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「関心はFOMCから日銀へ」 外為トゥデイ 2019年10月31日号

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(1)
豪7-9月期消費者物価指数は前年比+1.7%と予想通りの結果となった。なお、豪中銀(RBA)が重視する基調インフレ率は前年比+1.40%となり、市場予想および前回(いずれも1.45%)を小幅に下回った。

(2)
米7-9月期国内総生産(GDP)・速報値は、前期比年率+1.9%と前期(+2.0%)から小幅に減速したものの予想(+1.6%)を上回る伸びとなった。設備投資(-3.0%)が足を引っ張った一方、GDPの大半を占める個人消費が+2.9%と予想(+2.6%)を上回った事が全体の伸びに寄与した。これを受けてドルは買いが優勢となった。なお、GDPに先立ち発表された米10月ADP全国雇用者数は12.5万人増と市場予想(11.0万人増)を上回ったが、前月分が13.5万人増から9.3万人増へ下方修正された。

(3)
独10月消費者物価指数・速報値は前月比+0.1%、前年比+1.1%と予想(±0.0%、+1.0%)をやや上回った。

(4)
米連邦公開市場委員会(FOMC)は予想通りに政策金利の誘導レンジを1.50-1.75%に25bp(0.25%)引き下げた。声明から「景気拡大の維持に向けて適切に行動する」の文言を削除して追加利下げの見送りを示唆しつつ、「政策金利の適切な道筋を精査しながら、経済見通しに関する今後の情報が示唆するものを引き続き注視する」として、データ重視の姿勢を示した。

(5)
米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長はFOMC後の定例会見で「金融政策は良好な状況にあると確信」「現行の政策スタンスは適切であり続ける可能性が高い」と発言。「将来利上げが適切になる時期が来るであろう」としつつも「利上げには著しいインフレ上昇が必要になる」とも述べた。これを受けてドル/円は109.28円前後まで急伸したのち108.72円前後まで急反落する「往って来い」の展開となった。一方、クロス円はポンド/円を除き米国株が堅調に推移する中、クローズにかけて上昇した。

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ドル/円の見通し

昨日のドル/円は、米連邦公開市場委員会(FOMC)の利下げ決定後に一時109.28円前後まで上昇したが、パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の会見中に108.72円前後まで反落する「往って来い」の展開。FOMCは、声明から「景気拡大の維持に向けて『適切に行動』する」の文言を削除し、ひとまず利下げ打ち止めの姿勢を示した。パウエル議長も「現行の政策スタンスは適切であり続ける可能性が高い」として中立スタンスへの転換を示唆。一時上昇したドル/円が結局は声明発表前の値位置に収まった点からも、概ね市場の想定に沿った結果であったと言えるだろう。

市場の関心は本日の日銀金融政策発表に移る事になりそうだ。マイナス金利の深堀りを予想するエコノミストも散見されるが、大勢は現状維持の予想で、日銀は追加緩和を温存するとの見方が多い。黒田日銀総裁も「必要な状況になれば『躊躇なく』追加緩和」の構えを示す公算が大きい。FOMCと同様に、市場の想定に沿った結果であれば、(瞬間的な反応はともかく)ドル/円相場への影響は限られそうだ。

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