総括
試練 貿易戦争、新型肺炎、GDP倍増最終年
(今週=新型肺炎拡散の中、春節へ)
予想レンジ 人民元/円 15.30-16.30
(ポイント)
*年初の人民元や株価の上昇が新型肺炎で反落
*新型肺炎についてWHOが本日判断
*2020年はGDP倍増目標の達成年
*経済指標は改善している
*香港は格下げ
*12月貿易統計は黒字拡大
*19年対米貿易は輸出入ともに減少
*米国は中国の為替操作国の認定解除
*中国GDPが100兆元へ
*米国は香港に続きウイグル人権法案を可決
*今年の成長は6%程度か
*中国は米国以外への経済外交を積極的に進めている
*中国は通貨バスケット制に基づき元を変動させる.
*全人代のCPI上昇目標は3%
(コロナウィルス肺炎でボリバン上限から反落)
中国湖北省の保健当局は、同省の新型コロナウイルスによる肺炎の死者が8人増え、17人になったと発表した。国内ではこれまでに計470人以上の感染を確認。春節の大型連休で大規模な人の移動が見込まれる中、中国政府は国民がパニックに陥らないよう腐心しているが、マカオや香港でも感染が確認された。
(WHOは)
世界保健機関(WHO)は、新型コロナウイルスによる肺炎について、「国際的な公衆衛生上の緊急事態」に相当するかどうかの判断を23日に決定すると明らかにした。
(米中貿易戦争、第2段階は)
ムニューシン米財務長官は、ダボス会議で、中国との「第2段階」の通商合意を結ぶ厳密な期限はないと述べた。
「当面の問題は今後30日は第1段階合意の実行に注力し、それから第2段階に取り掛かる」とし、「大統領選前にそれができれば素晴らしい。より長引いたとしても問題はない」と述べた。第2段階の交渉については細分化することもできるとし、「大規模の合意にする必要はなく、その過程で関税を撤廃していく。中国にも交渉を継続し、さまざまな追加の合意を結ぶ大きなインセンティブにもなる」とした。
(2020年はGDP、所得倍増目標の達成年)
中国経済は減速しているという声が強いが、GDPは100兆元に近づきつつあり日本の約3倍となる。人口は14億人、成長率は6%となるとやはり世界から見れば魅力ある市場だ。
2020年は中国にとって極めて重要な年。国策として掲げる「小康社会」の全面的実現の年であると共に、第13次5カ年計画の最終年度である。2020 年のGDPと、都市・農村部住民の所得を 2010年比で倍増する目標が、習近平政権成立の 12 年に定められている。実現できる可能性は高い。
(いつか解決する)
今回の新型肺炎のケースもそうであるが、疫病だけでなく、災害、経済ショックは相場につきものである。
常々想定をして準備していきたい。悲劇でオタオタするのか、悲劇を(申し訳ないが)チャンスとみるか。
テクニカル分析(人民元/円)
香港格付け「Aa3」に引き下げ
ムーディーズは1月20日、香港の格付けを「Aa2」から「Aa3」に引き下げた。香港当局の統治能力が「これまで考えていたよりも低い」可能性を指摘した。
見通しは「安定的」とし、「ネガティブ」から変更した。
ムーディーズは一部市民による政治的要求や、生活水準や住宅コスト、経済機会の平等に関する懸念に対する香港当局の対応は「著しく遅く、あいまいなものだった」との見方を示した。香港当局は、ムーディーズの評価に強く反対するとしたほか、決定に「深く失望した」と表明。
チーファンラマ
香港格付け「Aa3」に引き下げ
ムーディーズは1月20日、香港の格付けを「Aa2」から「Aa3」に引き下げた。香港当局の統治能力が「これまで考えていたよりも低い」可能性を指摘した。
見通しは「安定的」とし、「ネガティブ」から変更した。
ムーディーズは一部市民による政治的要求や、生活水準や住宅コスト、経済機会の平等に関する懸念に対する香港当局の対応は「著しく遅く、あいまいなものだった」との見方を示した。香港当局は、ムーディーズの評価に強く反対するとしたほか、決定に「深く失望した」と表明。
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