目次
▼9日(木)の為替相場
(1):FRB 最大2.3兆ドル資金供給策
(2):パウエル議長 失業者増に懸念
(3):OPECプラス 原油1000万バレル減産
(4):ユーロ圏 コロナ対策に約5000億ユーロ
9日(木)の為替相場
期間:9日(木)午前6時10分~10日(金)午前5時55分 ※チャートは30分足(日本時間表示) 出所:外為どっとコム
(1):FRB 最大2.3兆ドル資金供給策
米連邦準備制度理事会(FRB)は新型コロナウイルス感染拡大への対応策として最大2.3兆ドル規模の緊急資金供給策を発表。中小企業に対する最大6000億ドルの融資や、州政府など自治体への支援に向けた最大5000億ドルの地方債購入などを柱とする異例の措置を決めた。これを受けて、ドルが売られたためドル/円が弱含んだ一方、クロス円はユーロ/ドルなどのストレートドルの上昇に連れて強含んだ。なお、米新規失業保険申請件数は660.6万件と市場予想(550.0万件)を上回り、前週(686.7万件)に次ぐ記録的な高水準を記録した。一方、米3月生産者物価指数は前月比-0.2%、前年比+0.7%(予想:-0.4%、+0.5%)であった。
(2):パウエル議長 失業者増に懸念
パウエルFRB議長は講演で「極めて高い水準の失業増に、憂慮すべきペースで向かっている」と懸念を表明。緊急措置について「経済活動が制約された厳しい状況下で、できる限りの救済と安定を提供するのがFRBの役割だ」と説明した。なお、米2月卸売在庫は前月比-0.7%(予想:-0.5%)、米4月ミシガン大消費者信頼感指数・速報値は71.0(予想:75.0)であった。
(3):OPECプラス 原油1000万バレル減産
石油輸出国機構(OPEC)とロシアなど非加盟国で構成する「OPECプラス」が緊急会合を行い、日量1000万バレルの原油減産を決めた。ただ、減産幅が物足りないとの見方も相まって、出尽し売りでNY原油が下落。カナダドルなどの産油国通貨の下落に連れて豪ドルも一時下落した。
(4):ユーロ圏 コロナ対策に約5000億ユーロ
ユーロ圏財務相会合は約5000億ユーロの新型コロナウイルス対応策で合意。欧州投資銀行(EIB)が2000億ユーロの融資で企業の資金繰りを支えるほか、救済基金である「欧州安定メカニズム(ESM)」を活用し、各国向けに2400億ユーロの信用枠を設定する事などが決まった。
9日(木)の株・債券・商品市場&外為注文情報
ドル/円の見通し:
動意は限定的か
昨日のドル/円は終値ベースで約0.3%下落。米連邦準備制度理事会(FRB)が中小企業や州政府の支援に向けて 2.3兆ドル規模の資金供給策を発表した事からドルが売られた。一時108.21円前後まで下落したものの、FRBの支援策を好感して米国株が上昇したため下値も堅く、売り一巡後は108円台半ばへと緩やかに持ち直した。
本日は欧州および北米市場がイースター休暇の連休初日で休場となる事から動意は限られる見込み。ドル/円は108円台で推移する公算が大きいと見るが、薄商いが故に突発的なニュースなどがあれば反応が大きくなる可能性もある。各国の新型コロナウイルスの感染状況などには引き続き注意が必要だろう。
本日の注目イベント
※発表時刻は予告なく変更される場合があります。また、予定一覧は信憑性の高いと思われる情報を元にまとめておりますが、内容の正確性を保証するものではございませんので、事前にご留意くださいますようお願いいたします。