応1.26前後を想定しておこうと思います。
また、豪ドルなどですが、ここのところ強めの展開をしてきました。金価格が上昇していることが影響しているのかもしれません。しかし、これにはあまりついていきたくはありませんので、手は出さないことにしておきます。
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今井雅人 氏
1962年生まれ、岐阜県下呂市出身。上智大学卒業後、1985年に三和銀行入行、1987年よりディーリングの世界に入る。1989年から5年間シカゴに赴任、その間多くの著名トレーダーと出会う。日本に戻ってからは為替部門に従事。2004年3月までUFJ銀行の為替部門の統括次長兼チーフディーラーを勤めていたが、同年4月に独立。内外の投資家にも太いパイプを持ち、業界を代表するトレーダーとして活躍するが、2009年8月第45回衆議院選挙に立候補し、初当選。現在は、経済アナリスト活動など多忙な毎日を送る。元東京外為市場委員会委員、東京フォレックスクラブ理事歴任。株式会社マットキャピタルマネージメント代表取締役。