目次
▼5日(木)の為替相場
(1):カリフォルニア州知事 非常事態を宣言
(2):欧州市場でも株安進行
(3):EUと英国は将来関係を議論する第1回会合を終了
(4):米経済指標 伸び悩む結果に
(5):米10年債利回り 過去最低水準に低下
5日(木)の為替相場
(1):カリフォルニア州知事 非常事態を宣言
カリフォルニア州知事が新型コロナウイルスの感染拡大を巡り非常事態を宣言。これを受けてリスク回避の円買いが優勢となった。なお、豪1月貿易収支は52.10億ドルの黒字となり、黒字額は市場予想(48.00億ドル)を上回ったが豪ドルの反応は限定的だった。
(2):欧州市場でも株安進行
新型コロナウイルスを巡る警戒感から欧州市場でも株安が進行。リスク回避の円買いが続く中、ドル/円は107円台を割り込んだ。一部には、セブン&アイ・ホールディングスが220億ドル規模の米企業買収を断念した事も円を買い戻す動きに繋がったとの見方があった。
(3):EUと英国は将来関係を議論する第1回会合を終了
欧州連合(EU)と、EUを離脱した英国は、自由貿易協定(FTA)など将来関係を議論する第1回会合を終えた。会合後に記者会見したEU側のバルニエ首席交渉官は「いくつかの分野で大きな意見の不一致があった」と述べ、初交渉が難航したとの見解を示した。
(4):米経済指標 伸び悩む結果に
米新規失業保険申請件数は21.6万件と市場予想(21.5万件)を僅かに上回ったが、前週(21.9万件)からはやや改善した。その後に発表された米1月製造業受注は前月比-0.5%と予想(-0.1%)を下回った。
(5):米10年債利回り 過去最低水準に低下
前日の大幅高から一転して米国株が下落する中、米10年債利回りは一時0.90%台を割り込んで過去最低水準に低下した。株安を受けた円高と長期金利の低下を受けたドル安が同時に進行したためドル/円の下落に拍車がかかり、クローズ間際には約半年振りに106円台を割り込んだ。
5日(木)の株・債権・商品市場&外為注文情報
ドル/円の見通し:
株安・円高の動きに要警戒
昨日のドル/円は、半年振りに一時106円台を割り込んで下落。新型コロナウイルスの感染拡大による世界経済の先行き不透明感が強まる中、NY市場で株価が大幅に下落するとともに米長期金利が低下した事で105.90円台までドル安・円高が進んだ。なお、米10年債利回りは一時0.9%台を割り込んで史上最低金利を更新。市場は17-18日の米連邦公開市場委員会(FOMC)に追加利下げを催促している格好だ。
そうした中では、本日の米2月雇用統計が仮に良好な結果であっても積極的なドル買いには繋がりにくいだろう。新型ウイルスの世界規模での感染が週末の間も拡大するリスクが大きい以上、本日も株安・円高の動きに警戒が必要となりそうだ。ドル/円の次の下値メドは昨年9月3日安値の105.74円前後と見られ、これを下抜ければ心理的節目の105.00円が視野に入る事になる。