(1)
日本12月消費者物価指数(除生鮮食)は前年比+0.7%と、予想通りに前月(+0.5%)から伸びが加速した。円の反応は限定的だった。
(2)
独1月製造業PMI・速報値は45.2と予想(44.5)を上回り前月(43.7)から上昇。ユーロ圏1月製造業PMI・速報値も47.8と予想(46.8)を上回り前月(46.3)から上昇した。なお、独1月サービス業PMI・速報値は54.2(予想53.0)、ユーロ圏1月サービス業PMI・速報値は52.2(予想52.8)であった。ユーロは独1月製造業PMI・速報値の発表直後こそ買いがやや強まったが、上げ幅は限られた。
(3)
英1月製造業PMI・速報値は49.8と予想(48.8)を上回り、英1月サービス業PMI・速報値も52.9と予想(51.1)を上回った。なお、いずれも前月(47.5、50.0)から上昇した。ポンドは一時買いが強まったが、英中銀(BOE)の利下げ観測を払拭するには至らず間もなく反落した。
(4)
米国で2人目の新型コロナウイルス感染者が確認された事などから米国株が下落。コロナウイルス感染拡大への懸念から原油価格も下落する中、米10年債利回りが昨年11月以来の水準に低下した。これを受けてドル/円やクロス円は下落した。
ドル/円の見通し
24日のドル/円は、終値ベースで約0.2%下落。新型肺炎の感染拡大懸念が重しとなり一時109.17円前後まで軟化した。新型肺炎患者は週末の間も中国を中心に増加しており、中国政府は旧正月を2月2日まで延長すると発表している。
こうした中、今朝のドル/円は108.70円台まで下値を切り下げるなど、新型肺炎による中国経済への悪影響を見据えてリスク回避の円高が進行中だ。本日は、日本株の下押しも予想されるだけに、日中は一段の円高進行を警戒する必要があろう。下値メドは200日移動平均線が通る108.51円前後と日足一目均衡表の雲下限が位置する108.38円前後となる。もっとも、現時点では新型肺炎の発症は中国国内がほとんどで海外での感染例は少ない。世界保健機関(WHO)も、25日時点でのリスク評価として「中国では非常に高い」とした一方で「世界的には低い」とした。週明けの欧米株式市場が持ち直す展開となれば、ドル/円も109円台半ばまで値を戻す余地がありそうだ。