
ドル円レポート:焦点は「15:35」日銀総裁挨拶:米指標下振れでドル買い一巡、調整局面入りの見極め
ニューヨーク市場:158円台乗せもテクニカル・米金利反落で伸び悩む展開
「年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)が9月会合で基本ポートフォリオ検証の議論を行わなかった」との一部報道を受け、国内資金の円買い戻し観測が後退。さらに、米10年債利回りが一時5.3472%前後と2002年以来約24年ぶりの高水準まで上昇したことで、日米金利差拡大に着目したドル買いが強まり、22時過ぎには日通し高値158円30銭(158.297円)まで上伸した。また、フランスの財政悪化懸念(仏国債利回り上昇)やスペインの解散総選挙表明(11月29日投開票)などを受け、ユーロ安・ドル高が進行。主要通貨に対するドル指数(DXY)が一時102.53まで上昇したこともドル円を後押しした。
本日6日のアジア時間:利上げ警戒後退でもドル高継続? 欧州不安とGPIF報道が演出した「円売り」の罠
足元のドル円は157円台近辺で推移している。本日のドル円は、「介入警戒感を意識した底堅い推移」をベースにしつつも、日銀総裁発言および米要人発言・米指標に左右される一日となりそうだ。最大の焦点は東京市場午後の植田総裁発言。足元で進む円安進行に対してどのようなスタンスを示すか(牽制のトーン、追加利上げに向けた距離感など)によって、ショートカバー(円買い戻し)が入るか、再び158円台を試すかが分かれる。また、欧州市場では独新規受注や英建設業PMI、NY市場では米貿易収支に加え、FRB副議長や地区連銀総裁の講演が目白押しとなっている。前日の米長期金利急騰が一服するか、あるいは追加利上げ期待を巡って再上昇するかがドルの方向感を握る。
黒川健(くろかわ・たける)
米国Capital Market Services LLCニューヨーク本社および上田ハーロー株式会社でカバーディーラー、プロップディーラーを約20年間務める。2021年9月(株)外為どっとコム総合研究所入社後は、テクニカル分析、ファンダメンタル情報を配信している。
