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「ドル/円、『ドル選好』が下支え」 外為トゥデイ 2020年2月14日号

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目次

▼13日(木)の為替相場
(1):中国 新型コロナウイルス症例、死者ともに増加
(2):英国 ジャビド財務相辞任
(3):米経済指標 概ね良好
(4):新型コロナウイルス感染拡大 欧州製造業への打撃が懸念

▼13日(木)の株・債権・商品市場&外為注文情報

▼ドル/円の見通し:
週末リスクへの意識で上値の重い展開

▼本日の注目イベント

13日(木)の為替相場

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(1):中国 新型コロナウイルス症例、死者ともに増加

中国・湖北省は、新型コロナウイルスの感染症例を巡る診断基準を変更したとして、症例が12日に1万4840件増加したと発表。死者も242人増えて計1310人になったとした。前日は感染拡大ペースが鈍化したとの見方から市場心理が改善していたが、この日はその反動もあってリスク回避の円買いに傾いた。

(2):英国 ジャビド財務相辞任

「英国のジャビド財務相が辞任した模様」と報じられるとポンド売りが先行したがすぐに切り返して上昇に転じた。財政規律を重視するジャビド氏の辞任によって、ジョンソン政権が英経済を支えるための財政拡大に動きやすくなるとの見方がポンドの反発に繋がった。その後、正式にジャビド氏の辞任が発表され後任にスナック氏が就く事も発表された。

(3):米経済指標 概ね良好

米1月消費者物価指数は前月比+0.1%、前年比+2.5%(予想:+0.2%、+2.4%)の伸びとなり、食品とエネルギーを除いたコア指数は前年比+2.3%(予想:+2.2%)であった。また、米新規失業保険申請件数は20.5万件となり、市場予想(21.0万件)を下回った。

(4):新型コロナウイルス感染拡大 欧州製造業への打撃が懸念

新型コロナウイルス感染拡大で中国の経済活動が鈍るとの見方が広がる中、欧州の製造業への打撃が懸念されてユーロが軟化。翌日に発表される独10-12月国内総生産(GDP)成長率がマイナスになるとの観測もユーロの重しとなった。ユーロ/ドルが2年9カ月ぶりの安値に沈むとともに、ユーロ/円は約4カ月ぶりに119円台を割り込んだ。

13日(木)の株・債権・商品市場&外為注文情報

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ドル/円の見通し:
週末リスクへの意識で上値の重い展開

昨日のドル/円は、終値ベースで約0.3%下落。中国で新型コロナウイルスの感染者および死者が急増した事を受けて市場心理が悪化する中、円買いが強まり一時109.60円台まで軟化した。ただ、ユーロ/ドルが2年9カ月ぶり安値を付けるなど「ドル選好」も根強く、ドル/円は売り一巡後に109.80円台へと値を戻している。

なお、新型コロナウイルスは日本国内にも感染が広がり始めており、昨日は初の死者も出た。週末を前に、さらなる感染拡大のリスクを意識せずにはいられないところだろう。本来なら円売りに傾いてもおかしくない材料だが、日本は世界一の対外債権国であるという特殊事情から、「リスク回避の円買い」は共通認識として市場に刷り込まれている。本日のドル/円は、週末リスクへの意識で上値の重い展開が見込まれる。それだけに「ドル選好」によって下値リスクを抑え込めるかが焦点となりそうだ。ドルの動きを巡っては、米1月小売売上高や米1月鉱工業生産などの米景気指標も注目されよう。

本日の注目イベント

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