英国の総選挙結果は、ボリスジョンソン率いる保守党が大勝で終えました。
その後、セルザファクトを終えて、ポンドは下落。
そして次のニュース、EUからの離脱に関して、「移行期間延長なしという法律を加える。」ことが判明しました。
これを受けてさらにポンドが急落。
ボリス首相はEU離脱のプロセスを踏む間のグダグダのやり取りを避けるためにこのような移行期間延長を避ける狙いなのでしょう。
つまり、期限内に決まらなかったEU側との協定、または部分的に決まっていない側面では、事実上、ハードブレグジットということになります。
これは面白くなってきました。
650議席中365議席を獲得した保守党ですから、徹底的に足場を固めてしまうでしょう。ポンド売り再来ではないでしょうか?
全戻し!しかし、1.30目指す?
ポンドドル日足です。総選挙の結果前の1.31まで全戻しとなりました。
現在はトレンドラインにタッチしておりますが、徐々に右に切れていくものと思われます。英国や欧州の経済指標を見ても、悪化傾向にありますからポンドを買う理由がありません。
さらに英国中銀は、来年の利下げをほのめかしつつあるため、これも下落要因です。
さらにソフトブレグジットは完全に折り込みましたから次の材料めがけて相場が動くと思われます。
ポンドは売り、ではないでしょうか。RCI26と52もしばらく天井付近で貼り付いていたので+80ラインから下落を始めそうです。戻ったところは売れるでしょう。
23.6%の浅い戻りを狙え!
フィボナッチを引いてみました。
現在を一旦のボトムと考える場合の戻りのめどです。あくまで安値を更新せずに戻りを試したポイントからショートを狙います。
個人的には、ズバリ23.6%戻しです。
トレンドが強い場合の浅い押し目や戻りは23.6%が非常に機能することがあります。為替トレードは特にそうです。売り指値をセットするなら1.3170〜80ぐらいでしょうか?
個人的には、1.30方向を一度試しに行くように思えます。さらにこれから織り込んでいなかった新しいボリスリスクを織り込みに行きます。
経済指標が悪い、ブレグジットに向けた需要の先食いを終えた英国、利下げ、欧州経済の悪化。これらを踏まえると、ポンドを買うファンダメンタルズは、なかなかありません。ポンド円も含めて、ショートトレードを狙うと良いでしょう。
ドル円膠着は引き続きチャネルレンジ内で
最後にドル円4時間足も分析しておきます。
なだらかな上昇チャネルレンジを形成中です。110円のオプションの影響からか、なかなか円安に向かいません。
引き続き、このレンジ内で終始するのではないでしょうか。
上限は109.50〜110円で。下限は108円のミドルで考えております。
米国が隠れQEをしているというレポートが今月から多く出てきておりますが、その割にはドル安になりません。ここがさらにドル円トレードを難しくしているポイントではないでしょうか。
どこかで、ドル円は大きく下落する考えを持っているのですが、ちょっとタイミングが掴みづらいのです。ドル円トレードは控えめに、ポンド売りトレード中心で今月下旬は考えております。
【先週のコラム】
https://www.gaitame.com/media/entry/2019/12/11/154907
FX&Cryptoトレーダー、業界ニックネームは「ひろぴー」。ラジオ日経パーソナリティ、FX会社や仮想通貨取引所のコラムニストとして活動の場は多岐に渡る。自らのトレーディングノウハウから、ユーザビリティの高いインターフェース総監督を担う。FX会社や金融プラットフォーム開発エンジニアリング企業、仮想通貨取引所へのコンサルティング業が主。 2019年7月より TradingView Japan の Marketing Director に就任。