目次
▼18日(火)の為替相場
(1):RBA 豪経済について楽観的な見通し
(2):英財務相 拡張的な予算案を示唆
(3):独2月ZEW景況感調査 大幅な落ち込み
(4):米2月NY連銀製造業景況指数 2019年5月以来の水準に上昇
▼ドル/円の見通し:
ドル高圧力がリスク回避の円高圧力を中和
18日(火)の為替相場
(1):RBA 豪経済について楽観的な見通し
豪中銀(RBA)は2月4日の理事会の議事録を公表。「2月会合で追加利下げについて協議」した事が明らかとなり豪ドルは下落した。「金利が長期にわたって低水準に留まる必要があるという見方は妥当」としながらも、豪経済については「鉱業投資や住宅投資、消費の回復に支えられ、成長は改善が見込まれる」「森林火災の影響が一時的には成長の重しとなったが、立ち直りに伴い国内総生産(GDP)へのマイナスの影響は反転しそうだ」などと楽観的な見通しが示された。
(2):英財務相 拡張的な予算案を示唆
英1月失業保険申請件数は0.55万件、同失業率は3.4%(前月:0.26万件、3.4%)であった。また、10-12 月ILO失業率は3.8%と予想通りで、10-12月週平均賃金は前年比+2.9%と予想(+3.0%)を下回った。英雇用統計に対するポンドの反応は小さかったが、直後にスナック英財務相が3月11日に予定通り予算案を発表すると表明した事を受けて上昇した。財務相は「英国民への約束を果たす内容になるだろう」とし、拡張的な予算案となる事を示唆した。
(3):独2月ZEW景況感調査 大幅な落ち込み
独2月ZEW景況感調査(期待指数)は8.7となり、市場予想(21.5)および前回(26.7)を大幅に下回った。ZEWは「新型ウイルスの感染拡大が世界貿易にマイナスの影響を及ぼすとの懸念がドイツの景況感の冷え込みにつながっている」との見解を示した。
(4):米2月NY連銀製造業景況指数 2019年5月以来の水準に上昇
米2月NY連銀製造業景況指数は12.9と予想(5.0)を上回り、2019年5月以来の水準に上昇。これを受けてドルが買われると、ドル/円が上昇した一方、ユーロ/円は③との対比でユーロ安・ドル高が進んだ影響から下落した。
18日(火)の株・債権・商品市場&外為注文情報
ドル/円の見通し:
ドル高圧力がリスク回避の円高圧力を中和
昨日のドル/円は109円台後半でもみ合う展開が続き、終値ベースでほぼ横ばい。新型肺炎の影響で米アップルが1-3月期売上高の下振れ見通しを示した事を受けて、市場はリスク回避の動きを強めたがドル/円の下値は109.65円前後までに留まった。米2月NY連銀製造業景況指数が2019年5月以来の高水準に上昇した事などから109.94円前後に反発する場面もあったが110円台には届かなかった。
米国債利回りが低下しているだけにドル/円にも下値警戒感がくすぶるが、対ユーロを中心とするドル高圧力も根強い。昨日は、独2月ZEW景況感調査が米2月NY連銀製造業景況指数とは対照的に悪化しており、景況感格差からユーロ安・ドル高が進行した。こうしたドル高圧力がリスク回避の円高圧力を中和する展開は本日も続きそうだ。