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「ドル/円、新型ウィルス懸念が重し」 外為トゥデイ 2020年1月23日号

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(1)
中国・武漢を中心に新型コロナウィルスの感染が拡大したものの、中国当局が対応策を強化した事を好感して香港株や上海株が持ち直すと、やや円売りに傾いた。なお、その後武漢市は航空機や列車の出発停止などを発表した。

(2)
ダボス会議に出席中のトランプ米大統領は米メディアのインタビューで「欧州連合(EU)と貿易協議に合意できなければ、欧州の自動車に25%の関税を上乗せせざるを得ない」「中間層への減税案を90日以内に発表する」などと発言。別の米メディアには「ドルは非常に強い」「強いのは望ましい事だが、金利を下げればとても多くの良い事が起きる」と語った。

(3)
英1月CBI(英産業連盟)楽観指数が23と予想(-20)に反してプラスを記録。前日の英12月雇用統計に続くポジティブ・サプライズとなり、ポンドが上昇した。

(4)
米12月中古住宅販売件数は年率換算554万件と、2018年2月以来の水準に増加した。ただ、カナダ中銀が経済見通しを引き下げ、政策スタンスをハト派寄りにシフトさせた影響などから米長期金利が低下したため、ドルの上値は重かった。

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ドル/円の見通し

昨日のドル/円は、終値ベースでほぼ横ばい。110円台を回復する場面もあったが、中国の旧正月を前に新型コロナウィルスの感染拡大を巡る懸念は根強く、109.80円台に押し戻された。なお、世界保健機関(WHO)は新型ウィルスの感染拡大について、「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」に該当するかどうかの判断を先送りし、本日改めて会合を開くと発表した。

そうした中、ドル/円は本日も上値の重い展開となりそうだ。短期サポートと目される109.70円前後を維持できるかが焦点となろう。仮に下抜けるようだと、109.40円台を通る20日移動平均線の付近までチャート上の下値余地が拡大する。明日からの中国旧正月に向けて、ポジション整理の動きが強まる可能性もあるだけに、香港・上海を中心にアジア株の下落に注意が必要だろう。

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